映画評 「キネマの神様」 監督山田洋次
日本映画が世界で高評価を受けて、撮影現場は活気にあふれ、若者たちがみんな元気だった頃の映画撮影現場の様子を撮影したい。喜劇俳優を主人公にして、大いに笑い転げて最後に少しホロっとする楽しい映画を作りたいと山田洋次監督は言った。
渥美清亡き後、寅さん並みの主人公を演技できる喜劇俳優は志村けんさん以外、今の日本に何人もいないと監督。残念なことに、その志村けんがコロナで亡くなってしまう。もしはないが、渥美清に勝るとも劣らない実績と経験を持つ、志村けん主演での映画をぜひ見たかったと思う。
映画の中に出てくる名画座のモデルになった映画館はこちらだそうです>>ギンレイホール(ginreihall.com/hallinfo.html)
山田洋次監督はインタヴューに、ラストの列車シーンを撮影中、小津安二郎監督がすぐ近くにいるのを感じて、不思議な感覚にとらわれた。とても親近感を感じたと、言っている。
小津安二郎 成瀬己喜男の映画ファンや、かつて日本映画が元気だった1960年代以前の映画を見て知ってる人、映画好きの人に、最後の列車シーンで、「キネマの神様」が降りてきて、不思議な感覚と感動に出会うかもしれない。
私は小津安二郎ファンのため、涙が出てしまいました。
おすすめ映画です。
キャスト
沢田研二 志村けんの代役を務める。やはり存在感ある。
円山郷直(ゴウ)
菅田将暉
若き日のゴウ 若者が元気だった時代を元気に演技する。
永野芽郁
若き日の淑子
北川景子
桂園子 原節子の現役時代の銀幕スターを演じて貫禄ある。白黒シーンでは当時の女優のよう。
小林稔侍 ゴウの若いころからの友人 好々爺を好演。
寺林新太郎(テラシン)
最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
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