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何かを解決するということは、問いや問題が必要です。
では歴史を考えるときに自分にとっての問題はなんでしょうか?
なぜその出来事が起こったのか?、という問いと、なぜその出来事を起こす必要があったのか?、という問いに本質的な違いはあるか?
優れた歴史家たちは、意識すると否に拘らず、未来というものを深く感じているものです。「なぜ」という問題とは別に、歴史家はまた「どこへ」という問題を提出するものなのですー『歴史とは何か』p160
社会科学と自然科学の違い
『歴史とは何か』著者 E.H.カー、第三章-歴史と科学と道徳-について気になった部分をまとめていく。
E.H.カーは社会科学と自然科学について同じ研究の異なった部門に属していると主張している。
なぜそのようなことをわざわざ主張しているのか?
18-19世紀の学術世界において-現代も同じようなことを主張している人もいるかもしれないが-社会科学と自然科学には根本的な違いがあるとされていた。論点は社会
事実の仮の選択と仮の解釈
『歴史とは何か』著者 E.H.カー、第一章-歴史家と事実-について、自分なりに気になった部分をまとめていく。
E.H.カーより以前の歴史家には二つの潮流があり、彼はそれらを批判しつつ、自分の立場を明確にしようと試みている。
一つ目として史料批判を中心とした実証主義が挙げられている。有名な論者としてはドイツのランケ(1795年-1886年)だろう。
二つ目のとしては客観的事実を認めない解釈主義を