葛力創造舎

葛力創造舎(かつりょくそうぞうしゃ)は、通常なら持続不可能と思われるような数百人単位の過疎の集落でも、人々が幸せに暮らしていける経済の仕組みを考え、そのための人材育成を支援する団体です。

葛力創造舎

葛力創造舎(かつりょくそうぞうしゃ)は、通常なら持続不可能と思われるような数百人単位の過疎の集落でも、人々が幸せに暮らしていける経済の仕組みを考え、そのための人材育成を支援する団体です。

最近の記事

葛尾劇「宝宝宝」開催延期のお知らせ

 2月19日に葛尾村での上演を予定していました「宝宝宝」は新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を鑑み延期をすることといたしました。  報道でもある通り、出演する生徒さんが在学するふたば未来学園でクラスターが発生しており、誰がいつ陽性になるか分からない状況です。 3月に延長して宝財踊り等の撮影を……とも考えましたが、やはりこれまで積み上げてきたものが不完全な形で終わるよりは、コロナが落ち着くことを祈って、暖かくなってから、有観客で地元の方々も安心して楽しめる時期に完璧な

    • 葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.5

      葛尾劇『宝宝宝(ホーホーホー)』は、演劇作家/演出家の篠田千明(しのだ・ちはる)さん、およびふたば未来学園高校演劇部の皆さんを迎え、葛尾村のリサーチから一本の演劇作品を作り上げるというプロジェクトです。 1月24日(月)、この日は短縮授業だったため3時間じっくりと自主稽古することができました。これまでの内容を全員で共有したあとはグループに分かれてシーン創り。リラックスムードの中にも一人一人が集中した良い時間を過ごしているようでした。

      • 葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.4

        昨年6月から動き出した葛尾劇『宝宝宝(ホーホーホー)』。演劇作家/演出家の篠田千明(しのだ・ちはる)さん、およびふたば未来学園高校演劇部の皆さんを迎え、葛尾村のリサーチから一本の演劇作品を作り上げるというプロジェクトです。 これまでの経緯はぜひこちらの記事を御覧ください。 1月22日(土)はふたば未来学園高校内の多目的ホール「みらいシアター」での稽古。オミクロン株の感染が広がっているため、残念ながら急遽リモートで行うこととなりました。舞台奥にZoom画面を大きく映し、篠田

        • 葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.3

          昨年6月から動き出した葛尾劇『宝宝宝(ホーホーホー)』。演劇作家/演出家の篠田千明(しのだ・ちはる)さん、およびふたば未来学園高校演劇部の皆さんを迎え、葛尾村のリサーチから一本の演劇作品を作り上げるというプロジェクトです。 いよいよ上演日時が確定し、稽古も大詰めとなってきました。 これまでの経緯はぜひこちらの記事を御覧ください。 1月13日(木)、この日はふたば未来学園高校の小さなミーティングルームで机を囲んでの稽古でした。葛力創造舎のウェブサイトにアップされている膨大

          稲刈り&葛尾劇「宝宝宝」キックオフイベント配信情報

          みなさま、こんにちは! いよいよ明日は稲刈り&葛尾劇「宝宝宝」キックオフイベントですね! 天気予報も過ごしやすい気温を示していますし、暑すぎず、寒すぎずの中で気持ち良い稲刈りができそうです! 現地に来られる方、明日を楽しむ準備はよろしいですか? この稲刈りイベントは10時からfacebookページにてオンライン配信を行います! 稲刈り後の葛尾劇「宝宝宝」キックオフイベントも同じく配信されますので、どうぞご覧ください! https://www.facebook.com/e

          稲刈り&葛尾劇「宝宝宝」キックオフイベント配信情報

          葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.2

          今回はキックオフイベントでも取り扱う「宝財踊り(ほうさいおどり)」についてご紹介いたします。 さて、葛尾村の伝統芸能といえば「三匹獅子舞」があります。ご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。 この伝統芸能は震災後に再興され、各地のイベントなどでも発表されています。 「宝財踊り」は葛尾村に伝わる伝統の中でも「途絶」と「継承」を繰り返している伝統文化です。元々「宝財踊り」というのはその起源を南北朝時代まで遡るとされています。 南北朝時代の霊山城(陸奥国伊達郡(現在の

          葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.2

          葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.1

          葛尾村とは、福島県の浜通り地方に位置し、浪江市・田村市・二本松市に隣接している村です。 2011年3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故の影響により、村内全域が警戒区域又は計画的避難区域に指定され、全村民が村外に避難していましたが、2016年6月12日に帰還困難区域を除き避難指示が解除され、現在はおよそ400人ほどが葛尾村で生活を送っています。 この葛尾村で、今年6月から新しく動き出したプロジェクトがあります。 葛尾劇「宝宝宝」 ふたば未来学園演劇部の皆さんと、葛

          葛尾劇「宝宝宝」 制作ノート vol.1

          イベントレポート 内山節先生【質疑編】

           先日の記事では、内山節先生の「村とは何かを考える」というテーマのご講義を紹介しました。これからの村のあり方を考えるにおいて、非常に重要な考え方を学べたように思います。今回の記事では、講義編に引き続き、参加者と内山先生のやり取りを質疑編として紹介していきます。 1. 地域づくり団体のあり方についてQ. 自分は葛尾村に何度も訪れる中で、この場所に対して地元のような感覚がでてきた。自分はそのような感覚を持っているし、持っていたいと思う。地域づくりというのは、そのような感覚を持っ

