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スマートフォンゲーム市場の10年
2012年国内の4G通信環境が整備されるが、それとともに携帯PCであるスマートフォンが普及した。同時期にスマートフォンのオンラインゲームが人気となり、新しいゲーム市場が誕生した。ガラケーで簡易にインターネットを介してプレイできるソーシャルゲーム市場は同年ピーク(約3,000億円)を迎え、翌年から縮小していく。
一方スマートフォンゲーム市場は急激に拡大し、2023年1兆数千億円の規模になっている。それに対してPCのオンラインゲーム市場は縮小傾向にある。約570億円の市場規模だ。
スマートフォンゲームで最初に大ヒットしたのは2012年にサービスを開始した『パズル&ドラゴンズ(以下、パズドラ)』(ガンホー・オンライン・エンターテイメント)である。次いで大ヒットしたのが2013年にサービスを開始した『モンスターストライク』(MIXI)だ。
それからスマートフォンゲーム市場はどう変化したのだろう。
市場の推移をゲームアプリの年間売上ランキングから見てみると、2015年App Storeのゲームアプリ売上げランキングトップ5は、以下のようになっている。
1 『モンスターストライク』
2 『パズル&ドラゴンズ』
3 『白猫プロジェクト』
4 『LINE:ディズニー ツムツム』
5 『剣と魔法のログレス いにしえの女神』 (CNET Japan)
また、2018年のスマートフォンゲームアプリ売上ランキングは、Mobile Indexによると以下のようになっている。
1 『モンスターストライク』
2 『Fate/Grand Order』
3 『パズル&ドラゴンズ』
4 『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』
5 『荒野行動』
さらに、2022年の売上ランキングが『ファミ通モバイルゲーム白書2023』に掲載されているが、それによると以下のようになっている。
1 『モンスターストライク』
2 『ウマ娘 プリティダービー』
3 『Fate/Grand Order』
4 『パズル&ドラゴンズ』
5 『原神』
スマートフォンゲーム市場が成立してから10年間の推移を売上ランキングから見てみたわけだが、『パズル&ドラゴンズ』と『モンスターストライク』がずっと売上ランキングのトップ5にランクインしていることがわかる。この2タイトルは、タイトルこそ同じだがゲームの内容がIPコラボなどもあり、アップデートを繰り返し今日に至っている。
スマートフォンゲームは、パッケージゲームとは異なり、内容が変わっていくオンラインゲームと同じ形態のゲームなので、ずっと同タイトルのゲームが売れ続けて(課金されて)いるわけだ。パッケージゲームのようにタイトルが変わるのは『リネージュ』と『リネージュⅡ』のような例もある。だが、ほとんどが同一タイトルだ。
スマートフォンのゲームがPCのように同一タイトルで何年サービスを継続できるのかは誰もわからない。人気がなくなり売上が下降していくと、ゲームサービスは終了になるが、『ラグナロクオンライン』や『メイプルストーリー』のように20年継続することもあり得る。スマートフォンに代わるデバイスが普及するまでは。