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雨 愚痴 参考資料

雨が降っている。こんなにまとまった量の雨はいつぶりだろうか…。
思い返してみるけど最近の天気のことを覚えてるはずもなく、「まぁたぶん久々だよな」と無理やり結論づけてみる。

雨の湿気で前髪がうねることに、猛烈なストレスを抱えていた10代の頃。
学校に行く前にアイロンで整えるも、玄関を出た瞬間から発動する天パ。

「何の呪いやねん」と、自分の天パを憂えた過去があったが、歳月とは不思議なものであれから20余年。
前髪のうねりなど、シャツに着いたほこりの一片にも満たない有り様で、まったく気にかけることがなくなった。(美容師失格な気もする)

時間は偉大だ。深刻な悩みも悲しみも、和らげてくれたり、消してくれたりする。
別に20余年を待たずとも、今年の悩みや悲しみは来年には去り、なんならサッパリ思い出せなくなっていることだって、きっとある。
と言っても現状、取り立てて深刻な悩みも悲しみもないのだけれど。ビバ、能天気。

さて、この頃のTwitterは、バズってる投稿が優先的にタイムラインを流れてくる仕様なのか、アプリをひらけば万単位のいいねがついてるツイートがすぐ目に触れる。(昔からそうだったのに気づいてないだけかも)
たくさんの共感を集めるツイートを面白く読んでいるけど、「主婦の愚痴系」のそれが妻帯者である僕には興味深かったりする。

「旦那がこうでああで、マジで消えてほしい」みたいな内容のツイートに何万もいいねがついて、「うちも同じです」とか、「わかる」とか共感の嵐。
一瞬、世の中のご婦人方でこういうストレス抱えてるほうが、むしろ多数派なんだろうか、と思案してしまう。

それと同時に、「人のフリ見て我がフリ直せ」の参考資料として非常に役に立つ気もする。
僕も嫁さんに対して同じことでストレスを与えてないだろうか。と、にわかに気がかりになって食事のときに直接聞いてみる。
「ねぇ、こういうツイートがあって面白かったんだけどさ、これってオレも同じことしてるっけ?」

するとだいたいこんな返事だった。
「いやいや、全然ないよ。ひろきくん、相当な変わり者だから一般的なそういう話、当てハマることほぼ無いよ」
なんだそうな。

さすがにもうこの歳になって、「人と違う変わり者のオレ」みたいな悦に(しかも嫁さんの言葉で)入ることはないし、どっちでもいい。
とは言え、僕がもし本当に変わり者(少数派)だとしたら、「我がフリ直す」ための参考資料になる「人のフリ」自体が、希少になってくる。

だったら、いいねが少ない主婦の愚痴ツイートの方が、むしろ役に立つのかもしれないな。知らんけど。


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