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蟲神器 2弾新カード評価①
第二弾発売
今夏発売予定と告知のあった第二弾が各店舗に出回り始めています。
発売日の明確な告知がなかったのでまだ先かと思ってました。
地元にはなかったんですが、友人にも助力を頂き、なんとかSR以下は揃うぐらいの数を入手できました。
さっそく新カードを使ったデッキを作成し、身内戦など回してきたので、特に目を引いたカードを中心に評価していきたいと思います。
後から見返すとまるっきり外してたりするのはお約束で……
各地域に結構流通してきているようですが、一応ネタバレを含むため、今回はTwitter事前公開されているカードのみ評価します。
閲覧はご自身の許容できる範囲でお願いします。
事前公開分
アレクサンドラトリバネアゲハ
評価:5/5
6/800/1000 毎ターン、最初のダメージを0にする(術ダメージを含み、技の効果は無効にしない)
今回最強クラスの性能だと思います。
既存の最上級が抱えていた「苦労して立てても玉響/蜉蝣で出した虫に弱点を突かれて、簡単に突破される」欠点を、ダメージを一度無効にする効果で大幅に克服しています。
蟲神器では各種踏み倒し召喚で容易くテンポ破壊されるため、ランプデッキが真面目に6コスト払って大型を一体立てるのは馬鹿らしくなる程でした。
アレクサンドラは(確定除去などを除き)処理に2アクション以上を要求でき、玉響蜉蝣軸に手数を要求し続けて消耗戦に持ち込めます。
都合よく下級~中級の虫を手札に握っていなければこれ一枚に4枚のカードを消費させられる可能性もあります。
突破にかかる手間を考えると、カブトムシ系の価値が相対的に高まるかもしれません。
優秀な防御面に加えて攻撃力1000も及第点で、出したターンには十分仕事を終えてくれます。
このカード自体は強いですが、このカードを使った強いデッキが現れるかは未知数です(雑に青1000打点として入れるだけでも良さそうですが)。
環境影響度は如何ほどでしょうか。
キマダラドクバッタ
評価:4/5
6/1200/1000 この虫を攻撃で破壊した虫を破壊する
道連れ効果で、相手にリソース消費を強要できます。
が……この効果が相手の玉響蜉蝣とデメリットが被っており、相性が悪いです。(一応リオックの足場を潰せるので、一概に無意味とも言えませんが)
それ以外の処理方法であれば「虫で削って術で焼く」「ダメージを調整して下級で止めを刺す」「観念して中~大型で相打ちを取る」などを強要され、こちらもアレクサンドラ同様に嫌らしい性能です。
特に純粋なランプデッキなどはかなり苦しい一枚です。
反面、効果が有効に働かない相手に対しては、コスト効率の悪さだけが目立ってしまうのと、緑の1200ラインは微妙に風当たりが強いポジションで、テナガ先輩と被っています。
僕はちょっと上手い使い方が考えられていませんが、スペック自体は高いカードだと思うので、環境次第ではと期待を込めて4点です。
リュウジンオオムカデ
評価:5/5
6/1800/700 与えたダメージが回復しない 場に出たターンのみ、青か緑にもなれる
体力は全虫最高の1800。
攻撃力も確実に弱点を突くことで実質1400打点を誇る、攻防ともに優れた能力を持ちます。
回復阻害効果も「バフによる要塞化/詰ませ」を狙うコントロールデッキへの崩しプランとして有用です。
ただし、最初から弱点を突いているため緑に対しても1400以上のダメージは出せない点に注意。
効果起動済みのヘラクレスサン(体力1300+200)なんかが取れないのは困るかもしれません。
堅牢を誇る耐久面に関しても、アレクサンドラの青1000打点の圏内に入っているのが気になるところ。
とはいえ、他に穴らしい穴も殆どなく、こと攻撃面では状況を選びません。
強力なカードですね。
兜虫の甲冑
評価:2/5
2/-/- 強化カード 体力と攻撃力を500増やす
攻撃力・体力を強化するシンプルな強化カードです。
ハースストーンなら凄まじく強い効果です。
しかし、蟲神器は召喚酔いがない上に、攻撃側がダメージを受けないため、攻防両面バフはあまりゲーム性と噛み合わないです。
同じ2コストで手札一枚消費するなら、2マナ虫を追加で出す方が柔軟に動けます。
実際使ってみると、3コストの虫を出して装備させるだけでも5マナ帯の動きになるのが地味に痛いんですよね。
要塞化にしても打点強化にしても、対抗馬となる術が1コスト以下で複数あるので、目的に特化したものを使う方がよいです。
