【祝2000本安打達成】栗山巧という男
2002年1月、前年のドラフト会議で西武ライオンズに指名された兵庫・育英高校の栗山巧は、埼玉所沢にある若獅子寮に入寮するため新幹線で上京。同じくライオンズに指名された大阪桐蔭高校の中村剛也と共に。後にライオンズのレジェンドプレイヤーとなる二人―――。
2021/9/4、埼玉西武ライオンズの栗山巧選手が、通算2000本安打を達成しました!おめでとうございます!
史上54人目、ライオンズ生え抜きとしては初の偉業となりました。ちなみにライオンズ出身者としては、秋山幸二(→ダイエー)、清原和博(→巨人→オリックス)、和田一浩(→中日)、松井稼頭央(→MLB→楽天→西武)と既に4人が達成しています。これまでは嬉しさ半分複雑な気持ち半分でしたが、今回はすっきり!本当にうれしいです!
本格的にレギュラーに定着した2008年には、いわゆる「片栗中中(片岡、栗山、中島、中村)」の上位打線で日本一&最多安打のタイトルを獲得。この頃は瞬間湯沸し器と呼ばれるほど熱い武闘派でしたが、キャプテンを5年間務め、年齢が上がるにつれて、背中でチームとファンを牽引する男になっていきました。
暴走気味のナカジを諭す栗山。男は黙ってバットでやり返す泰然自若中村。
前述したように、ライオンズの主力は投手野手関わらず流出の歴史があるわけですが(FA流出、MLB流出は12球団でダントツ一番多い)、2016年オフには「プレーしたいチームがある」とFA権を行使してライオンズ残留を高らかに宣言。「これからもライオンズで野球をやりたいという最高の意思表示」とも。そんな栗山がライオンズ生え抜き初の2000本安打を達成したわけです。・・・控えめに言って最高にカッコイイ。ちなみに中村も同様にFA宣言残留しています。「(栗山の)真似してみました」。
自分的栗山ベスト安打をいろいろ思い出してみたのですが、とても選びきれません(笑)。印象に残っている3つ、挙げてみました。
いきなり2000本安打には含まれない1本ですが、やっぱり唯一のオールスター出場時に放ったホームランですかね。パリーグの外野手部門はスターがひしめく激戦区で、栗山のオールスター出場は1回のみ。そこで一発で福岡ドームの右中間にぶち込んだわけです。男・栗山、ここにあり。
2017年夏、炎獅子(えんじし)ユニフォーム着用期間に勝率8割を超える大快進撃を見せたライオンズ。最後の締めくくりはこのシーズンケガで苦しんだ栗山の代打サヨナラ3ラン。男・栗山、赤も似合う。
390試合連続フルイニング出場が途絶えた瞬間。このデッドボールで骨折してしまったわけですが、栗山は当たった直後に骨折したことは分かっていたでしょうね。変化球のすっぽ抜けではなくストレートが直撃したこと、さらに「お前振っただろ」と煽るキャッチャー細川。細川はFAで同一リーグ内移籍という禁じ手でソフトバンクへ行きましたが、栗山と細川はライオンズ同期入団なんですよね。激痛と悔しさと確執とが入り混じる咆哮。男・栗山のライオンズ愛。
栗山の歴史はライオンズ公式サイトにまとめられていますのでぜひ。
我らのパリーグTVの2000本安打記念まとめもぜひ。中村とのグータッチ、涙腺崩壊。
打って驕らず、達して止まらず。栗山にとって2000本はまだまだ通過点。
勝利に向かって進め今こそ
生み出せチャンスをいざ栗山!(栗山巧応援歌)