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社会人大学院生に必要な大学院との距離のとり方

大学院修士1年目が無事終わりました。
実際には、1年目の授業が終わったというところであり、研究活動については引き続き水面下ですすめています。
さて、1年間、大学院に通い大切だなと感じたのは学校との距離のとり方です。その理由を以下、簡単にまとめてみました。


人間関係が狭くて濃厚である

大学院というところに来て、始めて知りましたが、人間関係が割りと複雑です。ずっとほぼ同じ環境にいるからか、多様性という考えがほぼ通用しない世界です。それは、長く研究の世界にいるからこそ、先人から導かれてきた王道の型があり、みんなそのレールに沿ってやってきたからこそなのかもしれません。
また研究者ならではのこだわりは、良いベクトルに向く場合とそうでない場合があり、そうでない場合がとても厄介であると感じています。
端的に言うと、意見の相違があった場合に他者への攻撃がとても強く、これまでさほど人間関係で苦労してこなかったため、強い衝撃がありました。(意見の相違があった場合にその意見を持っている人間自体を批難するというのが、日本人独特の考え方だなと感じます。)これを単なる頑固と据えるのか、こだわりと据えるのかについては、正直私の中ではまだ答えがでないままです。

ただ、人間関係はどうにもこうにも厄介であることも認識しながら、あくまでそこに全振りせず、ある程度は表面的に付き合うことが大事なのではとおもいます。こちらはあくまで教えて貰う立場であり、立場的には圧倒的に弱いことを認めざるを得ません。


情報も人の縁も自ら取りに行かないと贅沢すぎるリソースを享受できない

大学院に入学して、流れてくる情報量の多さに圧倒されました。
所属する研究科関連のニュースはもちろんですが、学校として起業家育成や地域連携、そして企業とのコラボレーションにも力をいれているため、私個人としても、魅力的なイベントが満載です。他方、そういった情報の入り方が、全学生に一斉配信される場合もあれば、研究科単位や、内容によってはゼミ単位などごくごく限定的にしか情報が配信されない場合があります。
贅沢すぎるリソースの中から、自分自身で得たい情報を日頃から周りの人間に伝えておいて、何かいい情報があったら教えてもらえるように働きかけておかないと、実はものすごく貴重な方が講演にきていたのに知らされていないといったことが起きることも知りました。



また、人の縁も一緒です。同じ研究科内の先生であっても、全く関わらない先生のほうがむしろ多く、いつか会えることを期待していても仕方ありません。私の場合は、そのことを知ったのが秋学期以降ですが、それからは授業をとっていなくてもその先生に会いたくて、学部の授業に出席したり、先生が主催するイベントに参加するなどしてこちらから積極的にコンタクトをとるようにしました。先生にとっては、数ある学生の一人にしか過ぎず、こちらからご縁を待っていても、おそらくその縁は永遠にこないとおもいます。自分から積極的に縁をつなぎに行き、しかも忘れられない努力を続けることも大事だなと感じました。(すなわちこれは、起業家が大企業の経営者や、投資家などにアプローチをかけるのと同じ手法ですね。)

せっかく入学した大学院のリソースを最大限に活用するためにも情報と人との距離のとり方は大切であると実感しています。


大学院では仕事の話はしない

まず、最初にいいたいのは、社会人大学院生だからといって、何か特別扱いをされるわけではありません。また、仕事をしていることが何かの免罪符になるわけでもなく、課題や発表は皆一応に行わなければならず、そこにも何か特別な配慮があるわけでもありません。
人によっては、働いていることを好ましい目でみない方もいます。
ですので、学校の中で仕事の話はしないことが一番トラブルを避ける上でも大事だなと思います。中には、自分よりも目立つ、活躍する学生をよくない目でみる先生も、たしかにいます。不要な軋轢や摩擦を避け、そこでしか得られない結果に集中すること。そして、結果を得たら、さっさと離れる覚悟でいることも大事かなと思います。(これは研究者になることをゴールにしていないからですが)

社会人ですし、学校や学校の先生のために全ての時間を捧げられるほどこちらも暇ではありません。「うまく付き合う」処世術を習得することで、大学院との適切な距離を保ち、自分自身の本来いるべき場所(=社会)に如何にして学びを得てそしてできるだけ迅速に戻るかを考えて行動すること。そして割り切って考えることも大切です。
(これは修士の目的が、実社会に役立つ専門人材を育てることと据えているからこそ言えることです。)


ここまで書くと、なんだか社会人大学院生に未来がないように感じられてしまうかもしれませんが物事は捉えようであるとおもいます。
関わり方一つで、見える面は全く異なってきます。
自分自身の目的にあわせて、どう関わり、そしてどう距離を保つかを最初から決めておけば、こんなはずではなかった・・・という後悔もないかと思います。

あと、追記ですが同級生たちとは可能な限り仲良くコミュニケーションをとっておくこと。
私は、まわりは遥かに年下の同級生たちですが、みんなとてもいい子達で
とっても仲良くさせていただいています。年齢は違えど置かれている環境は同じようなところにあり、同じような苦しみを抱えているため、それを共有できる人たちがいるというのは、本当に心強いです。

春休みもみんなでご飯にいってきます。

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河合真由子|食マーケティングコンサルタント&社会人院生
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