目を養うには?現場で生きる本物のスキルを身につける方法
はい!こんちわKATZです!
今日のテーマは「目を養うには?現場で生きる本物のスキルを身につける方法」
YouTubeチャンネルの方にコメントが寄せられました。
運動を頑張りたいという人々を支えたいと、公務員からパーソナルトレーナーに転職した35歳男です。いつも参考になる動画ありがとうございます。動作分析、代償動作など理学療法士の方々ような目を養いたいです。理学療法やATの学校などでは目を養うためにどのような学習をされるのでしょうか。
これについて解説をしていきます。
目次
結論 圧倒的な量をこなせ
運動を頑張りたい人ではざっくりすぎる
書籍で基本を学ぶがそれだけでは不十分
エラー動作を見つけるための「目」を養う
まとめ
結論 圧倒的な量をこなせ
35歳で公務員からパーソナルトレーナーに転職されたとのこと、まずその決断に対しては敬意を表します。挑戦する姿勢は素晴らしいですが、ここからが本当のスタートだということをお伝えしたいです。
理学療法士やアスレティックトレーナーのようなプロフェッショナルとして動作分析や代償動作を見抜く力を養いたいとのことですが、ここで重要なのは、「圧倒的な量をこなす」ということ。知識を集めるだけでは、いわゆる「ノウハウコレクター」になってしまい、実践で役に立たない場面が多々出てきます。理学療法士が身に付けるスキルは、机上の空論ではなく、現場での失敗と成功の積み重ねによって形作られています。これは、どれだけ頭で理解しても、実際に手を動かし、試行錯誤を繰り返すことなしには自分のものになりません。簡単に言えば、甘くはないということです。
運動を頑張りたい人ではざっくりすぎる
「運動を頑張りたい人を支えたい」という志は素晴らしいですが、ここで一つアドバイスです。「運動を頑張りたい人」ではターゲットが広すぎるのです。例えば、YouTubeやブログ運営も同じで、漠然と「みんなに見てもらいたい」では誰にも刺さりません。ビジネスとして成り立たせるためには、ターゲットを明確に絞り込み、特定のニーズに応える必要があります。
理学療法士としても、運動指導のプロフェッショナルとしても、ただ「頑張る」だけでは広すぎて具体性がありません。例えば、「腰痛に悩む30代のサラリーマン」「スポーツパフォーマンスを向上させたいアスリート」など、ターゲットを絞ることで、誰に何を提供するのかが明確になります。もちろん、広く浅くやることも選択肢の一つですが、結果を出したいなら、その甘さを捨てる必要があるかもしれません。
書籍で基本を学ぶがそれだけではダメ
どの分野でもそうですが、基本がなければ何も始まりません。まずはしっかりとした基礎知識を持つことが重要です。特に理学療法士やアスレティックトレーナーが動作分析や代償動作を見抜くためには、基本的な解剖学や運動学の知識が欠かせません。そこで、おすすめの書籍をいくつか紹介します。
「運動機能の理学療法」
基本的な運動機能についての理論と実践が学べる一冊。基礎固めには最適です。
運動機能障害の理学療法 [ 相澤 純也 ]「動作分析 臨床活用講座」
動作分析に関する具体的なケースや手法が豊富に解説されています。実際の臨床での応用が学べます。
動作分析臨床活用講座 バイオメカニクスに基づく臨床推論の実践 [ 石井慎一郎 ]
とはいえ、書籍で学んだ知識だけでは不十分です。知識をどう実践に落とし込むかがポイントになります。知識だけ持っていても、それを現場でどう使うかを理解し、適切なタイミングで活用できなければ、実際のトレーニングやリハビリの場で成果は出ません。
エラー動作を見つけるための「目」を養う
動作を分析する中で、代償動作やエラー動作を見つけることは非常に重要です。しかし、それは簡単に見つけられるものではありません。表面的に見える動きの中には多くの「代償動作」「代償パターン」「エラー動作」が隠れています。これを見抜くためには、しっかりとした知識のベースが必要であり、そのベースを持った上で何度も動作を観察することが求められます。
ここで甘さを感じてはいけません。代償動作は一度で見抜けるものではなく、何度も失敗を重ねる中で徐々に見えてくるものです。多くのプロフェッショナルも、最初は見逃していたエラー動作を、何度も繰り返し学習する中で少しずつ見抜けるようになっていきます。それを恐れずに取り組む姿勢が、最終的に「目を養う」ための最も近道です。
まとめ
アスレティックトレーナーとして、クライアントや患者の評価を進める際に使うフレームワークとして「HOPS」というものがあります。これは以下の流れで進行します:
History(問診): クライアントの既往歴や症状を詳しく聞き取ることから始まります。
Observation(観察): 実際の動作を観察し、姿勢や動作パターンを確認します。
Palpation(触診): 筋肉や関節を触診し、異常がないかを確認します。
Special Test(特殊検査): 特殊なテストを用いて、具体的な問題を特定します。
この流れ自体はシンプルに見えるかもしれませんが、実際に現場でこれを行い、正確な判断を下すには膨大な知識と経験が必要です。簡単にできるものではなく、まさに量をこなすことでしか習得できないスキルです。パーソナルトレーナーとしても、このプロセスに近いものを実践していく中で、自分のスキルを磨いていくことが重要です。
いかがでしたでしょうか?今日もお読みくださってありがとうございました。