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先輩からの手紙
昔していたバイト先の2つ上の先輩から、
お手紙が届いた!
きいろくて可愛い封筒の中には、ちゃいろいクラフト紙が一枚入ってて、手書きの文字のやさしさに、
私はとっても嬉しいきもちになった。
その手書きの文字のなかに、ただのインクとは思えない重さのある言葉があった。
——学生の頃から私が恐いと思っていたことは、色々と考えたり思ったりすることが、社会で一つの仕事に就くことで消えてしまうことだったよ。
社会人5年目になる先輩のその言葉は、まだ学生しかしていない私にとって分かるようで分からなかった。
でも、理解はできなくても想像できる気がした。
それは、自分が考えたり思ったりする、違和感とかおもしろいとかいうものは、規則に沿った行動をとればとるほど、たぶん忘れる。
なぜなら、学生である今の自分でさえ、2ヶ月くらいある自由な夏休みよりも、時間割に沿った授業のあるキャンパスライフの方が、余白いっぱいを自分で考えることが少ない。
ただ過ごしているだけで先生は課題をくれるし、ただ過ごしているだけでテストというイベントが起こる。
考えているようで、考えていない。
考えてやっているようで、こなしてしかいない。
しかも、それに自分で気づくことが難しい。だから、職業を通してもこれと同じことが起こるのかなと思う。
そして、先輩のいうように、自分の考えてること感じてることを守らないと、本当にいつのまにか忘れてしまいそうな気がする。
だから、一日ずつでいいから、自分で考えたり思ったりしたことに従おう。