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【保育とボードゲーム】 〜⑤まとめ〜
というわけで、全4回にわたって【保育とボードゲーム】として書いてきました。私自身、これまで導入されている園に巡り合ったことがなかったです。今の園でも本格的に導入されて1年ほどのタイミングでの紹介だったので、私としてもまだまだ知らないことばかりです。
ゲームという性質上、勝敗がつくので、認知できる力(強い、うまいなど)に目がいきがちになるかも?というイメージを持たれるかもしれません。ただ言えるのは、ボードゲーム(アナログゲーム)の強みは、認知能力の部分よりも、非認知能力の発達の部分だと思います。それがシリーズの2回目“どんな力が育つの?“に書いた内容です
認知能力を育てるのは、おおむね教え込み型の保育・教育だったと思います。しかし、現在の保育界隈は目に見える力ではなく、“目に見えない力=非認知能力“を育てることの方に比重が置かれています。教え込み型にはある程度のマニュアルがあり、それに沿って指導すれば目に見えてできるようになる。振り返れば、私もそういう保育をしていた経験があります。
行事の前にやってもこなかった鍵盤ハーモニカの練習を始め、やりたくなさそうな子の遊びを遮ってまで「練習するよ」と誘う。鍵盤ハーモニカの練習方法だって去年の先生がやってきたやり方を真似しているだけ。それがマニュアルと言われればそうだけど、根拠がない。その子は行事までには出来るようになりましたが、それは本当に私がしたいことなのか?出来るようになったらそれでいいのか?という葛藤をずっと抱えていました。
でも今はそうじゃない。保育業界の風向きも変わった。目に見えない力を育ててることの方が重視されてきた。私がやりたいと思っていたことを堂々とやってもよくなった。ただ気づいた。非認知能力を育てるにはマニュアルがないし、目に見えないからそもそも育っているのか分からない。けれど、子どもたちは毎日の生活の中で、目には見えないけれど確かに成長している。
子どもたちの毎日の生活の中で切り離せないもの、それは遊びです。子どもたちにとって遊びこそが仕事であり、学びの場です。非認知能力の育て方のマニュアルはないかもしれないけれど、子どもたちの毎日に、そこに繋がる成長のエッセンスを散りばめることならできると思うんです。
子どもたちの非認知能力の成長を促す遊びを、日常に散りばめたいと考えた時に、ボードゲームにはその有用性があると思います。けれど、多分ボードゲームだけではダメだと思います。あらゆる遊びの種類の中の1つの選択肢である方が良いような気がします。
“私はこれで遊びたい“と自分で選ぶ能力…これだって非認知能力ですからね。
そしてその選んだ遊びがさらに非認知能力を成長させるものであれば、なお良いよねという意見です。
でもでも、ここで私の中にジャム理論が降りてくる。笑
選択肢が多すぎると選択が難しくなり、意思決定に手間がかかるというやつです。少なくてもダメ、多すぎてもダメ、でも成長に繋がるものはおきたいetc…
本当に毎日、楽しく悩んでいる私です。このあたりとの兼ね合いはまた気付き等があれば共有していきたいと思います。
ということで、このまとめ編を持ちまして、【保育とボードゲーム】シリーズ連載は一旦終了です。お付き合いくださりありがとうございました。