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恵比寿で「時間旅行」 東京都写真美術館
宮沢賢治が詩集『春と修羅』を出版してから今年でちょうど100年だそうです。この節目と絡めて100年を振り返る写真展「TOPコレクション 時間旅行」が、恵比寿の東京都写真美術館で開かれています。先日見てきました。
『春と修羅』はあくまでも「手掛かり」との位置付けで、展示内容は宮沢賢治に縛られず多様です。見る人の興味によっていろいろな楽しみ方ができる展覧会だと思いました。
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まず大好きな桑原甲子雄の写真がたくさん見られたのが良かったです。戦前・戦中の東京の街並みを写した作品が良いんですよねえ。
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地下鉄や百貨店の広告ポスターも良かった。東京の都市インフラがどんどん発展していった時期のものですね。
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ほかにも、渋谷駅周辺の写真は田沼武能や師岡宏次、桑原甲子雄、森山大道といろんな人の作品が展示されていて、比べてみるのも面白かった。
海外の作家では、ユージン・スミスの「スペインの村」シリーズを初めてプリントで見られて良かったです。ロバート・キャパがノルマンディー作戦を写した有名な写真もあった。
このようにいろんな時代のいろんな人の作品が混ざっている展示では、自分にとって未知の作家を知るのも楽しみです。中でも、大束元の写真に魅かれました。元々は報道写真をやっていた人だそうですが、展示されていたのはちょっとシュールな雰囲気の写真群でした。数寄屋橋の自動車の広告塔と夜空に浮かぶ満月を並べた作品が気に入った。
宮沢賢治の『春と修羅』の初版本も展示されていました。1千部の自費出版だったそうです。
展覧会は7月7日(日)までです。