小説の書き方講座②【視界】君の目に映っているもの
前回に引き続き、勝手な小説の書き方について文字を綴っていこうと思う。
前回の記事を読んでない方は、前回の記事を読んでからの方がわかりやすいと思うので、ぜひそちらを先に。
では、改めてこんにちは。
かわしまです。
天の文をつなぐ地の文の時制について、この前の記事では話をしたけど、実際みんなはどう感じたんだろう。
どう感じてるかを確認する間もなく記事を書いてるけど、今回も読んでくれる人にとって何か有益な情報になればいいなと思う。
天の文について②
僕は小説をあまり好んで読まないし、そもそも小説の書き方すらあまり知らなかったし、今でも別に知ってるとは思わない。ただ、文章への没入感に関してはかなり意識して書いていたので、何かためになればと思う。
以前に天の文をつなぐ地の文の時制について話をした。
その書き方というか、コツについて今回は詳しく話そうと思う。
まず、天の文の間に挟まる地の文は、必ず時制のずれがないようにすることはすでに書いた。それはより没入感を生むために、読者の違和感を消すためのもので、説明とは違う描写表現という風に伝えたと思う。
さぁ、今回はその描写表現について少し詳しく話そうと思う。
まず描写表現とは何かというと、僕は文字で絵を描くこと。だと思っている。相手が見えていない視界を文字で補完する作業。それこそが描写表現であり、それが鮮明であればあるほど、文字を通して読者の脳内に世界が広がるといっていいだろう。
これができて初めて、読者を視界に映らない脳内イメージの世界に閉じ込めることができるようになる。
そしてこれがうまい文章であるほど、没入感が生まれやすい。
相手を文章から離脱させないために大切なことを思いつく限りでぱっと上げると
・文字による視界の構築
・音の持つリズムの波
・動きに対する機微の拡大
なんかがあると思う。
でも、一番大切なのはやはり文字で絵を描くこと。
つまり、最初に書いた文字による視界の構築だ。
そこで理解しておかないといけないことが描写と説明の違い。
これを分けることが最初はとにかく難しかった。
例①いつもの帰り道は太い街路樹が等間隔に生えていて、僕は前を向いて歩いていると、肩に落ち葉が当たった。
この場合、街路樹が生えている道をイメージできる人が大半だと思う。
ただどちらかといえば、これはまだ説明に近いというイメージが僕の中にはある。
背の高いイチョウの樹が等間隔に並ぶ道
歩いていると穏やかな風が吹く
扇形の葉が肩に乗ってそれを手に取ると、緑から黄色へと色を変えていた。
文章化はしていないけど、描くという表現をすると、このように解像度を上げる必要がある。
いつもの帰り道は太い街路樹が等間隔に生えていて、僕は前を向いて歩いていると、肩に落ち葉が当たった。
何の樹?
季節は?
気温は?
天気は?
実際に見えるものが少ない場合、どうしても説明になってしまう。
その最大の原因は
描く景色がそもそも自分に見えてないから。
言い方を変えると、そもそも書き手がその道を歩いていないよねと。
そんなぼんやりとした道に、人を閉じ込めることができますかと。
そうなるとやはり、読み手を没入させるのは難しい。
だって没入させるための世界が、そもそもぼんやりとしているのだから。
まず、これが大きな一つの原因。
そしてもう一つの原因として、描写表現の力が関わってくる。
描写表現というのは、文字の羅列方法や、さっき書いた音のリズム。
ただ、個人的には小説を書こうと思う人というのは、見えないものの言語化や考え事、妄想なんかがどちらかといえば得意な方なのではないかと思う。
だから、今回はこちらについてはあまり触れない。
ただその世界に、まず自分がどれだけ没入できているのか。
わかりやすく言うと、
あなたの目に何が映っているのか?
それが読み手を文字の世界に閉じ込める最初のステップになる。
少なくとも、僕は、イメージが鮮明に映るようになった後、自分の小説を読み返したとき、面白いと思うようになったというお話。
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もし読んでみて没入できたら、そこからやり方を盗んでくれたらいいわけだし。
次回は、何か書こうかな。
次回は、小説におけるコマ割りか、小説がうまく書けるようになるステップとか?
それとも、今回書かなかった描写表現の力かな
また気が向いたら、書こう。ではまたb
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