          イベントレポート 内山節先生【質疑編】

          農業の担い手不足にどう向き合うか

           葛尾村における農業のこれからを考える前段階として、先日公開した2つの記事では、日本および葛尾村における農業の変遷を取り上げました。今回の記事では、その2つの記事を踏まえて、葛尾村のこれからにおける最も重要なテーマの1つである「農業の担い手不足」について取り上げます。担い手不足問題をどのように解釈し、どのように解決していくべきかについて、1つの視点を提示していきます。 1.担い手不足とはどのような状態か 現在の葛尾村では、行政をはじめとした様々な場で、農業の担い手不足が深刻

          農業の担い手不足にどう向き合うか

          葛尾村における農業の変遷

           葛尾村における農業のこれからを考える前段階として、今回は葛尾村の農業の変遷に関する記事を公開いたします。本記事は、農林水産省の統計および葛尾村での取材をもとにした内容になっています。本記事では、葛尾村の農業の中心である稲作および畜産業を扱います。 第1章 地理情報 はじめに、葛尾村における面積等の地理情報を整理します。葛尾村は福島県浜通りに位置していますが、海には面しておらず、なだらかな阿武隈高地の中にある農山村です。日本全体の耕地割合が約12%・森林割合が約67%である

          葛尾村における農業の変遷

          日本における農業の変遷

           葛尾村における農業のこれからを考える前段階として、今回は日本における農業の変遷に関する記事を公開いたします。本記事は、主に農林水産省の統計をもとにした内容になっています。葛尾村の比較対象とするため、本記事では稲作および畜産業を扱います。 第1章 地理情報 はじめに、日本全体における面積等の地理情報を整理します。次のように、日本は国土の約12%が耕地であることが分かります。また、国土の約67%が林野で占められていることが分かります。また、そのうちの約4割という大きな割合が人

          日本における農業の変遷

          【ISOURO体験談③】筏千丸さん

            先日の記事では、夏休みなどを利用して葛尾村に長期滞在する「ISOURO」の体験談を紹介しました。今回の記事でも、ISOUROとして葛尾村に滞在しバーテーブル製作に取り組んだ筏千丸(いかだちまる)さん(早稲田大学・東京都)の体験談を紹介します。 葛尾村との関わり 筏さんが葛尾村に初めて訪れたきっかけは、先日の記事で紹介した2人とは異なり、当団体が運営する「結米づくり」の稲刈りイベントへの参加したことにあります。高校時代から奥多摩(東京都)の古民家改修に取り組んでいた彼は、

          【ISOURO体験談③】筏千丸さん

          【ISOURO体験談②】宮崎志乃さん

           先日の記事では、夏休みなどを利用して葛尾村に長期滞在する「ISOURO」として檜浦大河(ひうらたいが)さんを紹介しました。今回の記事では、同時期にISOUROとして滞在していた宮崎志乃(みやざきしの)さん(志學館大学・長崎県)を紹介します。 葛尾村との関わり 宮崎さんが葛尾村に初めて訪れたきっかけは、2020年春期の復興創生インターンシップです。復興創生インターンシップとは、東北3県(岩手・宮城・福島)の企業や団体の経営課題を大学生が解決する復興庁主催の実践型インターンシ

          【ISOURO体験談②】宮崎志乃さん

          イベントレポート 内山節先生【講義編】

           震災から10年の節目を目前に、当団体も活動の転換点を迎えています。それに際して、先日の記事では、葛尾村のグランドデザインについて紹介しました。葛尾村のグランドデザインをより深く考えるためには、その前提として「村」と何かについて考えることが重要になります。そこで、「村とは何か」をテーマに、2020年9月に内山節(うちやまたかし)先生にご講義いただきました。イベントレポートを通じて、トピックごとに内山先生のご講義の内容をお伝えします。 講師紹介 内山節先生は、1970年代より

          イベントレポート 内山節先生【講義編】

          【ISOURO体験談①】檜浦大河さん

           先日の記事では、夏休みなどを利用して葛尾村に長期滞在する「ISOURO」を紹介しました。今回の記事では、実際にISOUROとして葛尾村に滞在していた檜浦大河(ひうらたいが)さん(龍谷大学・広島県出身)の体験談を紹介します。  葛尾村との関わり 檜浦さんが葛尾村に初めて訪れたきっかけは、2020年春期の復興創生インターンシップです。復興創生インターンシップとは、東北3県(岩手・宮城・福島)の企業や団体の経営課題を大学生が解決する復興庁主催の実践型インターンシップです。檜浦さ

          【ISOURO体験談①】檜浦大河さん

          ISOURO -葛尾村で暮らす-

           先日の記事で紹介した「かづろうさんげはたけ」は葛尾村に滞在していた学生たちのサポートによって成り立っていました。そのような村に滞在している学生たちを当団体は「ISOURO」と呼んでいます。本記事では、ISOUROについて紹介していきます。 ISOUROとは何か ISOUROとは、当団体が運営する民泊ZICCAに長期間滞在する人たちの総称です。昨年はコロナ禍の影響もあり、オンライン授業を受けながら葛尾村に滞在する大学生が複数いました。リモートワークに切り替わった会社員が東京

          ISOURO -葛尾村で暮らす-