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技術顧問の心構えとコツ

先日書いた技術顧問の記事の続きです。
https://note.com/katsurayama/n/n51bf6bba895f
開発現場でエンジニアやPMとして働くのと技術顧問としてではやはり違う部分があるので、今日は僕が実際にやってみて見つけた心構えやコツをいくつかご紹介します。

求められたことを何段階も掘り下げる

技術顧問は普通の開発案件よりも受け身になっていたら厳しいです。
「〇〇を作りたい」と言われてそのまま作ってしまってら成果が出ることはほぼないです。
なぜそれをやりたいかをちゃんと掘り下げるようにしましょう!
掘り下げてみると例えば「競合が出したプレスリリースをみてうちもやらないと時代に乗り遅れるのでは?」と思っただけだったり、便利なsaasを知らなかったりといったことは多々あります。

あと大手だと担当者と上司との間で意思疎通が取れていなかったり、部署間のシステム連携ができていなかったり、割とその組織特有の問題が起きている場合もあるのでそこまで踏み込んで掘り下げていくことが大事です。

踏み込みすぎるのはこちらとしても気が引けてしまいますし、もしかすると「お前がそこまで踏み込むなよ」という雰囲気が流れてしまうかもしれないのですがそこまでやらないと成果は上がりにくいです。
因みに僕は「お前がそこまで踏み込むなよ」という雰囲気を感じたことはありません。
結構高い金額で技術顧問を頼んでいただいているのもあってか、僕のお客さんはプロジェクトを良くするためならどこまででも踏み込んできてくれ!という覚悟を感じます。

業務知識や業界知識を頭に入れる

こちらは技術のプロとして参画するので一番最初から業務知識が入っていなくても大丈夫(あったほうが良いが妥協ライン)ですが、やはり成果を出すためには業務知識や業界知識を頭に入れることは成果を出す上でとても重要です。
僕の勉強の仕方はその会社や競合企業のプレスリリースを見たり、もし製品が触れるなら触ってみたりします。
あとはお客さんはその業界のプロなのストレートにお客さん教わるのもありです。

何をしたかではなく何を変えたかが重要

開発エンジニアの場合は業務内容がある程度定まっていることが多いので「どれだけやったか」が成果の指標となりますが、技術顧問の場合のお客さんは何を頼んだら良いか、何をしたら良いかが正確にわかっていない状況だったりします。
そのため作業の価値は測りようがないので「月のサーバコストが2万円下がった」とか「発注先のシステム開発会社の期日遅れが無くなった」など客観的に見てわかりやすい状況変化が必要になります。

また、成果を出すためには何をやらないかも非常に重要なので非効率な業務などはバッサバッサ切って行きましょう!

まずは数値に見える結果を出す

エンジニアの仕事というのは長期的な投資であることが多く、通常数値で表しにくいのですが、そこをなんとか「月のサーバコストが2万円下がった」みたいな感じで数値を残さないといけないです。
作業や制作物ではなくアドバイスが売りな時点で相当成果への見られ方は厳しくなっていると思っておいた方が良いです。

すぐに新しいシステムを作ろうとしない

僕もそうなのですが、エンジニアである以上システムを作る方向に持っていった方が自分の価値は出しやすいのでついついそっちに行きたくなるのですが、お客さんのためにならないことが多いです。

ケースバイケースですが、システムに慣れてない企業がシステムを一個自社で保有するというのはエンジニアが思っている以上に負荷がかかりますし、特に新規サービスはピボットのスピードと回数が命なので、たった10人日くらいのシステムでも作ってしまうと小回りが効かなくなって事業展開が悪くなります。
メンテナンスできるエンジニアが常駐しているのであればまだ可能性はありますが、今は無料ツールも豊富だし、月額サービスでできることも増えたのでなるべくそっちに頼る方向が良いです。
システム開発は最終手段と考えておきましょう!

結局はお客さんが変わらなければいけない

技術顧問は経営だったりプロジェクトの重要な部分に絡む決定権がこちらにないくらいの上流部分のお手伝いをすることが多いので、最終的にお客さん自身が判断しなければいけなくなります。
何かシステムを得る代わりには発注先に追加開発を依頼したり、人を雇ったりが必要になるし、何もアクションしなくても固定費は毎月かかり続けるので判断が遅れるだけでも経営は日々傾いていきます。

お客さんが「わからない」「決められない」となっていた場合、最終的にお互いが損してしまうので情報やノウハウの提供は勿論なのですが「決断」を促すようにしましょう!
後回しにしちゃいけない判断は結構あります。

まとめ

技術顧問というと敷居が高いように感じるかもしれないですが、普通の開発のPMでもやっている人は意外といると思います。
僕の感覚的には他社の経営に入っている感じなので技術者としても経営者としても大変成長させてもらえているのでおすすめなのでぜひチャレンジしてみてください。

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