とんかつとソースのセクシーな関係【食べログに遺された生の記録・マガジン】
2010年02月26日(金曜日)訪問
知人を迎えに行った帰り、とんかつが旨いというので連れてきたもらった初めてのお店。落ち着いた上品な雰囲気の店内には座敷とテーブル席がある。
とんかつがオススメということなのでとんかつ定食をオーダーする。
とんかつかつは結構ボリュームがあり衣はサクッとしていてとても美味い。
あたし好みのとんかつだった。
とんかつとその周辺には自分なりのこだわりがある。
ご飯は、新米で固めがよい。
きゃべつの千切りは細ければ細いほどよい。
ドレッシングは、しそドレッシングが最適。
とんかつが生きるか死ぬかはソースにかかっているといっても過言ではない。そしてソースはたっぷりつける。
特にソースにはとことんこだわるべきである。
以前、「ブルドックごまとんかつソース」を購入したことがある。
ミント系のほのかな雑味が混じっているような独特の味が気になって全く馴染めなかった。
ごまの芳ばしくも香しい風味を期待していただけに残念だった。
ぐわしぐわしとすりこ木とすり鉢を使ってゴマを擂ったほうがいいんだってことをあたしはこのソースから学んだ。
その点、サカガミの中濃ソースはとんかつによくマッチすると思う。
サカガミの中濃ソースを知る切っ掛けになったのはほんの偶然からだった。
オタフクのソースを買おうと思ったのだが、「当店おすすめ」などと同じ棚の下段にひっそりとセッティングしてあったこのソースを哀れに思い、オタフクとブルドッグを無視してこれを買い物カゴに入れた。
ソースを買おうと思った動機は、もちろん夕食にとんかつを食すためである。198円で売ってあった棒とんかつをそそくさと買い求め家路を急いだ。
今日の仕事は辛かった~♪ と鼻歌を歌いながら麦小路という安い焼酎を煽りながら豆腐を肴にぐびぐび呑み始めた。
さあ、個人的宴もたけなわ焼酎を大いに飲み干し、イザ〆のメシに突入!
はぐはぐ
う~m
焼酎あおりすぎてこのソースがオタフクとブルドッグとどう違うのかはよくわからなかったが、バカにするなかれ、こんな酔っ払いのあたしでもそのステイタスは感じることができたのだ。
オタフク、ブルドッグ、なんぼのもんじゃい!と発奮してしまうような具合である。旨く表現できないけれど、サカガミの中濃ソースをキチッと評価できる人は仕事もキチッと出きる人であると思う。そんなソースを理解できる人とあたしはオモトダチになりたいと思った。
サカガミの中濃ソースで味わってみたいと思わせるほど菊屋さんのとんかつは、あたしの好みに限りなく近かった。
ごちそうさまでした。
味処 菊屋@坂戸市
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