ハイスペック思考で上級エンジニアになる


前回の記事でも上級エンジニアになるための話を書きましたが、今回はより具体的なことを書いていきたいと思います。

こちらの西野さんの記事ではサービス提供者にフォーカスしていますが、エンジニアも同じ状況にあると思いました。

優秀なのにちょっと惜しいエンジニア

「優秀なのにちょっと惜しいエンジニア」をよく見かけますが、多くがオーバースペック思考になっています。
例えば多くの案件ではjavascript80点くらいのスキルがあれば後は調べたりAIに聞きながら進められるのに、90点、95点を追い求めてしまうといった感じです。

技術の探究心を否定はしているわけではなくて、例えばjavascript80点でタスク管理能力が20点だったらタスク管理能力を高めた方が仕事は上手くなるよねということです。

ハイスペック思考でセンスを磨く

自分では「javascript60点だからもっと勉強しないと!」と思っているが客観的にみるとその人はjavascript80点だったり、、、一方でタスク管理能力は20点なのに本人は80点(合格点)だと思っていたり、そもそもその能力値が頭からすっぽり抜け落ちてたりします。

エンジニア中級レベルの人はある程度の努力ができたり、地頭の良さがある方だと思いますが、センスの良い人と普通の人の違いは、「この案件・このフェーズ・このポジションだったらこの技術をこれくらいわかっておくと合格点」ということをちゃんと理解しているかだったりします。
多くの場合はある能力を高める努力はめちゃくちゃしているが、別の大事な能力のことはすっぽり抜け落ちているみたいな状態になってるのでそこに客観性を持たせると格段にレベルが上がります。

オーバースペック思考からハイスペック思考へ切り替え

主にオーバースペック思考は価値基準を自分で決めてしまっている状態にありますが、ハイスペック思考は相手(または市場など)の価値基準を汲み取る努力をしている状態にあります。

これは実際に僕が経験したシチュエーションなのですが、クライアントが「インフラ詳しい人が欲しい」と言っていました。
これだけだと難しいインフラが組めることが重要に思えますが、本当は今のインフラ費が高い気がするから安くしたいということでした。

僕は一旦AWSを確認してみたのですが、ぱっと見で下記の状況でした。
・EC2インスタンスが何台か立ち上げっぱなし
・RDSがサービス規模に対して大きい&ホットスタンバイ状態

そして下記の対応をしました。
・いらないEC2を停止し、何も起きなかったので1ヶ月後に削除
・RDSインスタンスのサイズ変更は一旦後回しにして、ホットスタンバイを削除(運用でカバーでいいでしょってことにしました)

実際のところアプリケーションも完璧ではないでしょうし、インフラ構成ももっと効率的にする方法もあるかもしれませんが、そこにタッチすることなくこの20点くらいの技術知識2つで十分コスト削減はできました。

この時例えば「Amazonなんちゃらを使って〇〇攻撃にも耐えられるようにしましょう!あとオートスケールもできるようにしちゃいましょう!」なんて言ってたら構築費含めてコストがかなり上がってしまいます。

この例で言うとオーバースペックが「Amazonなんちゃらが使える」でハイスペックが「インフラ費を下げれる」です。
「こんなことあるわけない!たまたまでしょ!そんな簡単にインフラ費下がらないよ!」って思うかもしれないですが、この例以外にも20点の技術知識で出せる価値というのは実際の現場には沢山あります。

上級者になるためにはハイスペック思考になること必要です。

葛山のハイスペック戦略

僕は上流工程でプロジェクトに入ることが多いのですが、ある時からあまり週5で一つの案件に入らなくなりました。
理由としては当然僕のスケジュールの都合もありますが、週5で入っても週1の5倍の価値を出せる機会が少なくなってきたからです。

もちろんフェーズやプロジェクトの状況によっては週5価値が出せることもあると思いますが、実際週2~3くらいでプロジェクトに入ることが多かったです。

僕は週1で50万円くらいの単価で入るのですが、これはエンジニアの中では高い方なので週2が適性の案件で僕が週5で入ってしまうと週3分はオーバースペックになってしまってクライアントとしては割高料金を支払わなければいけなくなります。
なんとなく週5いた方が安心という理由で週5求められる場合もありますが、もし週5で入ってしまうと後々単価と提供価値が見合わないことに気づかれて切られてしまいますので、winwinになるためには適正の稼働を提供するのが良いです。

「あれ?、、今週の俺の仕事のうちこれとこれとこれは新人のあの子でもできたんじゃね?」って思ったらオーバースペックになってしまっている可能性が高いのでハイスペック思考を身につけてハイスペック戦略を取るようにしましょう!

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