見出し画像

累計1億円以上の支援を集めた僕が「ファンドレイジング」を深掘りします。

はじめまして。株式会社Founceの河村です。

今日は僕が2017-2022年。18から22歳までファンドレイジング市場にいた経験から、「ファンドレイジングについて深掘りする」というテーマの記事を書きます。この記事を開いた方は、ファンドレイジング関係者orファンドレイジングに関心がある人といったところでしょうか。ファンドレイジングの世界は奥深いですよね。ファンドレイザーを目指している人は読むと自信に繋がるかも知れませんね。

私は18歳で地元佐賀から上京し、ご縁あって結構デカめの非営利団体のファンドレイジングを担当していました。ただ、この業界では有名?な某協会に属したファンドレイザーではなく、ただひたすらに現場で団体を知らない方、知ってる方、ネガティブな印象を持ってる方、興味のある方..様々なタイプの方に団体のことをひたすらセールスする活動を行なっておりました。引退してから一年くらい経ちます。

最初の2年は営業として走り抜けていましたが、組織が出来るとマネジメント側に回りました。

成績としてですが、MAX110名、アクティブ(週5以上稼働)なファンドレイザーが60名くらいの組織を当時は経営していて、一ヶ月間で1300件のマンスリーを獲得したことがあります。平均は800件くらいでした。この記事にリーチした貴方がNPO担当者なら、喉から手が出るほど欲しいサポーター様なのではないでしょうか。

今思い返せば思い返せば「凄いことしていたなぁ」という風な思いを持ちますが、当時は「まだまだだろ」みたいなマインドで、自分を褒めてあげるなんてことは一度もなかったです。

最近も微力ではありますが、非営利団体さまに少しだけ関わらせていただいております。難しい業界ではありますがやりがいがありますね。

では、本題に入ります。



意外と検索されている「ファンドレイジング」


「ファンドレイジング」で検索した場合。文字小さくてごめんなさい。

関連語句の検索

関連語句。文字小さくてごめんなさい。

マイナーな職業な気もするファンドレイジングですが、意外と検索されています。日本の検索エンジン市場の9割を獲得しているGoogleですが、「気になった市場の検索のされかた」を追うとトレンドが分かるので便利ですよ。

個人的な見解ですが、最近はSDGsや再エネについて考える人が増えていたり、SNSなどで情報を得たZ世代が関心を持っていたり..以前より社会的意義を求める人が多くなって来て、検索が増えているのではないかなと思います。私は2017年からファンドレイジングに携わっていましたが、生産人口の非営利団体・人道支援リテラシーが高まっているのは肌で感じます。

「知らない」を前提に話していた当時ですが、最近では「知ってますよね」というトーンで話が進むことが多々です。業界的には追い風なのでしょうか。市場全体を見てみましょう。



寄付市場について

気になる寄付市場の大きさですが、「個人からの寄付」で限定すると、動いたお金は2020年度で1兆2,126億円と推定されるそうです。こちらを参照

一兆円って想像つきにくいと思いますが、みんな大好きな「100円均一」の市場規模も一兆円程度でした。そう考えると凄く大きいですよね。

次はどれだけ検索されているか、を見てみましょう。ただのスクショで申し訳ないですが、やはり検索されてるんですよね..世の中の関心が、結構高いことが分かります。

「寄付」で検索した場合。文字小さくてごめんなさい。

皆さんも是非、「寄付」と検索してみてください。諸事情により写真や団体名は書き留めることができませんが、私が関わっていた大手団体様も検索トップで出て来ます。リスティング広告もビッシリ出るので、競合性も少しずつ高くなりつつあるでしょう。市場が大きくなりつつある証拠ですね。


本題:ファンドレイジングについて

Q:そもそも、何をするのか。



ファンドレイジングという言葉、普通に生活してるとあまり聞かないのではないでしょうか。「少し意識高い系」と思われることがありますよね。僕もファンドレイザーやってるときは言われてました。

ファンドレイジングをググってみると、以下のような結果になります。

「ファンドレイジング」とは直訳すると資金調達を意味します。 NPO法人をはじめとする民間非営利団体が資金を個人また法人、あるいは助成金などを通じて政府などから集める行為をさします。

一番分かりやすいですね。僕も以前の職業を聞かれたりすると、「非営利団体の資金調達事業をやってました」と答えます。ファンドレイジングじゃ伝わらないので。(資金調達と伝えても伝わらないけど)

Q.具体的に、何をするのか。

民間の方々や法人の担当者、代表に対して団体の支援プログラムに勧誘するためのセールスを行います。方法は、対面営業だったりWebマーケティングだったり。動画マーケだったり。色々ありますが簡単に説明します。

