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【インド・ジョードプル】ブルーシティの裏路地物語②

この物語は、僕が旅をした中で、路地裏や道端で遭遇した人とのエピソードを綴ります。実際に書いた千夜特急では出てこなかった方もいます。もしよろしければ、旅を彩る短いストーリーを小説風味でお楽しみください。

(思い付きで書いているため、時系列はバラバラに紹介していますが、その点はご了承ください。)


あらすじ

 インドに砂漠があるということをデリーで知り、砂の街に向かう途中の出来事でした。このジョードプルという町は、一部エリアが青い塗料で塗られているため「ブルーシティ」という二つ名を持っています。
 僕はその街にある時計台の市場を抜け、町を高台から見下ろす巨大なメヘランガール城に向かっていました。
 そして青い壁の民家がたくさんあるエリアに入ったときのお話です。



メヘランガール城への道


 高い岩山の上に建つ巨大な城を目指し、僕はもくもくと足を進める。砂漠への入り口と言われている町ということもあり、いくばくか地面の砂が増えた気がする。静かな路地は地元の子供たちが走り抜ける自然体のままにあり、それは異国の旅人を拒絶するような雰囲気ではなかった。


 両側の壁に目を向けると、情報通りの水色の壁が立ち並ぶ。その中でひときわ目立つエメラルドグリーンの扉は、入口の位置を人々に知らせているようだった。

 こんな風にドアの位置を、わざわざ目立つように塗っているなんて、とても治安がいいのだろう。家の主人も訪問客も、扉を開けるたびにこの蛍光色を見ると少し明るい気分になるんだろう。

 そんなことを思いながら、僕は足をメヘランガール城へと進めていく。すると、先ほど走り抜けていった少年たちがこちらを振り返り、民家の壁を指さした。

 何だろうか。僕は彼らの指がさす方向へと視線をそっと動かした。
その壁は青く塗られておらず、代わりに動物の絵が描かれていた。


『・・ラクダ?』


 僕が興味深そうにその壁を見つめると、少年たちは異国の旅人を見て笑う。

 きっとその反応が嬉しいのだろう。自分たちの日常に溶け込んでいる見慣れた景色。しかしそれを少し誇らしげに主張するのは、ゲストへのおもてなしなのだろうか。


 僕がラクダの描かれている壁に近づくと、明らかに高名な芸術家のものではなさそうだ。ただ路地裏を彩る芸術というものは、感情のままに、思うがままに表現されている。


 入り口から皴の深い老婆が不思議そうな顔をして外へと出てきた。僕は彼女に笑顔で一礼すると、ラクダを横目に、再びメヘランガール城を目指して歩き出した。



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こんな感じに丁寧な文体で旅小説を書いてます。

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もしよかったら色々のぞいてみてね!



これからこの小説絶対来るからね!

ではでは、しーゆーねくすとたいむ!


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