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学園の植物観察
5/2の朝、女峰山や男体山がうっすらと雪化粧をしていました。寒い日もありますが、夏至に向けて太陽は高く上がり、日照時間はどんどん伸びてきます。
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学園の庭は、多くの草花が開花し、木々の若葉が成長して、鮮やかな緑色の風景に変わってきました。
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ソメイヨシノもすっかり葉桜となりましたが、幹の表面をよく見ると、サクラとは違う葉っぱが生えています。これは何の葉っぱかな?
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葉の裏側を見ると、茶色の丸い模様が左右に並んでいます。見るのは苦手という人がいたらスミマセン。これは、ノキシノブというシダ植物の仲間です。茶色の丸い模様は胞子のうです。
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タンポポやアサガオのように種子でふえる種子植物とは異なり、ノキシノブは葉の裏にある胞子のうで作られた胞子で仲間をふやします。
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シダ植物というと、山菜として知られているゼンマイやワラビがあります。
ゼンマイやワラビは、葉に切れ込みが入っていますが、ノキシノブの葉は細長い楕円の形をしていて、切れ込みがありません。葉に切れ込みがあるのは、植物の進化の過程において、葉を軽くして大きくすることで、まわりの植物よりも多くの日光を受けようとしたからと考えられています。
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サクラの木は日当たりもよく、樹皮は適度に湿っています。ノキシノブにとって、絶好のすみかなのでしょう。大きな葉を持たないノキシノブは、サクラの木の上でたくましく生きています。
ノキシノブの仲間は、身近なところに生息しています。ぜひ、探してみてください。
片股(ジムニー)