雨降り 洗濯 管理会社
ざあざあ降りの雨が窓の外で音を立てている。タイヤが水を跳ねる音が重なって聞こえてくる。
まあまあの交通量がある通り沿いに住んでいるので、たとえ小降りの雨でもタイヤの音で「あ、今日は雨か」と気づく時がよくある。
先月から畑を始めたことで、天気予報を気にするようになった。
本当は毎日水をあげにいかなきゃなんだけど、なかなか時間的に厳しい部分もあり、とは言えサボってばかりだと野菜が「いや、むっちゃ乾かしますやん」の言葉を最後に息絶える可能性もあるので、日照り続きだと時間をこじ開けてでも行かねばなるまい。
そんなことで畑によって十数年ぶりの、天気予報を気にする生活になっている。
じゃあ、十数年前はなんだったかというと、前髪が心配で毎日天気を気にしていた。
雨だと天パがうねうねで、それが本当に嫌だった。
明日は雨だと知ると「学校休もうかな」とか、本気でそれくらい嫌だった。
何故あんなに前髪に命を削る思いで向き合っていたのか、今となってはサッパリわけが分からない。
窓外のまとまった雨降りを見ながら、先日の美容室のお客さんの話を思い出す。
その方、子供が4人の6人家族。
「毎日ね、洗濯機3回まわすんですよ!1日サボったら大変なことになっちゃうんです!」
と、仕事をしながらの家事は骨が折れると、家庭のママであるお客さんが聞かせてくれた。
しかし、すごいな。大変だな、と。
そして、今日みたいな雨の日はどうしているんだろう。
部屋干しの生乾きの匂いや、結構な場所を取るだろうから、そこも工夫をしているんだろうかとか、お客さんの生活を勝手に想像してみて、「いや、ほんと毎日お疲れ様です」って気持ちになっている。
いやほんとに。みんな頑張って生きてるよな。
もう少ししたら梅雨がくる。
僕の住む部屋は4階建てマンションの4階、つまり最上階なんだけど、去年とんでもない大雨が続いた時に天井裏にポツポツと雨漏りをした。
「おやおや…令和にも雨漏りってあるんですね」
と、風流を気取っている場合ではなく、とりあえず管理会社に連絡すると
「天気が回復してからでないと、手入れが難しいです」
とのことだった。
確かに、この豪雨の中来ても視界も悪いし、何が何だか、だろうなぁと電話を切ると天気が回復するのを待って再度管理会社に電話をする。
はずだったのだが、ウッカリそれを忘れていたことを年またぎで今思い出した。
一年越しで、雨漏り対策の依頼の電話をしないといけない。
しかし、今日は雨が降っているから天気が回復してから。そしたら、電話しよう。
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