三重とこわか国体ホッケー競技に関係した地域盛り上げ活動まとめ
はじめに
2021年8月21日、鈴木三重県知事(当時)が三重とこわか国体中止の意向を表明しました。8月25日中止が正式に決定、ホッケー競技開催期間予定だった9月30日~10月4日には感染状況は落ち着いてきていました。たら・ればを言っても仕方ないですが、結果としては神様の悪戯とも言える経緯をたどってしまった感じがします。
三重とこわか国体は中止になってしまいましたが、ホッケー競技としては2021年12月4日・5日三重とこわか国体ホッケー競技代替大会「2021三重とこわかカップ」が開催され一旦の節目となりました。
私も微力ながら、三重とこわか国体ホッケー競技が名張市で開催されることを機に三重にホッケー競技が根付き、名張を中心とした地域の街づくりが盛り上がる仕組みをつくることを目指し、活動のお手伝いをしてきました。何を目指し取り組んできたか、その出来たこと・出来なかったこと、今後の課題・構想をこの節目でまとめたいと思います。
「MPJ名張」活動のはじまり
名張市百合が丘「はなの里スタジアム」に全国からホッケーをしに来てもらい、名張エリアの良さ、店舗、名産品等の魅力を楽しんでもらいたい!そんな思いをもつメンバーの雑談の中で、名張エリアを知ってもらう・回ってもらうためには「マップだ!」って盛り上り、マッププロジェクト(Map ProJect)=MPJ構想がはじまりました。
MPJ活動のコンセプトは下記になります。
「名張エリア住民、店舗の皆さん」、「全国のホッケー関係者」、「三重県のホッケー関係者」がWIN -WIN -WINの関係を実現するための橋渡しに取り組むイメージです。
MPJ名張は、名張市を「ホッケーの街」にするとの亀井名張市長の言葉を実現するために、「はなの里スタジアム」がある地域の(一社)青蓮寺・百合が丘地域づくり協議会、三重県におけるホッケー競技を強化する三重県ホッケー協会の有志、そして名張市の支援をもらい活動開始。まずは出来ることから実施するスモールスタート、仲間づくり(賛同者募集)を進め・活動を拡大していき、国体後は地域の力を結集し自走・発展を目指すこととしました。
「MPJ名張」活動まとめ
1.MPJ名張としての運営基盤づくり
出来ることからやるということで、資金がない中でお金をかけずに効率的かつ効果的な運営を心掛けて、各種ツール活用等工夫して取り組みました。
<主な実施内容>
・ロゴマークの作成
三重県カラー「緑」を背景に、三重を表すの3本線、そしてホッケーで盛り上げる活動を表現するためにホッケースティックを配置しました。
・メールアドレス、ファイル共有、アンケート <Googleアカウント>
問い合わせ用メールアドレス
メンバーでのファイル共有、選手からのアンケート等
・ホームページ <Jindo> https://mpj-nabari.jimdosite.com/
各種周知・情報提示用でインバウンドでの検索への対応
・SNS <Instagram> @mpj.nabari
情報発信用としてFacebook、Instagram、TikTok等を検討
年齢層、地域の店舗の活用状況、運用稼働を踏まえInstagramだけで運用
・メンバー間打合せ <Zoom>
コロナ禍もあり、FaceToFaceでの打合せが難しい場合はWeb会議を活用
今回はお金をかけずに運営しましたが、より効果的に情報発信をするためには、アクセス分析等が可能な有料プランの活用の方がいいかと思います。
2.MPJ活動の啓蒙
MPJ名張の初期の活動では、MPJ活動のコンセプト、ホッケー競技、具体活動案(ホッケーおもてなしマップ)を説明して理解者を拡げていきました。名張市役所関係部署、名張エリアで地域活動をされている方、まちづくり協議会関係の方、三重県ホッケー協会関係の方向けに説明を実施し、地域事情や取り組みのアドバイス等のコメントを頂戴し、活動内容ブラッシュアップの参考とさせて頂きました。
3.ホッケーおもてなしマップ作成、配布
MPJ発足のきっかけ・根っこである、ホッケー関係者に名張に来てもらって、名張の魅力に触れて欲しい、という思いを込めた「ホッケーおもてなしマップ」の作成をメイン取組みとして活動を展開。
「ホッケーおもてなしマップ」に賛同頂ける店舗を、地域のつながり、飛び込み、SNS等での募集。地域の皆様にも賛同店の声掛けにも多大な協力を頂き、募集期間内に50店舗の賛同を得ることが出来ました。感謝・感謝です。賛同店募集の活動を通じて、地域の皆様からSNS等でコメントを頂いたり、ホッケー競技、はなの里スタジアムの認知度の高まり、盛り上げ機運の高まりを感じることができました。
