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MCUを楽しむ

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ただの感想やMCU関連の好きなこと、好きな気持ちなどについて書いています。※MCU以外の映画はまた別マガジンでまとめています。
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記事一覧

女性の人生を考えさせられた~アガサ・オールアロング~

 少し映画から離れてしまっている。  田舎街なので、車で山を越えないと新作を観に行くことはできない。夫が忙しすぎて、休みの日に無理に要求を通せない。休んでほしいし、私も山道の運転に自信がない。山頂付近になるとどうしても眠たくなってしまう。これから雪の季節になると道路状況が心配で、また少し足が遠のくだろう。  こんな時はサブスクでじゃんじゃん観たいものだけど、家の中だとなかなか腰を落ち着けられなくてね。ちょこちょこ。  MCU(マーベルシネマティックユニバース)作品が好きなもの

最高だった!心からありがとう~ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvolume3~

 楽しみにしていたことが終わってしまった直後って、気が抜けてしまう。  頭の中はあんなシーンやこんなシーンがくり返し思い出されるのに、何を書いたら良いのやら。頭がぼんやりしつつパソコンに向かっている。  あまりに楽しみにし過ぎて、観終わったら喪失感に苦しめられるかなと心配したけど、多分最低もう2回は観るだろうから、今はまだ大丈夫みたい。私が案じていたような結末でなかったし、ちょっとした多幸感すらある。  「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」、体調も悪くはなかったので公開初

もうすぐだよ、楽しみ過ぎておかしくなりそうなので愛を叫ぶ!

 きっかけは、9年前。夫と息子に誘われてだった。  当時小学6年生だった息子とは、さすがにいっしょに遊ぶ時間はなくなり、いっしょにふざける時間も減り。幸いおしゃべりが好きだけど、共通の話題が減ってきた。だから観たいと言う映画なら私もできるだけ観て、感想や話題を共有したいと思った。  「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が、最初に観たMCU(マーベルシネマティックユニバース)作品。  SFの荒廃した世界や痛そうなシーンやハラハラした展開などを、映画には当時求めていなかった

複雑な世界でも普通のおじさん「アントマン&ワスプ:クアントマニア」

 かわいいのだ。スコット・ラングおじさんは。  「アベンジャーズ / エンドゲーム」で、食べようとしたタコスの中身を吹き飛ばされた彼は。その後、改めてもらったタコスを食べようとしたのに今度はビックリして落としちゃう彼は。  「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」からMCU(マーベルシネマティックユニバース)の世界に入って1と2を観た後、いきなり「アベンジャーズ / インフィニティウォー」を観てショックを受けてしまった。次に劇場で観たMCU作品が「アントマン&ワスプ」(アント

喪失感から生まれるものと、「正義」を考えさせられる~ブラックパンサー / ワカンダフォーエバー~

 心臓がバタバタと忙しく高鳴って、なんとかそれを落ち着かせようと、そわそわしちゃう。  MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品を観る直前はいつもそんな風。もうちょっと冷静な私でいたいなー。でも一番の楽しみだからしょうがないよなー。  今回は、映画を2か月ぶりに観るためもあって、ちょっぴり久しぶりな感覚。緊張しちゃう。  この2か月間、観に行きたい映画がたくさんあった。でも夫が忙しすぎた。疲れてしまって休日はゆっくりしてもらいたい。私も体調が良くなかった。良くなりか

マーベル入門者の私ですら悲しい~スタン・リーの訃報を知り~

 おっ! いたいた、あはは!!   映画の中に、カメオ出演している監督や脚本家、原作者など、制作に携わっている人を見つけたら、楽しい。  こういう出演の仕方をしているのを初めて観て知ったのは、20歳頃、兄がヒッチコックの作品に凝っていた頃だ。「あっ! いたいた、ほらほらほらほら!」興奮気味にテレビ画面の前に行って、指をさす。ああホントだ、そんなところに潜んでいたか。と笑ったものだ。  マーベル作品ファンとなった私としては(まだ入門者だけど)、スタン・リーが亡くなったこと

この一年のジェームズガンに起きたこととは~それに翻弄された気持ち~

 その朝は家族皆が休みだったので、起きてすぐ布団から出たくなくて、グズグズしつつツイッターをのぞいた。  すると「ジェームズガン、ガーディアンズオブギャラクシー監督復帰」と書いてある。  昨年も解雇の直後に失望したり期待したり、気持ちがその度に動くのがしんどかったので、今回もすぐには信じられずにいた。  でもあれこれ読んでいると、ジェームズガンのコメントも出ている。他の監督からのメッセージも出ているではないか。  ……。本当なんだ!!!  夫と息子はまだ寝ている。大声を出

