田植えと未来

4月半ばに、種まきをした。
3週間ほどで、まっさらな土の上にパラパラと盛られた種は、立派な苗になった。

コロナ騒動の中でも、田植えを行う人たちは朝から一生懸命働いている。例年、主にリタイア世代(というか後期高齢者)が行っている田植えではあるが今回はコロナ騒動もあり子供や孫たちが手伝っている家々もあるようだった。

しかしながら、このそれぞれの家が趣味のような形で行っている「田植え」は一体いつまで続くのだろうか。というより、続けられるのだろうか。実家の周りを散歩をしながら考えていた。

以下はお馴染みの、日本の人口ピラミッドの表だ。統計局より

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皆さんご存知の通り、綺麗に少子高齢化が進んでいる。

併せて、現在の専業・兼業農業従事者の実態はというと、、、こちらの記事より


一方、専業農家は37万戸と、すでに第1種兼業農家の数(18万戸)も上回る。では専業中心の構造となることで国内の食料供給力を維持できるかというと、そう簡単ではない。じつは15年の時点で、専業農家のうち6割強を65歳以上が占める。 

第一次ベビーブーマーのじっちゃん・ばっちゃんあたりの世代に支えられていることがわかる。
冒頭述べたように、私の住んでいるエリアではほぼ全員が兼業農家ないしリタイア組の元兼業農家が多い。

学生の頃は、ちょっとしたイベントといった感じで今後のことを考えようとしてこなかった。
だが、いつかくる10数年後は両親だけで頑張っていくことが難しくなるだろう。その時には、私が「長男」として田植えという儀式を引き継いでいかなくてはならないのだろうか。

正直、このグローバル化している時代に兼業農家でわざわざ、ガソリン代・時間や手間・農機具の購買費用・コンバインでの収穫を持っている誰かに頼み・謝礼を払う。などといった。収支がトントン・人件費もいれたら赤字になるようなことを行う必要があるのだろうか。大規模農家でもない、自身が食べる分をメインで行っているこの作業を。

お金を稼ぐとか、そのようなモチベーションでは続けられない。もし自分の代でも続ける場合は、如何に効率化をできるかが焦点になる。
ドローンを買って農薬散布・肥料散布などを行い。水の調整も自動で田植えも稲刈りも自動化して、、等々。

又は、市やエリア単位で(続けられない)兼業農家の農地を行政が一括で借り上げて(税金を負担する程度で)、農業ベンチャーの実験に活用したり、介護施設(まだ元気な高齢者向け)・農地のない(けどやってみたい)若者世帯などに貸し出す農地バンク的な仕組みを作ってほしい。あと、農地バンクよもう少しPRを頑張ってくれ。認知度。。

色々、漠然としたことを思いつくままで書き留めた。いつかくるその時までに、今後の土地の振り方を考えないとな。

ただ、以下の写真のような風景はずっと見てきたものでこの眺めは変わらないで欲しいと思ったりもする。

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この悩みって、人類の歴史史上 一番贅沢な悩みなのかもしれない。

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