思い込みは計画の根底を崩しかねない。
今日の計画は完璧だ!昨日の反省を生かして、温泉師匠を読み込み、昨日の夜のうちに行先を決めた。
硫黄泉 夢幻の里春夏秋冬
塩化物泉 ホテルさわやか別府の里
シャンプー・リンス浴はこれで決まり!
今日はちょっと忙しい。友人とランチの約束。それから、夕方から両親と兄家族とバーベキューの約束。長期休暇らしいではないか。楽しみすぎる。18時には、バーベキュー会場となる今は亡き祖父母の家に行くつもりにしていた。
ランチからの帰りが遅くなり、急いで宿泊と温泉の準備をして、慌てて家を出た。
しかし、急ぐとよくない。忘れ物をしたりバタバタして17時に近くになってしまった。30分30分で温泉に入り、ホテルさわやか別府の里なら、30分で祖父母の家へ。18時30分かー。ちょっと遅いかなあ。
急いで父に電話をする。
「お父さん。18時30分。遅い?」
「大丈夫!肉はとっておく!」
ありがとうお父さん!!
よぉおーし!入るぞ!!と思ったのに。
夢幻の里の入口に、本日営業終了の文字が・・
しまった。受付時間が17時!
あー。しまった。どうしようかな。
この近くで硫黄泉の代替温泉を見つけなくては。時間がない。
その時思い出した。
堀田温泉!!
市営温泉で、入ると硫黄の匂いがする。硫黄泉で間違いない!ここから近いし、行こう。
堀田温泉へ向かった。
堀田温泉にある露天風呂は、とても市営温泉とは思えないくらい風情があって、素敵だ。
見上げると紅葉の木。秋になったら紅葉して綺麗だろうな。秋になったら、また来よう。
心地の良い硫黄の匂いをかぎながら、温泉を手ですくってみる。
あっ。湯の花だ。
硫黄泉なのに、白濁していないんだなー。
なーーーー!!!って!ちょっと待って!!
こっ!これ!!!
昨日の照湯温泉といっしょではないか!!
まっ。まさか。硫黄泉じゃないのでは?!
しっ師匠ー!!!!
この温泉は何泉なのですか?!脱衣所へダッシュし、リュックから師匠を取り出す。
師匠は告げる。
単純温泉だと。
ひっひぇぇぇー!!思い込んでいた。
硫黄の匂いがすれば、硫黄泉だと。違ったんだ。
崩れ落ちそうになる自分を必死で支えるのは、絶対にこの長期休暇は、シャンプー・リンス浴を続けて、結果を検証するのだという強い信念だった。
焼肉まで時間がない!
これは、もうあの手しかないではないか。
一箇所で、シャンプー ・リンス浴ができるあの場所だ。
さわやかハートピア明礬!
フロントで、入湯料500円を支払い、森の散歩道を岩風呂へ向かってダッシュ!
硫黄泉へ向かう。
どこか青いように見える白濁した温泉。しっかりとした硫黄の香り。
これだ。硫黄泉。窓から見える美しい木々は、今日もキラキラと最高の居心地のよさを演出してくれている。
何度も来たい温泉だ。
ほっと一息つく。
弱アルカリ性の硫黄泉。通りで気持ちが良い。
露天風呂に常備されている馬油シャンプー・リンス。内湯にはないから、ここで髪を洗っておかねば。
温泉施設に置いてある、シャンプー・リンスの中で、馬油シャンプー・リンスは私の中ではポイントが高い。
私の髪には合うようで、とっても好きなのだ。
おっと、時間がないのだった。
急いで館内に移動していると、すごく肌の美しいおばあちゃんから話しかけられた。
「今から入るの?外の温泉に先に入った?」
「はい」
「それなら大丈夫ね」
美しい。お肌が明らかに違う。そして、私にシャンプー・リンス浴を教えようとしてくださっていた。
ここの方かな??本当に美しかった。
歳を重ねてもあんな美しさを保っていたい。
別府の温泉はそれができるのかもしれないと思った。
内湯は、濁り湯だ。これは、保湿効果が高いとされる炭酸水素塩泉だ。
ここの温泉は本当に素晴らしい。温泉効果を倍増させるこの2種類の温泉に入って、お値段500円。
88湯を巡りながらでも、また来たいな。
すべすべになった、腕を触りながら車へと急ぐ。
思い込みで危うく連続の機能温泉浴が途絶えるところだった。何事も、慣れていることこそ思い込みやすい。
気をつけなければいけない。
さあ!焼肉焼肉!
機能温浴をして3日目。肌の変化に手応えを感じている。