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徒歩 美しさ なんかいい感じ

普段からなるべく歩くように心がけている。通勤は片道30分の道のりを往復。これだけでも1日1時間は歩いたことになる。
それだけじゃ大して歩いたことにはならないかもしれないけど、やらないよりはマシと毎日最低限それくらいは歩く。

35歳頃からだったかな。
健康的であることは、単に元気で素晴らしいだけでなく、「とても美しいこと」だ、と感じるようになった。
毎日を能動的に物事や人にはたらきかけ、それでいて自分自身の心身も満たされている、そういう健康的な人を見ると「美しいなぁ」と思うし、自分もそうありたいし、そうなりたい。

人って本当に分からないものだ。
毎日浴びるほど酒を飲み、運動のうの字もせず、タールキツめのタバコを1日1箱は吸い、仕事のストレスで右往左往していた僕。
今やそれらの全てが人生から消え去り、健康的にがどうのこうのとか言い出してるんだから。
たかだか10年やそこらでこんなにも変わるものか…、と自分のことながら可笑しくなってしまう。

それはさておき、年齢を重ねてなお健康的な人に話を聞いてみると、その人の健康が一朝一夕に作られたものではないことがよくわかる。
本人の努力によるものや、あるいは無意識に好きでやってたことがたまたま健康に良かった、など色々なケースはあるけれど、なんであれ長きにわたる習慣がその人を作る。

我が身を振り返って見ても、今の僕の在り方の全ては、過去の僕がやってきた積み重ねだ。
心を病み散らかして人生をドロップアウトしそうになった日々もあったが、今は自己評価だけど僕なりに健康的な日々を過ごすことができている。
それを思えば、「ナイス、過去のオレ。よく踏んばってその後もなんやかんや、まぁとにかくナイス!」と、過去の自分の背中をポンポンしてやりたい。

視点をズラせば今の僕の行いが5年後、10年後の自分を形づくっていく。
別にストイックに健康のためとか言って、生活のルールをガッチガチに作ることはしない。あれ食べちゃダメとか、何時までに寝ないといけないとか、そういうの決め過ぎるのむしろ不健康な気がするから。
毎日の「なんかいい感じ」を積み重ねていきさえすればいい。その先に先々の「なんかいい感じ」が待っている気がするから。

そういえば、歩くことについて書いてたんだった。歩いてると、とにかくなんかいい感じがする。
四季折々の光の雰囲気の違い。陽が短くなったとか長くなったとか、近所の校庭に植えてある木の花が咲いたとか、新緑に染まったとか。そういう些細なことが目にとまる。
歩くことで触れられる「なんかいい感じ」に触れ続けていく、これからも。

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