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1月20日 読書会報告
川口市出身の自称読書家 川口竜也です!
2024年1月20日の午後に開催した「東京読書倶楽部」読書会の報告です!
この日は新規の方が1名、リピーターが6名の合計8名で読書会。当日は小雨の降る中での神保町散策となりましたが、おかげで新しい古本屋さんを知れたと満足していただけました。
匂いが立つような文章に、呪いとも思える文章に、読書という回り道をもっと楽しもうと思えるような時間でした。
紹介して頂いた本
![](https://assets.st-note.com/img/1706008416211-oCabBWNHvx.png?width=1200)
百田尚樹「夢を売る男」幻冬舎
自費出版業者の編集長 牛河原は小説家希望の人たちに"自費出版"として夢を売り回る。君は「太宰の再来だ」と言い、作家を目指す人々から金をせしめる…。
最初こそあくどい商売をする男かと思いきや、彼なりの美学があっての仕事だと思うと見る目も変わる。ただまぁ、夢を見るのも金がかかる時代なんだなぁとは思うね。
「黒猫を飼い始めた」KADOKAWA
26名の作家によるショート・ショート集。ただし、一行目は「黒猫を飼い始めた」から始まる。そこから始まるミステリーやホラーなど、書き出しは同じなのに、作家によってここまでストーリーが異なるのか。
小説の一行目研究会 編「小説の一行目」しょういん
芥川賞や直木賞を受賞した文学の書き出し(一行目)をまとめた本。先程の黒猫の本に付随するが、文学は一行目の書き出しから重要なんだなって改めて思う。神保町散策時に見かけて、そのまま購入したそうで。
内澤旬子「世界屠畜紀行」解放出版社
我々が食べている豚さん(家畜)が、いかにして捌かれて、そして口に入っていくかを巡る紀行文。国の宗教や文化によって、屠畜に対する考え方や差別・職業意識も異なるそうだ。
最近韓国で犬食禁止特別法が可決されたらしいが、食文化ってのは中々規制するのは難しいのではないかという紹介者。
アガサ・クリスティ「そして誰もいなくなった」早川書房
クローズドサークルの王道。兵隊島に招待された10人は、レコードから罪を告発され一人ひとり殺害される。まるでマザーグースの民謡ように。警察が迷宮入りするという演出が、真相パートを引き立たせるのだという。
宮嶋勲「最後はなぜかうまくいくイタリア人」日本経済新聞出版
著者曰く、イタリア人の特徴は「時間にめちゃくちゃルーズであること」と「計画するのが苦手」であること。なのに仕事や人生は、最終的に上手くいくってのは、日本人も見習うところがあるのではないか。
そもそも、予定通りに物事が進むこと自体が有り得ない。人生の醍醐味は寄り道にこそあるのだから、あえて回り道を楽しむ人生を送ろうではないか。
梨木香歩「春になったら苺を摘みに」新潮社
「西の魔女が死んだ」で有名な梨木香歩さん初のエッセイ作品(刊行は2006年)。学生時代を英国の下宿先で過ごした著者は、ウェスト夫人から多大な影響を受けたという。
著者自身、ウェスト夫人の人格や器の広さは素晴らしいと思うが、理解はできないこともある。でも、理解できなくても受け入れることが大事なのだと、それが知性ある人物なんだなと実感したらしい。
また、映画を見ているかのように情景が浮かび上がる、”匂いが立つような文章”も梨木さんっぽくて非常に良かった。
モンゴメリ 松本侑子訳「赤毛のアン」集英社
19世紀カナダ 農家の家系を継いでくれる子どもを孤児院から連れてこようと決める主人。だが実際にやってきたのは、男の子ではなく、赤毛の女の子だった。ものすごく前向き思考なアンの成長を、思わず見守ってしまう。
「赤毛のアン」と言えば新潮社が有名だが、紹介者曰く"言葉遣い"や"読みやすさ"の観点からした、集英社の松本侑子訳に勝るものはないと言う。注釈も多く、作品への思い入れが伝わってよかったと。
1月・2月の読書会スケジュール
1月27日(土) 19:00~22:00
飲み有り読書会 → 満員御礼!!!
2月10日(土) 14:00~17:00
散策×読書会
2月17日(土) 10:00~12:00
朝活×読書会
2月17日(土) 13:00~17:00
文学×ボードゲーム会
2月23日(金) 19:00~22:00
飲み有り読書会 BOOK & BOOZE!
ご興味ありましたら、コメントや各種告知ページにて是非お待ちしております!
皆様に会えるのを心よりお待ちしております(*^^*)
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