民間対象のオフラインセールスの場合でしたら、駅前などの街頭に立ってキャッチセールスを行ったり、商業施設の催事会場などを抑えてイベントを行ったり。夏は暑いし冬は寒い。春は花粉。と置かれる状況に関してはあまり良くないです。

しかしファンドレイジングを通して聞ける現場の応援の声、励ましの声には感動を覚えます。毎日知らない人とお話ができるし。人とコミュニケーションを取るのが好きで、社会課題解決を志す方でしたら最高の職場です。

法人が担当のファンドレイザーでしたら紹介営業やテレマーケティング、飛び込みなどあらゆる手段を使って支援者を募ります。あなたの所属する団体が、「認定・特例NPO」などだった場合、寄付控除の対象になりますので喜んで契約してくれる法人も一定数いますよ。ちなみに僕も3団体くらいに法人として寄付をしています。「寄付するくらいなら絵買うわ。」とか保険入るわ。とか色々社長によって価値観が異なりますが、気になさらず。統計学だと思ってくださいね。

なんら関係の無い法人代表としてアドバイスをすると、Co2を多く出す企業に問い合わせた方が良いと思います。例えば運送とか工事とか製造とか。理由は一つで、SDGsに反している意識を株主らが持っているからです。少なからず5社に1社は意識してるかと。現代でSDGsは外せませんからね。もちろんそのような企業は我々一般人が生活する上で必要なインフラです。ただCo2を排出していることに間違いはない。普段からCo2を出しているのであれば、何かで貢献した方が良いのではないか。そう思うはずです。

Webを用いて寄付を募るファンドレイザーの場合でしたら、間違いなく動画や広告を任されることでしょう。ファンドレイザーというよりは、普通のマーケターという感じ。リスティング広告は予算が他よりある大手団体に勝てないのであまりやらない方が良いかと..思います。予算があれば良いですけどね。

Q.どんな人向いているのか。

回答が難しいのですが、ビジネスとして社会課題の解決を行う人は向いていて、ボランティアが好きでファンドレイザーを目指す人は向いていないと思います。

私自身、1億円以上、もしかしたら2億行ったんじゃ無い?くらいの支援金を募ってきましたが、「ファンドレイジングが好き」と言うタイプではなく、「ビジネスとして団体に貢献しその先に人道支援がある」と言う意識で動いていました。ファンドレイジングが好きな人の何倍も結果を出したのでこの考えは間違えではなかったと認識しています。

実は、ファンドレイザーが獲得した支援者さんからの寄付は、全てが寄付として困っている人の元に届く訳ではありません。何割かですが、頂いた寄付の中から給料が貰えます。

団体側はその支出を「広告費」としても計上が可能です。

理由は単純で、ボランティアだといずれ限界が来ますよね。だからしっかりお金を払って「仕事として継続的に」ファンドレイジングを行なってもらう方が合理的なのです。

僕が組織としてファンドレイザーを動かしていた時のあるあるですが、善意で活動をしていたが、給料が貰えるとなると逆に辞めてしまうんです。そして、ビジネスの一環としてファンドレイジングを捉えている人の方がそうで無い人に比べて結果を出してきました。

更にあるあるですが、ビジネスとして本気でやってると僕のように「ファンドレイジング市場」に対して愛着というか貢献心が湧きます。ファンドレイジングが嫌いでやってる人は居ないと思うので、団体さまはご安心ください。


これからのファンドレイジング業界の課題

僕が思うのは、やはり日本人のお財布事情ですよね。少子高齢化により生産人口は少なくなりますし。税金は上がりますし。海外にヒト・カネが流れることでしょう。色々な原因が予想されますが日本で寄付活動をする人(出来る人)は少なくなると思います。

実際に街でファンドレイジング活動を行なっていると、私の方が貧乏だよとか。若い方でも生活保護だったりとか。日本の貧困事情に触れることも多々あります。結構課題感は大きくなりつつあるかと..。

出生率も最低を更新し続けているし課題は顕著ですよね。貧困からくる未婚。未婚からくる出生率低下。高齢化問題。。ファンドレイジング業界の課題というか、日本全体の課題ですが、このような課題に対しての解決策を持っているような担当者・有識者の方とお話がしたいです。

お金の援助が必要な日本人から、お金の援助を貰う方法。何かありますかね。

まとめ

・ファンドレイジングとは資金調達である
・ファンドレイジングの市場は大きいし世界情勢的にも追い風である
・ファンドレイジングはビジネスとしてやるべき
・日本全体から見て大きな課題に直面しつつある


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?