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時間を手段化してしまってない?

今回は前回、前々回に引き続いて『限りある時間の使い方』を読んで感銘を受けたことの、3つめを書きたいと思います。

3つめですが、これが一番もう目から鱗だったのですが、

“時間を手段化してしまうことの恐ろしさ”

についてです。この本のタイトルが『限りある時間の使い方』なわけですが、この“使う”って単語を時間に当てはめていいのか?という話が書かれていまして。

“使う”って、例えば“ヤカンを使う”って言葉ありますけど、ヤカンはお湯を沸かすために使いますよね?包丁は何かを切るために使いますよね?お金は何かものやサービスを買うために使いますよね?

そう、“使う”って言葉は何かをするための手段として使われているわけですが、時間はただただ流れていくものなのに、“使う”って言葉はおかしくないですか?というのです。

そもそも(ただ流れていくだけで)使えないものを、“使う”って言葉を当てはめて手段化してしまっているのです。

生産性を上げるって言葉がありますが、ようは時間を最大限に効率よく使うためにはどうすればいいのか?ってことです。これをみんな考えています。

でも、時間を効率よく使うための家電や効率化ツールやなんやらなんやらいーっぱいでてきてるのに、

現代人は昔よりずっと忙しくなっている。

それはなぜかというと、その空いた時間にさらにやること(家事でも仕事でもSNSでも)が増えていってるからだと書かれていました。

そして、〇〇のための時間は、前回の注意力の話とかぶるのですが、目の前のことに集中するということをできなくしているのです。

わたしたちは、小さい時から時間を手段化してしまうような環境に置かれています。
いい高校に入るために中学校で勉強して、いい大学に入るための高校、いい企業に入るための大学、そして企業に入ってからは将来のためのお金を稼ぐために時間を効率よく使おうとする。

今やりたいことや楽しいことよりも将来のための準備に時間を使いなさいと教え込まれているような感じです。

勉学や仕事だけならともかく、時間の手段化は私生活にも入ってきています。SNS映えするためにカフェにいったりなんたりとか。人脈づくりのための交流に、稼げる人になるための自己投資。

わたしは自営業になってから、この感覚に拍車がかかっていました。やることがとにかく多くてどうしたらもっと時間をうまく使えるのかと考えて、そして全然うまくいきませんでした。

ただただなんの役にもたたないぼーっとする時間は過ごせなくなっていました。

小さい娘とのおままごとごっことか公園とか、社会の役にも自分の役にもたたないことをするのが苦痛になっていました。本当はそこには感動がいっぱいあったはずなのに。

旅行にいっても、何か宿の運営に活かせることがあるんじゃないかとか、インスタにのせるネタがあるんじゃないかとか考えてしまっていました。

朝起きてから寝るまで(仕事ができてしまう環境だからというのもあったかもですが)やるべきことが常に頭につまっていました。

“今”という瞬間を全然生きれていなかったなぁと思います。

(ちなみに本には、今を充実させなければ!とかこの瞬間を楽しもう!とか思いすぎることも、時間をうまく使おうとしているという意味では一緒で、目の前のことを感じることはできなくなっていると書かれていました。これが本当にわかりすぎた、、😂)


そして、昨日ですよ。前回のブログに「その日一日をいい気分で過ごすために朝一番は感謝できることや楽しみなことを考えてみる」と書いたとおり朝起きて感謝できることを探していてふと気づきました。

だめじゃん!!!と。また〇〇のための時間の過ごし方をしようとしてるじゃん!!!と。(壮絶に自分につっこみをいれましたよ、、💧)

もう、そうゆうのをやめようと思ったのに〜という感じでした。(すぐには変われないということです、、)


どうしても仕事だと、時間の手段化はしてしまうんだと思うんですよね。それはそれで大事なことだし、そこから充実感や達成感って生まれると思うんです。

でも人生の時間全部がそれだと、やることはどんどん増えて時間が足りない地獄からぬけれないし、目の前のことに感動したり感じたり、ただただ楽しいって感覚は持ちにくくなってしまいます。(趣味を仕事にした瞬間に純粋な楽しいから離れてしまうのと一緒です)


第三子が生まれるこのタイミングでこの本を読めたのは本当にラッキーでした。

この本を読んでから、夕方5時以降には仕事はしない。夜8時以降はスマホを開かないというルールを決めて、仕事とプライベートを分けるようにしました。

時間がなくてできない仕事や家事はどんどん後回しにして、これは今やらなくてもいいことだったんだって思うようにしました。

何もしない時間をとるようにしました。

何のためにもならなくても、ただただ時間が過ぎていっても、時間ってそんなもんだよなと思って焦らなくなりました。

今時間がないと思ってる方、役に立つことしかできなくなっている方、最近感動できなくなってると感じる方にはぜひぜひ読んでもらいたい一冊です。

ではでは〜

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