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塚口駅前ロータリー/「つかしん」のヤバい仲間達/6

1985年に兵庫県尼崎市最北端の塚口本町で産声をあげた大型ショッピングモール「つかしん」。
立志伝中の人物たるセゾングループ総裁・堤清二の晩年傑作アートだ。
だが、
あまりに早く鮮烈なデビューだったため、およそ常人には理解されず40年。
神のみぞ知るガラパゴスショッピングモールとして唯我独尊をつらぬいている。

それが「つかしん」だ。

ヤバい縁の下の力持ち

実質最寄り駅の阪急神戸線・塚口駅から徒歩17分。
縦ではなく横にスライドするエレベーター。
ドイツ・ハンブルグを軽く超越してしまった街並み。

つかしん周辺ヤバい主要施設  

  稲野駅「…」
    つかしん「ヤバい!」
    ↕︎↕︎徒歩
    ↕︎↕︎18分
ーーーー塚口駅ーーーー至・中津
 塚口さんさんタウン「お前もな!」
    ピッコロシアター「…」


ツッコミどころ満載のツカシンが、40年にわたり暖簾をかかげ続けられたのには理由がある。
それは「ヤバい仲間たち」の存在だ。
今日紹介するのはその中でも地味で地味で、まさにアンサングヒーローと言える縁の下の力持ち。
我が国で1960年に始まった「モータリゼーション」を支えたのは道路だが、その中でも「駅前ロータリー」は勘所だ。

駅前の交通を円転滑脱にすることで生産性を高め、経済パフォーマンスを極大化。
それが「駅前ロータリー」の職分本分レゾンデートルたるもの。
駅前ロータリーを制したものが「住みたい街ランキング」を制すといっても過言ではない。

よって駅前ロータリーに力点をおいて再開発がなされるのが街のならわし。
塚口駅前北側ロータリーもその点において抜かりはない。



ヤバい阪急タクシー

塚口駅北側タクシーロータリー入口

塚口駅北側タクシーロータリーは阪急神戸線と並行に走っている。
閑静な感性をかくせない道路の中に、タクシーたちが今日も朝から厳かな面持ちを携えて入っていく。 

          ←←
北側タクシー      🔳↑
ロータリー →→🔳🔳🔳↑

ーーーーーー阪急塚口駅ーーー至・園田

出口、兼待合所
塚口駅北出口 😊 阪急タクシー待合所

いささかばかりロータリー出口は狭く、一騎当千のタクシーが今か今かとその時を待ち侘びている。


          つかしん

          ←←⭐︎
北側タクシー      🔳↑
ロータリー →→🔳🔳🔳↑
ーーーーーー阪急塚口駅ーーー至・神崎川


まさに地元密着型のタクシーロータリーである。
薄っぺらな経済合理性よりも人々との紐帯を大切にする。
100年を超えて地元関西と共に歩んできた阪急グループの面目躍如だ。

ここでは読者から、
「後ろのタクシーはどうやって働くのか?」という意固地な質問が予想される。

無論、後ろのタクシーはしばらく働かない。
一方通行で前がつかえているのだから、働ける道理がない。

「阪急タクシー待合所」の名にはじない働きぶりである。



見守るタクシー

刑事のような眼差しで、道行く人を睥睨する阪急タクシー

塚口駅前北出口を見守り続けて70年。
55年体制の中でずっとツカグチを見守ってきた生き証人だ。
塚口駅・阪急タクシー待合所のタクシーは、今日も温かな眼差しでこの街を見つめている。


つかしん周辺ヤバい主要施設  

  稲野駅「…」
    つかしん「頑張れよ!!」
    ↕︎↕︎徒歩
  ⭐️  ↕︎↕︎18分
ーーーー塚口駅ーーーー至・中津
 塚口さんさんタウン「お前もな!」
    ピッコロシアター「…」


こうして、
塚口駅前北側タクシーロータリー(⭐️)の献身によって、
阪急塚口駅界隈は明日も輝き続ける。
ひいては、
愉快な「つかしん」も奇跡の40年を演じ続けられるのだ。

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