編集しずらい動画の素材

どんな素材でもうまく編集するのが動画編集者の仕事なのかもしれない。地獄の黙示録の編集者ウォルマーマーチは誰も手がつけられなかった膨大な量の素材をうまく編集してアカデミー賞を受賞している。

とは言え形になれば良いが形にするまでの苦労は素材によってちがうものだ。

編集しずらい素材は動きすぎている素材だろう。動いても良いけど使えいない映像だと困るのだ。

写真と動画の区別がつかないとどうしてもタイミングに間に合わすことを優先してポジションチェンジをしまくって編集しずらい素材を撮ってしまう。

とにかく一旦止まる続けるか、動いても使える素材を取る必要がある。

ところで使える素材とはなんなんだろうか?それは意味がある素材だろう。

ただポジションチェンジのために動いている瞬間は意味がない。撮影者の意思がない場面になる。

しかし、ある表情を撮るためにズーミングしたりカメラの向きを変える動きはたとえ下手でも撮影者の意図が感じられる動きなのでそのまま使うことのだ。もちろんその動きがうまければカワメラワークと言えるものになる。

ところがこの意味のない動きをあえて入れる場合もあって、これはブライダルだとエンディングで使えるものだったりする。

映像をある程度クリエイティブな作品と位置付ける場合は全てに意味を持たせるとカチカチの説明映像になってしまうのだ。

この辺はちょっとアートの世界の話になりそうだけど、そういう遊びもちょこっとだけで入れられるのがブライダルのエンディングの楽しさだったりする。

意味を解体して違う意味を生み出す。こういう事をやっていかないとただの監視カメラと変わらないのである。

だから編集者は素材に文句を言ってはダメなのである。

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