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【お家でナチュラルワイン】味わいの変化を楽しめるワイン(2025/2/3)#34

シチリアのワインを飲んだことがありますか?シチリアはイタリア最大のワイン生産地で、年間約400万ヘクトリットル以上のワインを生産しています。温暖な地中海性気候と、エトナ山という火山があることから、火山性土壌を活かし、フレッシュでミネラル感のある白ワインから、力強くスパイシーな赤ワインまで多様なスタイルのワインが造られています。

昔は大量生産のワインも多かったようですが、近年は品質向上が進み、個性的で魅力的なナチュラルワインも増加しています。川越角屋酒店でも人気のある生産者が集まっている注目のエリアです。今回はこちらのワインを飲みました。

デ・バルトリ/ インテジェル ビアンコ (グリッロ) [2022]

鮮烈なフレッシュさと奥行きのある香りが特徴の白ワイン。蜜やほんのりタルのニュアンスがありながら、まろやかで優しい口当たり。ピリリと感じるガス感がアクセントになり、力強さがありつつもスッと消えていく軽やかさが絶妙。アルコールの強さではなく、ビターなレモンピールのような心地よい苦みと、ミネラル感が生み出すエナジードリンクのような活力がクセになる。

スパークリングワインじゃなくて、ちょっとシュワっとしたガスがあるワインがありますか、とよく聞かれることがありますが、このワイン、バッチリあります。

開けたてからすぐ美味しいですが、実はここからが本番です。2〜3日すると香りがぐっと開き、より奥行きを感じられるようになります。そしてその後、数日〜1週間くらいかけて、緊張が解けたように柔らかくなり、まろやかさが増していきます。時間とともに変化していくのが面白く、最後まで飽きることなく楽しめる一本です。

ちなみにこの時期、僕は冷蔵庫には入れずに寒い玄関に放置しておきました。なぜかというと、ボトルの形がちょっと特徴的で、まるでだるまのようなコロンとしたフォルム。これがまた冷蔵庫に入れづらいのです。まあ、それもあって常温保存していたんだけど、結果的にこのゆるやかな温度変化がワインにちょうどよかった気がします。より香りの広がりや厚みがより感じられたように思います。

結局、1週間ちょいで飲み切りましたが、最後まで味わいの変化を楽しみながら飲めました。開けたてのピンとした緊張感、数日後の香りの開き、さらに時間が経ってからの柔らかさ。どのタイミングでもそれぞれの良さがあって、飲むたびに「おっ、また違う顔を見せてくれるな」と思わせてくれるワインです。

お酒は好きだけど飲み過ぎたくない。またお酒に強くないので、ゆっくり楽しみたい。そんな人にもオススメできるワインです。ぜひお楽しみください。


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