"負け犬"から異様にも這い上がった反英雄。
映画『ドッグマン』を観ました。
不遇な家庭環境。
長年の片想いの末の失恋。
人間の裏切りによって積み重なった"痛み"は、絶望によって爆発した。
だからこそ忠誠心を持った犬が、彼の救いとなったのだろうか。
"Dogs are man's best friends."
そんな言葉を思い出し、
"飼い犬に手を噛まれる"
このことわざに関しては、「いや、噛むのは人間なのだ」と思わされた。(本来の意味は言葉通りではないことは分かっているにしても)
箍が外れて怒り狂い、身体の奥底から叫ぶ様子は、まるで犬の威嚇吠えのようだった。
感情が伝染し、震えて涙が出てきた。
犬たちとともに、人間(特に悪党)に対する復讐劇のように、僕の目には映った。
そして、犬たちが何よりかわいかった。