「遺体ホテルをどう見るか!?」新科目公共から学ぶ探究のトビラ(28)
人間社会では,必ず意見や考え方が対立します。解のない問題や課題が現代社会では増え続け,これからはコミュニケーションを通じた共に納得できる解を見いだす姿勢や態度がますます求められます。中高社会科教員経験のある大学教員です。生徒や学生たちとの授業実践,互いの根拠や意味を問い合う対話による探究活動を紹介します。諸学校での授業活用はもちろん,理解しやすい身近な題材にしていますから,友人同士や家族団らんで語り合ってみてはいかがでしょうか。
遺体ホテル⁉
遺体ホテルとは,「ご遺体を預かるための施設」のことを意味し,「遺体安置施設」とも呼ばれています。ご遺体は,葬儀の実施までどこかにあんちしなければならず,自宅が難しい場合は,遺体ホテルが役立つときがあります。
遺体ホテル反対運動
川崎市にある遺体ホテルは,住民の反対運動が強かったという。住民説明会では,「そのような施設が近所に存在すること自体,気持ち悪い」など,場は荒れたよう。
超高齢社会での火葬場不足
現在の日本は,高齢者が約4割を占める超高齢社会。それは,多死社会を意味する。そのような中,火葬場不足の問題も目立つようになっています。遺体ホテルと同様に,火葬場の建設計画が表面化すると,大きな反対運動によって阻まれてしまうことがあるからです。
どう見るべきか?
遺体ホテルや火葬場不足の問題から,高齢化などのさまざまことが見えてきますね。遺体ホテルの経営者は,「いずれ,自分がお世話になりこともあり得ることを理解してほしい。」とのこと。他人事ではないということがわかりますね。どう向き合っていくべきでしょうか。
探究とは…
①自分で課題を見いだす
②解のない問いと向き合う
③人としての在り方生き方を追究する
④他者と共に望ましい社会形成に参画する
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