
こんにちは?!わ!?/57%が知らない真実
「こんにちは」は日本版CIAである。
内偵を見破れ
昔から、
戦いをする前には敵方の様子をしっかりと探るのが常道。
「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」と孫子がいったもので、敵方の様子を知らなければ戦はうまくいかない。
そこで敵情視察のためにスパイやら間者を放ち、敵の内情を探らせるのだ。
裏返してみれば、このスパイやら間者に入られなくするのが勝利の方程式になる。
そこで「こんにちは」のお出ましだ。
内偵やスパイというものは、付け焼き刃の言葉でやってくる。
カタコトの日本語である。
そうしたなんちゃって日本語話者の鬼門となるのが「こんにちは」なのだ。
「は」は書き言葉で「は」と読むが、「は」は話し言葉で「わ」と読むこともある。
この「は」と読むか「わ」と読むか問題は、完全な法則がなく生粋の日本人ですら頭を悩ませるものだ。
だが「こんにちは」に限っては、100パーセント「こんにちわ」と発音しなければならない。
もし、
「こんにちは」と発音したらば、その瞬間に偽物だとバレる。
こいつスパイだなとバレる。
スパイ炙り出しの叡智。
これが「こんにちは」の存在意義なのだ。
優れた言語に非効率がある訳
いまに生き残っている言語には、どれも意図的な傷がある。
なぜそんな非効率があるのか?
なぜそんなわかりにくい表現をするのか?
といった部分が必ずあるのだ。
例えばアルファベット言語では、
「R」と「L」の発音がそれに当たる。
RもLも日本人にとってはどちらも「ラ・リ・ル・レ・ロ」の子音にあたり、その使いわけや発音が非常に難しい。
だがアルファベットネイティブにとっては朝飯前だ。
だからアルファベット言語圏ではRとLの発音こそがスパイ炙り出しの叡智となる。
日本語圏では「は」の発音によって危険分子を判別する。
英語圏では「R・L」の発音によって危険分子を判別する。
このようにそれぞれの言語に危険分子を判別するスキームが備わっているのだ。
言語効率化・合理化のヤバいマズさ
優れた言語イコール効率的だと思われがちだ。
だが実はそうではない。
優れた言語とは意図的に非効率を織り込んで、外部から潜り込んだ危険分子を判別するスキームが備わっている。
そうすることで、共同体へのスパイ侵入リスクを軽減してきた。
だから、
だからこそ日本語圏も英語圏も共同体として今日まで存続しているのだ。
だが昨今では言語にも効率化・合理性の波押し寄せている。
「ヤバい」「マズい」の乱用がその典型だ。
これは確かに使い勝手が良い。
何にでも使えるし、意味をぼかせるから要らぬ衝突を回避できる。
非常に効率的で合理的な表現だと筆者も思う。
言い換えれば「ヤバい・マズい」には非効率がない。
だが、だから、
外部危険分子の判別という観点に立てば、「ヤバい」「マズい」はヤバいしマズい。
「ヤバい・マズい」は付け焼き刃で使えてしまうからだ。
だからヤバい・マズいの濫用は日本語と日本を存続させために、あまり好ましくないのではないだろうか。