次の一手はブランディング。フィリアの物語。
*本記事は2024年7月16日にFacebookに投稿した記事の転載です
神楽のリブランディングと私自身の夢の実現を融合させた「The tale of Filia フィリアの物語」の初版原稿が完成。#齋藤洋一郎の台湾自営業
彼女の名前はフィリア。ある村に棲む子供の妖精です。妖精は色々な魔法が使えます。ところがフィリアは魔法が下手で失敗してばかり。妖精の学校でもいつも成績は最下位。フィリアはよく家に帰りお母さんのもとで悔し涙をこぼしていました。お母さんは「誰にでも得意なこと苦手なことがあるの。あなたにもきっと誰にも負けない素晴らしい才能があるわ。」と慰めていました。
フィリアの村では、毎年、村全体で祝う大きなお祭りが開かれます。その年もお祭りの日が近づいていました。村人たちは準備に忙しく、フィリアもその一員として手伝っていました。お祭りの当日、村人たちが集まる広場では、さまざまな魔法のパフォーマンスが披露されていました。フィリアの同級生たちが華麗な魔法を次々と披露する中、フィリアは自分の無力さを痛感し、ますます自信を失っていきました。
お祭り会場の隅でフィリアは一人静かに肩を落として落ち込んでいました。その時、お母さんがそっとフィリアの肩に手を置きました。「フィリア、あなたにはまだ見つけていないだけで、必ず素晴らしい才能があるのよ。今はそれを見つけるための時期なの。」
お祭りの夜、星空の下で村人たちが踊り、歌い、楽しんでいる中、フィリアは一人で湖のほとりに座り、自分の未来について考えていました。その時、流れ星が夜空に輝き、フィリアは心の中で決心しました。「自分の才能を見つけたい。自分が得意なことを見つけたい。」と。
18歳の誕生日を迎えたフィリアは、村人たちと家族に見送られながら、勇気を持って自分探しの旅に出発しました。村の皆が温かい言葉をかけます。「フィリア、頑張ってね!」「君ならきっと素晴らしいことを見つけられるよ!」
フィリアは旅の途中、最初に大きな市場が開かれている賑やかな街に立ち寄りました。そこでフィリアは、多くの魔法使いや商人と出会い、彼らの技や知識を学びました。しかし、フィリアが自分の才能を見つけることはできませんでした。
次にフィリアが訪れたのは、活気に溢れる魔法の街。この街では、空を飛ぶ魔法の乗り物や、様々な魔法生物が見られる賑やかな場所です。フィリアはここで多くの魔法使いや不思議な生き物たちと交流し、魔法の多様性とその可能性を学びましたが、自分の才能を見つけることはできませんでした。
ある日、フィリアは茂った森を通り抜けることになります。遠くから爆発音が聞こえてきて、好奇心からその音の方向に向かいます。すると、そこには若い二十歳くらいの女性の錬金術師のアリシアが実験をしている光景が広がっていました。アリシアは失敗したポーションの煙にまみれながらも、楽しそうに次の実験の準備をしています。
フィリアが近づいていくと、アリシアは彼女に気付き、にこやかに挨拶をします。二人はすぐに打ち解け、フィリアが自分探しの旅に出ていることを知ると、アリシアは「しばらく私の家に泊まって行かない?」とフィリアを誘いました。フィリアは感謝しつつ、しばらく数日の間アリシアと一緒に過ごすことにしました。
アリシアはある日、フィリアに言いました。「今度、ルミナス港町で開催される魔法大会があるの。あなたも今18歳だから、お酒に関する魔法を使える年齢になったでしょ?これはいいチャンスよ。試してみなさい。」
フィリアはためらいながら、「私、魔法が下手だから、無理よ。私には関係ないわ。」と答えました。
アリシアは自分自身の失敗や成功を通じて学んだことをフィリアに話します。「フィリア、失敗を恐れずに挑戦することが大事よ。自分を信じて。あなたの中にはまだ見ぬ力が眠っている。勇気を持って一歩踏み出せば、その力が目覚める可能性がある。あなたが旅に出た目的は自分の才能を見つけるためでしょう?」
その言葉に心を動かされたフィリアは、アリシアと共にルミナス港町へ向かう決心をしました。
フィリアとアリシアはルミナス港町へ向かいます。この港町では毎年「ルミナス魔法祭」が開催されます。今年のテーマは「お酒を美味しくする魔法」を競うものでした。美しい港町に到着すると、町全体が祭典の準備で賑わっていました。広場には特設ステージが設置され、多くの魔法使いが集まっていました。フィリアは緊張しながらも、アリシアの言葉を胸に刻み、勇気を振り絞って大会に参加します。
コンテスト当日、フィリアがお酒に魔法をかける番を迎えます。アリシアは観客席からフィリアを見守り、応援します。深呼吸をし、心を落ち着けてから魔法をかけると、驚くほど美味しいお酒が出来上がりました。観客席からは「こんな美味しいお酒は飲んだことがない!」と驚きと喜びの声を彼方此方で上がります。フィリアの優勝は明らかでした。フィリアはついに自分の才能を見つけたのです。お酒に関する魔法は18歳になるまで使用してはいけないという掟により、フィリアはその魔法を今まで使うことがなく、その才能に気づかないだけだったのでした。
フィリアは大会での成功を経て、自信を持って故郷の村に帰ります。そしてお母さんに伝えます「私自分の才能を見つけたの!」と。お母さんとフィリアが抱き合います。涙がこぼれました。しかし、この涙は悔し涙ではありません、嬉し涙です。
フィリアは、村人たちのために特別なお祝いの宴を開くことを決めます。村の広場には大きなテーブルが並べられ、村民たちはお祭りの準備で忙しく動き回ります。宴が始まると、フィリアは「お酒を美味しくする魔法」を使い、次々と美味しいお酒を提供します。フィリアが提供したお酒は、どれも今まで飲んだことがないほど美味しく、村人たちは感激の声を上げます。村の広場は笑い声と歓声で満ち溢れました。長老は感謝の言葉を述べ、「フィリア、あなたは私たちの誇りだ。これからもその才能を生かして、多くの人々を幸せにしてほしい」と祝辞を述べました。
フィリアはその言葉を胸に刻み、心から感謝の気持ちでいっぱいになりました。そして、村人たちに美味しいお酒を提供しながら、彼女は新たな夢を抱き始めます。それは、この素晴らしい魔法を世界中に広め、もっと多くの人々に喜びを届けることでした。
宴が終わり、フィリアは再び旅立つ準備をします。家族は彼女を温かく見送り、フィリアは自信と希望を胸に、新たな冒険へと踏み出だしました。
Let's meet at Kagura and Disneyland!
2024年8月4日
著者 齋藤洋一郎