四万十川
まえがき
20年前、NPO法人RIVERの最初の取り組みは『水』の本を作ることでした。時代の本質を知らなければ、地域は生きていけないと思ったからです。あれから時代はどう変わったのか?このたび『川』という本を作りました。32人、各界の方々に原稿をいただき、これから先も四万十川の流域で暮らしていく私たちの「道しるべ」としたいと思います。
執筆者のプロフィールはRIVER編集部が制作させていただきました。私たちも、参加させていただきたかったのです。失礼な言い回しがあるかもしれませんが、おゆるしください。
執筆者プロフィール
有料部分で「四万十川」の全文を読むことができます。
四万十川
松平定知
「四万六千日」の読みと意味を書け、という問題だった。
いまから半世紀も前の話である。1969年4月にNHKに入った大卒の、技術職を除いた新入社員は全部で100人近く、だったと思う。当時、そうした文科系の新入社員は、全員が東京・世田谷にあるNHK 中央研修所で4月と5月の2か月間、合宿生活をした。志望した四つのコース(アナウンス・記者・デイレクター・経営管理)に分かれて、それぞれのコースの基礎を叩きこまれて、6月初めに釧路や高知や鹿児島といった初任地が決まるというシステムだった。
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