見出し画像

難聴の原因が希少疾患とわかって人工内耳になるまでの体験まとめ(24)

昔のSNS日記を掘り起こして加筆修正して自分の聞こえの体験をまとめている。2012年のFacebookから。この年は某大学に助教として勤めるようになって大学の近くに引っ越し。新しい仕事と生活を始める喜びあふれた記述が多くて、聞こえ関係の記述が少なかった。長年抱えてきた不思議な聞こえの問題はまた後ろに引っ込んでしまうわけだが。記述が少ないのでテーマに分けず、2012年分をすべて載せる。

2012年6月12日 
自分も話題提供者・各種コーディネート係としてかかわるほうの某心理学会のワークショップの採択通知もきた。こちらは難聴者の研究のほう。去年にひきつづき2回目。
登壇者に難聴者が多いので、去年はパソコン要約筆記を頼んだのだけど、フロアの感想を聞くと残念ながらちょっとうまくいかなかったみたい。首都圏で専門的な内容のでも情報を落としすぎずに要約筆記をやってくれるところをさがさなくっては。

2012年7月9日
こないだの土曜日は手話教室に行った。先生が別の先生に変わっていたが、手を動かすだけでなく表情をつけることの大事さを学んだ。同じ手話でもいろいろな意味があるから、誤解してしまう場合もあるので、表情や体の動きなどで補うということらしい。
それにしても教え方が絶妙にうまかった。内容の構成といい、ギャグの入れ具合といい。手話以外にもいろいろ勉強になった。

2012年7月21日 
研究助成金の研究成果報告会で難聴者のストレスの調査報告をしてきました。
こちらで協力者を募集させていただいたものです。あとから得られるデータも含めた最新的な結果は後ほどウェブなどでご報告します。協力者のみなさまには個別に報告書をお送りします。
ありがとうございました。

2012年9月16日
某難聴者協会の会報誌の発送作業をしに行く

2012年9月17日 
今日は難聴者の情報保障関係の研究会で報告をした。音声認識の技術が上がって、話したことがそのまま文字で表示されるような機器がいずれできたら素敵なのだが。それまでは、いかに誰にとってもわかりやすい話し方をするか、工夫が求められると思う。

振り返り

この頃は、発話を文字で投影するなどの要約筆記を学会の場で簡単に頼むことが難しくて、こちらで費用を賄ったりなどあれやこれや苦労していた。
手話教室は一時期通っていたけれど、結局ふだん使う機会がまったくなくて続かなかった。自分には異文化の人々が使う言葉、で終わってしまった。

どちらかというと、ネットコミュニケーションや音声認識技術が自分には合うっていて、その進歩がどれだけ恩恵をもたらしてくれたか知れない。12年前の9月17日の自分に「あんた今そういうアプリをスマホでガンガン使ってるよ」って教えてやりたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?