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1990年10月 東京芸術ざんまい 02(終)

【まとめ】渋谷のBunkamura、神田の古本屋の並びをみて、いよいよ夜半から誘われていたバレエ。上野へ、ベジャールの『ニーベルンゲンの指輪』を観にいく。翌日は早々に帰宅。詰め詰めの芸術ざんまい。

10月29日(月)

8:00 起床。窓に露がついている。外は寒い。
靖国通りを新宿に向かって歩く。
9:00ちょうど、静銀(静岡銀行)に行き当たる。制服がローカルしてる。
渋谷で朝めし。しゃらくさい名前で出て来たグレープフルーツジュースが実はキリンハイパー70だった。せめて容器を移し替えておくなり何なりの配慮はほしいぞ。
人びとはせかせかと歩いている。窓辺から眺めているのがたのしい。

10:00 Bunkamura着。ザ・ミュージアムにてロセッティ展。
だんだんとデッサンがうまくなっている(えらそうに)。この人は、ふつうに人を描く時にはただきれいなだけだが、愛する人を描くとなると、とたんに思い入れが強くなって、アクが出てくるような。そこがけっこうおもしろい。学校の友人でロセッティ大好きな人がいたが、美しい色彩や優美さを目の当たりにすると、まあ確かに分かる気はする。

そして図録を買う。

これも分厚い。

渋谷のスープ屋でお昼。ポテトが冷凍ものの味だった。
神田へ。古本祭りをやっていた。

日ソ図書の店内の匂いがソ連している。あやしげな材質の紙のにおい。
表の細い路地にも出店がたくさんある。テレビカメラも来ていた。
JR御茶ノ水駅まで歩く。明治大学脇の坂、学生やら先生っぽいのに混じってわらわら歩く。学生はやっぱり、しゃべってることが学生くさい。
大学の裏には予備校が並ぶ。予備校の生徒も、いかにもそれっぱい。
みんな演技しているわけでもないだろうが、面白い。

JRであてもなく両国の方へ。浅草橋で降りる。
浅草橋駅のまわりは下町っぽくて好きな感じだった。
14:58 快速で東京方面へ戻る。
15:45くらいにホテルに着く。思ったより時間がかかって焦ったが、友人たちより少し早く着いていた。
16:00にホテルを出る。上野へ。
席は思いきり安い所、左右の上の方だったのでけっこうみづらい。頑張って目を凝らし、耳を澄ませる。
モーリス・ベジャールの『ニーベルングの指輪』。

(※ こちらは別の時期のものだが、たぶん同じものを観た)

元々ワーグナーの歌劇でも長い方の部類かと思うが、バレーはそれをぎゅっと短縮している。それでも4時間40分。
(※ メモ帳に、『感想は別紙』とあったが別紙に書いた記憶がない……出てきたら追記します。エルダの地球儀が近未来的だった。隅々までシュールでつい動きに見とれてしまって話を追い切れていなかったかも。)

どっぷりと不思議な世界を堪能してホテルに帰る。
23:00頃 ホテル着

10月30日(火) 雨

(※ 理由は忘れたが早く帰らねばならなかった様子)
6:00 起床。
6:30 チェックアウト。丸ノ内線
7:24 新幹線ひかりで東京発
8:30 静岡着。Kと駅構内にあるロッテリアでコーヒーを飲んでいく。
店内はほどほどに混んでいるが、東京と違って、空気がなんとなくのんびりしている。

おしまい


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