カワイオカムラ

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ムード・ホール 『増殖 II』 制作メモ

・ムード・ホールのつくりかた ・タイトルと演出 ・3DCGアニメーションについて ・『増殖 II』制作メモ(本題) ・なぜ走る I ・なぜ走る II ・なぜ走る III ・実験をまぜ合わせる ・おわりに ムード・ホールのつくりかた 2014年8月23日からカワイオカムラ共有用に使い始めたEvernoteにはそれなりの数のメモと画像が残っている。中には実感として思い出すことができないものも多く、本当に自分が書いたのかと不思議に思うことも少なくない。手書きなら筆跡から自分が書い

    • ムード・ホール 『増殖 Ⅰ』 制作メモ

      「物語ることなしに、いかに物語性を喚起させ続けられるか」を、これまでいろいろなアプローチで試みてきたカワイオカムラであるが、Zbignew Rybczynskiの『Tango』(1981)は、そのインスピレーションの一つの源となっている。『増殖 Ⅰ』の制作においても、この作品の影響は少なくない。「子供が室内に入ってしまったボールを取りに入ってくる。赤ん坊のお守をする女性、食事する中年男性、愛し合う若い男女、そして泥棒。同じ部屋の中で様々な人々による行為がそれぞれ無関係に繰り返

      • 映画『ムード・ホール』から、2本のエピソードを公開するにあたって

        COVID-19によって、今は社会、国際情勢、政治、経済、産業、文化・芸術はもとより、労働、教育、ライフスタイルなどあらゆる価値観に変化の兆しが見え始めた、世界規模の社会実験的状況といえます。 2020年2月14日から27日までの間、京都の出町座で『ムード・ホール』が上映されました。カワイオカムラの単独作品が映画館興行として上映されることは初めてで、劇場看板横にバナーが飾られた時は感無量であった一方、初の自主配給は、夜毎届くその日の興行成績に緊張し、一喜一憂し、SNSによる