隙間時間を活用しよう
時間は誰に対しても平等だ。この間何かで読んだ。
本当にその通りだと思う。何かをやり遂げている人。この人すごい!!って思う人は、いつの間に??
いつの間にその努力をしていたの?と本当に驚かされる。
私の周りで、難しいとされる資格試験に合格している人は、朝ご主人を送り出してから出勤までの間に勉強したと言っていた。夜は疲れて勉強できないから、朝必ず勉強するようにしていたそうだ。
他にも、朝出勤すると始業時間まで問題集と向き合っている人もいる。
すっごい努力をする人。
いやいや。隙間時間を使うのが上手なのだ。
時間がない。と思っていては何事もずるずると時間だけが過ぎていく。
目標を決めたら、隙間時間を使うのだ。
そう。私の目標。
2月に温泉名人になるべく、週に3回温泉に入る。
ある日のこと。本日の業務終了。
1つ用事がなくなったおかげで、空き時間ができた。
次の予定までは約1時間30分。
きた。隙間時間きたー!!
さぁ!いくぞ!温泉!!
釣りバカ日子のハマちゃんのことを思い出す。ハマちゃんも好きあらば釣りにいく。おっと隙間時間あらば。
もしかしたら、会社では、私は影で「あの温泉バカ」と呼ばれているかもしれない。
しかし、私の会社の周りこそ温泉天国。
せっかくだから、行ったことのないところへ行こう。カバンから温泉に師匠を取り出して、悩む。
徒歩圏内にめちゃめちゃ多い。
迷ったあげく、梅園温泉へ行ってみることにした。
梅園温泉は、2016年の地震の時に被災をして、その後地元の人達や温泉を愛する名人の皆さんの支援、クラウドファンディングで一部再建資金を集めるなどした、地元の大切な温泉だ。
提灯に灯りがついた街中を温泉に向かって歩いていく。
なんか楽しいな。
もう仕事のことなんてすっかり忘れて、わくわくしながら進んでいく。
足取り軽く、梅園温泉へ到着。
入湯料300円を受付の貯金箱に入れて、スタンプを押す。
さあっ。
入ろうとして気がつく。
しまった。洗面器を持ってない。
タオルはしっかりと持ってきたのだが、洗面器のことを忘れていた。
中を覗いて、なさそうだったら出直そう。
「こんばんは」
覗いてみるとある。洗面器!
このままいこう。
2人先客がおり、浴槽の周りで体を洗っていた。
かけ湯をして、石鹸をもっていなかったので、タオルで体をあらっていた。
すると、後ろから
「石鹸かそか?」
おばあちゃんが話しかけてくれた。
「いえいえ!大丈夫です!ありがとうございます。」
やさしいなあ。この間とはえらい違いだ。街中のおばあちゃんは、外の人になれているのだろうか??
温泉に入る。1日の疲れが解されていく。息を吸って、はーぁあー。気持ちが良い。
浴槽の前のタイルには、富士山の絵が。
銭湯って感じだなあー。と、思い出した。そっか。熊八さんだ。
別府観光の父と呼ばれる、油屋熊八さん。
別府を全国へ宣伝したアイディアマンだ。富士山の山頂に「山は富士、海は瀬戸内、湯は別府」と広告を出した人。
山は富士か。だから富士?もしかしたら、赤富士先輩もそれを意識して、赤富士カバーにしたのかな?
さっ。あがろう。
優しいおばあちゃんに、ありがとうございました。お先にあがりますと言ったら、最後のかけ湯を勧められた。
教えてくれようとしているのだ。
そう思った時に、石鹸について考えた。
おそらく、石鹸は使わないといけないのだ・・
地元温泉の必需品。洗面器と石鹸。
今度から車に乗せておかなくては。
提灯の街中をぬけて、会社の方向へ戻る。
目標を達成できたことで、良い時間が使えた満足感でいっぱいだ。
一つ一つ。名人に近づいている。