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1995年8月 がっつり美術館・東京あちこちと佐倉

【まとめ】夏休み期間に車で岡山、大阪などに一緒に行った友人KYちゃんと、今回の夏休みは電車で東京、千葉・佐倉へ。詰め込めるだけ詰め込んだ美術館めぐりの記。写真は撮ってなかった様子。ヘッダーもお借りしました。ありがとうございます。

8月7日(月)

8:50 静岡発普通列車熱海行き
やたら警笛を鳴らす列車。運転手は指さし確認をしながら走っている。この前、ブルートレインが人を撥ねちゃったから、慎重になっているのかも。
ああ眠い、しかし寒い(冷房が)。各停でよかった。電車が止まってドアが開くごとに凍死の危険が去っていく。
合宿か旅行らしい女子高生のでっかい声が車内に響いている。
うっすら曇っているようで、それでいていい感じの天気。

10:00 熱海着。観光客でにぎわっている。駅の外に出る。

イカやキンメダイらしき赤い魚を干して売っている。

11:00前、待ち合わせ相手の友人KYちゃんと会う。
ちょっと太っちゃったよー、と笑ってる。いやいや元々スタイルいいんで大丈夫。しかし目下の目標は「腹八分目」なのだそうな。

12:30 東京着。Aポイントでお昼ごはん。人はほどほどに多い程度。夏休み前の会社員ぽいひとが多い。

大丸ミュージアムでクレー展。クレー財団コレクション、と。
(アーカイブをみたら、『パウル・クレー展:クレー家秘蔵』とあった。)
青年期のちまちました風景画が几帳面な性格を物語っているよう。
晩年の『最後の騎士』というデッサンがこっけいな中にも一抹の憐れさを感じる。
(以前Bunkamuraでやった)回顧展よりもこじんまりしているが、個人的には初めて見た作品も多く(忘れているだけかも)、うれしい。
パステルで美しいのがあってうっとりする。
図録は以前の回顧展ででかいの買ったので今回は買わなかった。

その時の図録表紙。
なんとなく記憶があるので舐めるように眺めたかも

東武美術館ではエルミタージュ美術館展。
(これもアーカイブで見たら『エルミタージュ美術館展:19-20世紀フランス絵画アングル、ドラクロワからピカソ、マティスまで』)
ナポレオンと夫人の絵が印象的。ルノワールがとても良かったが、髪がすっかりひび割れていた。ドラクロワはやっぱり何度見ても自分には良さが伝わらない。ロートレックがたくさんあった。ルドンの油絵、色がやはり美しい。ローランサンの瞳のある人物とか、キース・ヴァン・ドンゲンのフォーブなど、珍しいな、というものもあった。

チケット
巡回展だったらしい。
三重県立美術館での同展覧会のポスター

セゾン美術館。絵画・彫刻の現在。視ることのアレゴリー
(こちらはアーカイブでは『セゾン現代美術館コレクション展:現代美術の冒険/日本と世界』。)
警備員以外に、観ている人は3人かそこら。かえって静かでよいかも。KYちゃんと、ひとつひとつの作品に対して言いたい放題言ってきた(すみません)。

チケット
カタログはこんな感じだったらしいが
買ったか不明

ホテルに戻る。(夕食とホテル名の記録なし)。
ホテルの地下ではピアノ弾きがぞんざいなドビュッシーを演奏していた。
23:00頃 寝る

8月8日(火)

8:00 起床。部屋で買ってあった朝ごはん食べる。
9:00過ぎ ホテルを出る。

JAIB(ジェイブ)美術館。都営新宿線篠崎駅からとぼとぼ15分くらい。いかさまっぽいがとっつきやすい感じ。トリックアート。でもやっぱりイカサマくさい、まあ、がんばってはいる(評価どっちやねん)。

チケット
プレイシートという名の4つ折りのリーフレット

延々と地下鉄を乗り継ぎ、都営新宿線菊川駅より900m。
MOTのoって何? ここがもう不思議。そしてすんげー建物。

たいへんな金がかかっているというのをひしひしと感じる。
カロCAROの彫刻展。

始めの方のカラフルシリーズとなぜかバルセロナシリーズが良かった。
常設展はまず、リキテンシュタインが目立つところにあった。白髪一雄、河原温、草間彌生、アド・ラインハート、ルチオ・フォンタナ、森村泰昌、とにかくさまざま。アンゼルム・キーファーもあった(特に好き)!
森永のレストランは美味しかった。コーヒーが濃くて香り高くてうまい。
全体的に心地よいが、新しいせいなのか、合板か何かから発する甘ったるい汗のようなにおいが少し鼻につく。

バスで新橋へ。
ヘンな屋根のお寺があった。築地本願寺らしい。ロールカステラのような屋根。

目黒区美術館は区民センターの中。

テニスコートとプールの間をてくてくと行く。
手と目の冒険。トイ・コレクションで実際に遊ばせてもらえる。木のブロックおもちゃがよい。

チケット
こんな感じの木のブロックがあった

現代版画展では、彫り師の存在を改めて知る。OKTP OK to Print、PP Printer Proof AP Auther Proof、とかの用語も再認識。
アレックス・カッツだっけ? モダンで洗練されている感じ、良かった。
(※参考までに美術手帳より)

他にも面白い版画作品がいっぱい。
チャック・クロース、フランチェスコ・クレメンテ、など。ソル・ルウィッドが渋いシマシマだった。
彫り師の戸田正という方はこの道40年と!

8月9日(水)

8:00 起床、しばらくうつらうつら。
ホテルを出て佐倉に向かう。秋葉原駅のkioskのおばさん、おねえさん?が元気よくて愛想のよい茶髪。

9:48 東京発千葉行き
10:40頃 どこかで銚子行きにすぐ乗り換える。
11:00前には佐倉着。
まわりに、なーんにもない。見事なほど。川村記念美術館の送迎バスは11:20なので待つ。
ロッカーは聞いてみたら「あいにくですが」ありませんとのこと。
ろうきんのキャッシュコーナーがあったが、中に係員がいてなんか作業していた。外で待っていたおじさんがぷりぷりしてた。

リーフレット。四つ折りで端を合わせると館の写真が
拡げたところA面
拡げたところB面

川村記念美術館のレストランは景色がよい。従業員もセコセコしてなくて感じがいい。
館内は空いていて、ロスコ・ルームはKYちゃんとふたりきりだった。うっとりと浸ってしまう。
日本画の素晴らしいのがあったが、作者名不明。なんとか雲さん。
で、あのネコは何? ってのがあった。

ステラは相変わらずいっぱい。
14:00から毎日、館内ガイドがあるのだそうだが、時間も微妙だったので帰る。

14:45の送迎バスで駅に戻る。
千葉で乗り換え、逗子行きで大船まで。
16:00くらいの東海道線静岡行きに乗る。
19:00頃 三島でKYちゃんとラーメンを食べてから別れる。
20:02ホームライナー浜松行きで帰る。もう、すいすい。300円余分に払うだけのことはあるね。

仕事のことなど思い出してスッキリしないこともあれど、今回は大好きな絵を沢山みられたので良い骨休めになって、本当に良かったです。

2024年追記。今はなき美術館も多いですね。一期一会。

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