待って築ける信頼関係
いつか書いた美容師さんの話。
読んだ方は覚えておられるだろうか。
札幌でずっとカットしてもらっていた彼女。
妊娠中も出産後もお世話になり、息子を抱っこしに来てくれた。息子と三人、一緒に公園でコンビニランチを食べた。
何故これだけ思い入れあるのかは、是非読んでいただきたい。
この記事を書いてから一年経ったのか。
年末にカードを送ったら先日、連絡があり、やり取りができたのだ!
色々な感情があるだろうけど、頑張って元気に暮らしている。彼女はダンナさんとリニューアルしたお店でカットを続けている。
息子クンはちょっと大きくなっていた。
胸がいっぱいだ。
***
ちょっと前に、学生時代の友人に「親しくしていた友達から連絡が来なくなった」と相談をした。
するとその友達が「ちょっと連絡する気持ちが起きないだけかもしれないよ。かせみちゃんは、私が連絡しなかった頃、待っててくれたでしょ。そっとしてくれるのがありがたい時もあるから、そんな風に待ってみたら?」と言ってきた。
私の心に寄り添いつつ、決して私の友達を責めない彼女の言葉がとてもありがたくて、自分を振り返ってみる。
そうだったよな……。
そんな風に返事してくれた彼女を昔、待った頃がある。二年位待った。戻ってきた瞬間をよく覚えている。電話がかかってきた時、本当に嬉しかった。何でもないフリをして「おおそうか」と言ったけど。電話を切った後、小躍りした。
私は気質的に「そっとしておいて」ってあんまり思わないタイプ。
大好きな人とそうでない人がハッキリしているから、好きな人たちが離れていくのも怖い。常に連絡していたい。でも「他の人はきっと違うだろう」。に対しても意識的なので、グッとこらえてきた。
何故今回は待てないのかな。
焦っているのかな。
歳だから? それはあるかもしれない。もう早く会いたいし早く連絡が取りたい。そうじゃないともうこの先、何があるかわからないから!!
でももう一つ気が付いた。
それは、多分だけど、SNSのせい。
私が友人を待てた大学生の頃。電話と手紙しか主な連絡手段はなかった。
今はいつでもつながれるし、どうしてる? と連絡取ったら遅くても数日で返事が来る。
ツイッターやnoteは、一日に何度かだけど、その時間帯はあっち行ったりこっち行ったりと覗く。
毎日そんな風にコンスタントに覗いていると、そっちが当たり前になってしまう。
私は待てるはずだった。
少しくらい連絡がなくても信頼関係があるのなら、これからも築きたいのなら、待とう。SNSで連絡が取れる時代でも、友達のペースを尊重しよう。親しい友人の「少し待ってみたら?」の言葉と、美容師の彼女からの連絡。自分がこれまで、どのように友達付き合いをしていたかを思い返すきっかけとなった。
人のペースを乱さないって、けっこう悪くない。
読んでいただいて、ありがとうございます! 心に残る記事をまた書きたいです。