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BOLD 突き抜ける力
■リニア思考からエクスポネンシャルな思考へ
これまでの世界は線的(リニア)な成長をしてきた。
私たちの祖先の一生の生活はほとんど変わることなく、
同じことの繰り返しを行うというサイクルをしてきた。
しかしながら、産業革命を経て現代は指数関数的なテクノロジーの進歩が起こっている。
人間はローカルでリニアな世界で進歩してきたので、現代のテクノロジーによる指数関数的な社会の変化に脳は対応できていない。
理解しようとしなければ、何が起きているかわからないままになる。
(わからないことをわからないままいると更にわからなくなってしまう。
理由は世界はエントロピーが増大しているから。世界はどんどん複雑になっているから。)
本書でのキーワードは『指数関数的成長』
■エクスポネンシャルのフレームワーク
6つのD
・デジタル化→物理プロセスからデジタルプロセス (0と1で記録可能)へ
・潜行→初期には指数関数的な成長は誰も気づかない。小さな数字を倍にしても影響は小さい
・破壊→新しい市場を創造し、既存の市場を破壊する。指数関数的成長に気づくころにはだれにも止められない変化度となっている。
・非収益化
・非物質化
・大衆化
■エクスポネンシャルな技術
・ネットワークとセンサ
・無限コンピューティング
・人工知能
・ロボティクス
・ゲノミクスと合成生物学
これらの技術が折り重なり、より指数関数的な成長した未来を創っていく。
■突き抜けるマインドセット
大きな目標を立てると、集中力と粘り強さが向上し、成果達成に寄与する。
パフォーマンスを向上させる要素
①10倍の目標
L集中力・粘り強さ
②素早い反復
Lリスクテイクを促進
③迅速なフィードバック
L学習サイクル短縮
モチベーションを向上させる要素
①野心的な目標
②価値観との整合
③意欲
Lⅰ自律性
ⅱ専門性
ⅲ目的意識
フローに入るためのトリガー
①環境トリガー
ⅰ影響の大きさ
ⅱ豊かな環境
L新規性・予測不可能性・複雑性
ⅲ没入
②心理トリガー
ⅰ明確な目標
ⅱ即時フィードバック
ⅲ難易度と能力のバランス
(フローは退屈と不安の間のところで発生する)
③社会的トリガー
ⅰ親密さ
ⅱ自我との融和
ⅲコントロール感
ⅳ傾聴
ⅴ集中すること
ⅵ明確な目標の共有
ⅶ良好なコミュニケーション
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■偉人の心理テクニック
①リスクテイクとリスク低減
②迅速な反復と絶え間ない実験
③情熱と目的
④長期的思考
⑤顧客中心の考え方
⑥確率論的思考
⑦合理的楽観主義の基づく思考
⑧第一原理の依拠する思考
■まとめ
本書ではテクノロジーの指数関数的成長と、個人のマインドセットについて説明されていた。
指数関数的成長は、テクノロジーだけでなく個人の行動・成果にも表れると思う。
小さな行動を積み重ねることで得られる結果は、じめは小さな伸び率であり、本人・他人にも目に見える変化は起きていない。
しかし、ある一定の段階まで継続すると成長は突然指数関数的に伸び始める。
そこでは、他人はやっとその人のことをすごいと認め、場合によっては既存のままの位置に留まらせようとする。だが、成長した人との間には決定的な差が生まれている。そこから差を埋めようとしても埋まらない。本人はもうすでに遠くへ行ってしまっている。
継続は力なりとは言うが、その原理、伸び方を理解できたと思う。
そしてこの指数関数的成長の成長曲線は物事を変化させようとしている人には希望なのではないか。
正しいことをしていれば、どこかでティッピングポイントを超えることができ、目に見える変化を体感できる。
そのためのテクニックも紹介されていたので、日々の行動に落とし込んでいきたい。