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ゆらぎ

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たぶん教訓も筋もメッセージもなにもない、断片的な文章
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2024年2月の記事一覧

最短距離を、君と行かない。気持ちのバリエーションに触れる道。

最短距離を、君と行かない。気持ちのバリエーションに触れる道。

一見、非生産的で無駄なこと、遠回りなこと、コスパやタイパの悪いこと。
そういうことを積極的にやっていきたい。
人生に彩りを与えくれる物事は、そのような営みの中にあるから。
彩りとは「気もちのバリエーション」のことだ。

先日、旅先で友人と車に乗っていた。
その夜、観光案内所的な場所でもらえる無料の地図をぱっと見て、「あ、ホテルだいたいこっちね」みたいなノリで車を走らせていた。
国道⚪︎号を北上して

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手ざわりが人生の中身を作る。触れて、撫でて、つっついてみる。

手ざわりが人生の中身を作る。触れて、撫でて、つっついてみる。

生きている時間の中身をつくるものは、「手ざわり」である。
これは比喩ではない。物理的な手ざわりのことを言っている。

大切な誰かの手、髪、木の葉、花びら、ふく風、猫、シャワーの湯、食器、楽器、布団、なんでもいい。
とにかく、生活を取り巻くありとあらゆるものに触れるその時間、私たちは生きる実感そのものに触れている。

最近、友だちと海辺へと出かけた。
海水に触れ、海岸の珍しい形をした岩肌に触れ、そこ

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