深刻な"振り返り"不足に見舞われていると思った話
今の職場では「振り返り」が足りないと感じている。
背景
振り返りが足りないと感じたきっかけは、ある問題提起がきっかけだ。
特定の施術者(Aさんと呼ぶ)が施術終了時間をオーバーしてしまうことがよくあるのだ。
オーバーしてしまうと当然ながら次のお客様をお待たせすることになる。
受付の人も時間に追われることになり、スケジュールが狂ってしまう。
要は他人にしわ寄せが行ってしまうのだ。
この問題は以前から指摘されている。指摘する側は「気をつけてください」と言い、Aさんは「気をつけます」と言う。
指摘された直後は改善するがしばらくするとまた時間をオーバーする。
なぜ根本解決しないのか?
「時間をオーバーする」という問題に対して「気をつける」を解決策としているわけだが、これでは根本解決しない。
そもそも問題を正しく捉えていない。
なぜ時間をオーバーするのか?Aさんに聞いてみた。
すると、「歪みが酷くて時間内に改善しきれない」とか「先にほぐしに入っていた人のほぐしが十分でなかった」といった意見が聞けた。
これはAさんや他の施術者の「技術力の問題」だ。
「気をつける」という解決策で「技術力の問題」が解決するわけがない。
振り返りが必要
こういった問題の深堀りは専用の場と時間、すなわち「振り返り」が必要だ。
業務後に早く帰りたいという気持ちの中で行う「終礼」という場の中では効果的な振り返りは行えない。
前職では2週間に一度、2時間ほどかけて振り返りをしていた。(スクラム開発でいうレトロスペクティブだ)
自分やチームが継続して成長するには振り返りが必要だ。
振り返りをするもうひとつの理由
ここまで振り返りをする理由を「問題の深堀り」という文脈で書いてきた。
でも、ぼくはもう一つ理由を上げたい。
それは「内省」だ。
Aさんが時間をオーバーしてしまう、と前述したが、実は他の施術者も(頻度は少ないが)オーバーしてしまうことはある。
しかし、他の施術者はそれを棚に上げて「Aさんはいつもオーバーする」と言っている。
ぼくから見たらAさんの頻度の多さを批判することで自分も時間オーバーすることから他人や自分の目をそらしているように見える。
内省するのは難しい。
自分のことを批判的に見るのは辛いし、そもそも自分が見えていないこともある。見えていたとしても色眼鏡を通して見ているし、たいてい自分にとって都合のいいように解釈している。
だからこそ時間をかけてじっくりと振り返る必要がある。
振り返りのフレームワーク
振り返りにはいくつかツールが有る。
有名なのはKPT(Keep・Problem・Try)。チームで振り返るのはこれが良いと思う。
一人で内省するならリフレクションや以前の記事で紹介したORIDがいい。