もともとの計画では、マップに関して段階を経てブラッシュアップしていく予定でしたが、コロナ禍ではなの里スタジアムでの実施大会が無観客になったり、予算の問題もあり、最終的には国体に間に合うように完成させることにしました。マップ作成については、地域のデザイン会社の協力を頂き、企画をMPJ、(一社)青蓮寺・百合が丘地域づくり協議会発行となりました。
2021年8月2日、ホッケーおもてなしマップが刷り上がりました。早速、賛同店舗の皆さんにお知らせ・展開したところ、心温まるコメントをたくさん頂戴して嬉しかったです。
8月下旬、各地域で国体予選が順次開催されている最中、三重とこわか国体中止の決定。国体前に参加チーム・関係者にホッケーおもてなしマップを配布して、来名張時に名張の魅力を体感してもらいたいと考えていましたが残念ながらその願いは実現しませんでした。
しかしながら、12月代替大会「三重とこわかカップ」参加チーム・関係者の皆さん、三重近隣へのホッケー関係の皆さんに配布することがやっとできました。
コロナ感染が落ち着き、来名張の機会に活用されることを願っています
4.地域とホッケーの繋がりつくり・接点拡大
地域の皆さんにホッケーを知ってもらう、名張市百合が丘にホッケー場「はなの里スタジアム」があることを知ってもらう、そして国体で我がチームとして応援してもらえるように選手を知ってもらうために、ルール作りからはじめました。
まずは選手の情報発信、地域活動への参加をすすめるにあたって、コロナ禍での感染対策、ホッケー強化練習との両立、個人情報の扱いに留意して下記について整理を実施。
・選手のSNS等への掲載ルール
・選手の地域活動への参加ルール
三重県ホッケー協会でのホームページ掲載、三重県ホッケー協会、MPJ名張でのSNS(Instagram)で選手情報の発信については実施できましたが、地域イベントへの参加については、コロナ感染拡大でイベント自体の自粛等の事情もあり対策も十分に実施できませんでした。直接、地域の皆さんと選手のふれあいの機会が設けることが出来なかったのは残念でしたが、コロナ禍では止むを得ないかと思います。
5.地域盛り上げ策 ホッケー×〇〇 のアイデア出し
三重とこわか国体後、ホッケー競技が根付き、名張を中心とした地域の街づくりが盛り上がる仕組みをつくるために、いろんな「ホッケー×○○」を発案、より多くを実現することがが重要だと考えています。
そんな思いで、「ホッケー×〇〇」コラボを18アイデアを案出し、SNS(Instagram)で発信しました。
詳細はMPJ名張Instagramを参照ください。
名張の名古屋、大阪両方からのアクセスのしやすさ、素敵な自然、自然を感じれる宿泊・温泉・食材、魅力的な店舗等の条件を並べて検討すると、他エリアからのホッケー競技のスポーツツーリズムは有望だと思います。
「MPJ 名張」活動の総括
総じて感じるのは、コロナ禍に翻弄され思い通りに行かないことも多かったということになりますが、そんな状況下でも思いをもつ方々の尽力により多くのもの・ことが積み上げられ残ったと思います。三重とこわか国体は中止になりましが、「はなの里スタジアム」、三重クラブ(三重県ホッケー成年男子・女子代表、少年男子・女子代表)は間違いなく三重とこわか国体のレガシーです。
12月4日-5日、はなの里スタジアムで開催された三重とこわか国体ホッケー競技代替大会「三重とこわかカップ」において、コロナ感染対策をしっかり施、そして寒風が吹く厳しい環境にもかかわらず、三重クラブの試合は地域の皆さん、選手所属組織の応援で駐車場が満車になり、今までにない賑わいとなりました。
この景色が今までやってきたことの全てを表していると感じました。
(参考)「三重とこわかカップ」結果
成年男子 三重クラブ 準優勝
成年女子 三重クラブ 優勝
今後について
三重とこわか国体イヤーが終わり、国体推進関連の組織が解散、関連予算減の現実は待っています。そんな状況だからこそ、MPJのコンセプトである「地域の皆さん」、「全国のホッケー関係者」、「三重県ホッケー関係者」がWIN-WINになる仕組み「ホッケー×○○」を自走させていけるようすることが重要です。
ホッケーのイベントが開催される「はなの里スタジアム」での賑わいが日常になる日を願っています。