確かに愛を感じた~ソー:ラブ&サンダー~

 「ソー」シリーズは、4作目。  3作目「ラグナロク」から監督を引き受けているタイカ・ワイティティが、今回も担当。彼が担当になってから、一気にコミカルなムードへ。  ソーは、北欧神話で雷の神様。  北欧神話を読めば、みんな愛憎にまみれて、人間くさい。まあ神話つくったのが人間だからなのか。にしても、そんな昔の昼ドラみたいにドロドロしなくてもってくらい。  神話ってだいたい人間くさいものだけど、時々急に魔法みたいな力が発揮されたり、急に「こうなりましたとさ」と語り手の都合よく、

誰かの人生を歩むのが幸せではないと気づかされる~「ドクターストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」~

 この興奮を周りの人たちに話さないと、頭の中がそれでいっぱいで他のことが何もできない!   いつもMCU(マーベルシネマティックユニバース)を観た後はそんな風に思って落ち着かない。  観に行く前も、旅行前のように落ち着かない。  そんなわけで前後一週間くらい落ち着かない。  一昨年から、例の感染症のせいで軒並み映画が延期になり、MCUドラマをネット配信でたくさん観続けてMCU欲求を満たしてきた。ドラマはできれば観ておいた方が、その後の映画も楽しめる。(観ていなくても楽しめる

スパイダーマンの宿命をつい母親目線で見てしまうMCU版~「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を観て

 スパイダーマンは、必ず大切な誰かを若くして失い、孤独。それは大いなる力を授けられたものとしての責任のうちの一つであり、宿命なのだ。  これが「スパイダーマン」のテーマだと、スパイダーマンを知るにつれ段々わかるようになっていった。  1970年代半ば頃、4年間、アメリカニュージャージーに住んでいた私は、スパイダーマンはアニメで観て好きだった。その後、実写化されたのを観たけど子供の私には、アニメが好き過ぎて、実写の良さがよくわからなかった。  その後、映画化で大きく話題に

クロエ・ジャオ監督は地球と人間が愛おしいんだろうな~「エターナルズ」~

 ええと。ちょっとためらいがあったのよ。MCU(マーベルシネマティックユニバース)ファンとして、「エターナルズ」の感想をどう書こうか。  でも「どうしよっかなあ」と考えている間に映画を何本かはさんでいると、いよいよ記憶が薄れてきそうだし、二回目も観に行きたいし。もう次のマーベル作品「ヴェノム : レット・ゼア・ビー・カーネイジ」が出てしまい、そろそろ後れを取ってきたのもあって書きたいなあって。  ウーン。なかなか書けないのは、今までとはちょっとテイストが違ったもんで。私自

新しいヒーローの誕生に立ち会った喜びに興奮した~シャン・チー~

 自分なりの考察をしたり、解釈を楽しんだり。あーだこーだと考えるのがMCU(マーベルシネマティックユニバース)の楽しみ。のはずだけど、今回は「スカッとして終わった!」。  ただのカンフー映画だったらどうしようかと思った。  カンフー映画はカンフー映画として楽しいのだけど、今回はMCUなので、そういうジャンルと分けてほしくて。  その要素はあれど、カンフー映画ではなかった。  そしてアクションシーンがカッコ良かった。アクションシーンが長尺でも、キレッキレで見ていて爽快。ずっと

スパイ育成の背景と‘家族’を知る「ブラック・ウィドウ」~妹役フローレンスピューがめっちゃキュート!~

 いやあ、待った。  本当に。  長く待った。    息子と一緒に、昨年映画館で観ているはずだった。  このご時世で何度も延期になった。その度に「仕方ないよ。我慢だ」と自分に言い聞かせ、「どうかネット配信だけで済ませないでね」と願い。  やっとやっと「ブラックウィドウ」がやってきた。  公開一週間ほど前からそわそわし、観に行く準備をしている当日、もう楽しみ過ぎて吐くかと思った!  大画面でのMCU(マーベルシネマティックユニバース)には、もうオープニング曲だけで泣きそうに

心について扱っている、と思って観ると身近に感じる~「ロキ」(MCUドラマ)~

 祖父母が「最近のドラマはよくわからない」と言っていたのを思い出す。それは段々、新しいものに興味がわかなくなって、今までのものに愛着もあって、気が付いたらついていけなくなっちゃうから。自分がその立場になってようやくわかる。  ついていけなくても、好きなものがあるから良い。  確かにそれもそう。  新しい感覚を追うことに興味がなくなっていくんだよな。それに、よくわからないことを追求するのってエネルギーが要る。  前も書いたけど、古い映画を繰り返し観る両親の気持ちが「わかるな