攻防両面強化に価値を見出すのなら、ナミアゲハ、クロカタゾウムシのように極端に体力に寄ったステータスの虫に使うのが良いかもしれません。
用途はありそうですが汎用性を考えて2点で。
電気虫の稲妻
評価:4/5
2/-/- 術カード 相手の虫1体に1000ダメージ
5コスト帯の虫には火力が一歩及ばないものの、4コスト以下なら殆どの虫を取れてしまう、非常に扱いやすい火力呪文です。
やはり退魔の蚊遣り火の3コストというのは絶妙に重く、アグロ相手に対しては手遅れになりやすい呪文でした。
もっとも、あちらにはアレクサンドラを1枚で処理できるという新しい価値が創出されていますが。
蟲神器は術による除去では縄張りを引かれないので、除去呪文の選択肢が増えたことでコントロール系デッキの構築幅が広がるのではないでしょうか。
僕も早速蚊遣り火と両採用したデッキを試しています。
金色の顎門
評価:4/5
0/-/- 術カード 1ターン、自分の虫1体の攻撃力+500
0コストで500もの火力を増強できる術カード。
単純にテンポ性能が高いですね。
単独で機能しないカードなので、このくらいの性能はあっていいと思います。
類似効果の「雀蜂の毒針」よりもコンボカードとして使いやすくなっているので、「テナガカミキリ」「ニセハナ」等の連撃系と組み合わせたり、「エメラルドゴキブリバチ」「ヘラクレスサン」などの効果起動のために使うのが王道でしょうか。
弱点を突ける虫に付ければ実質1000打点の増強となるので、3色ワンショット系デッキなどで候補になるかもしれません。
ヘラクレスサン
評価:3/5
5/1300/600 「大食漢(威力600)」この虫の攻撃で縄張りを引かせる度に+200/200
攻撃で縄張りを取るたびに強化されていきます。
出したターンに縄張りを奪えれば、1500/800として着地できます。
緑の1500ヘルスというのは、現環境でけっこう信頼性が高いように思います。
しかし元の攻撃力が600とやや控えめで、相手のボードに体力が高い虫しか居ない場合、何らかの補助が必要になります。
加えて強化幅も小さく、2回発動してもオオキバウスバカミキリの方が強いです。
あくまで「上手く通せば5コス1500/800になる緑」程度に考えるのがいいかもしれません。
個人的には結構好きなカードです。
成虫に期待。
エメラルドゴキブリバチ
評価:4/5
2/200/200(100) 「操り針(威力100)」破壊した相手の虫を、自分の場に出す。ターン終了時それを破壊する。
1ターン限定とはいえ倒した相手のコントロール奪取という画期的な効果を持つ下級虫。
とはいえ操り針の威力はたったの100。
他の虫や術による補助はほぼ必須でしょう。
先に挙げた「金色の顎門」と組み合わせれば体力600までの虫を倒しながら、奪った虫でもう一撃お見舞いすることができます。
奪う虫の火力が高ければ高いほど、重い追加攻撃を入れられますね。
金色の顎門といっしょにワンショット系のデッキに入れて、高火力の2連続攻撃を叩き込んだあとにまとめてリオックのエサにしてしまうのが強力でした。
欲を言えば素のスペックがもう少し欲しかったところ。
ハナカマキリ
評価:3/5
4/800/600(500) 「擬態攻撃(威力500)」自分の場の他の虫と同じ色で攻撃できる。
赤の4コスト帯として、このステータスはそこそこ優秀です。
「擬態攻撃」は一見強そうですが青/緑の虫が別途必要で、大抵はその青/緑で殴れば十分ということが多いです。
1~2コストの青/緑と合わせてやれば、じゅうぶん同じターンにプレイでき、ハナカマキリの効果の必要性も出てくるので良さそうです。
3色に雑に突っ込んで、効果は使えそうな時に使うぐらいがこの虫との一番良い距離感かも。
テイオウゼミ
評価:5/5
5/1000/600 この虫が場に出た時、捨て札からセミ科の虫を一つ場に出せる。その虫はこのターン攻撃できない。
場に出たときにセミ科をリアニメイトできる、大型虫。
しかもなぜかテイオウゼミはテイオウゼミを蘇生でき、蘇生したテイオウゼミが他のセミを蘇生できます。
この動きだけでも狂っていますが、「虹の架け橋」「叛逆の蛮勇」等各種使いまわしカードを考えると、現行カードプールの殆どのデッキはバリュー勝負で太刀打ちできません。
このカードを軸に据えた、リソースタイプのコントロールデッキが台頭してくるかもしれませんね。
構築にあたっては別途セミ科をたくさん入れたくなりますが、セミ同士のシナジーはかなり希薄で、テイオウゼミ運用に割くセミスロットはこれ2枚+エゾゼミ(ネタバレになるのでステータスは各自ご確認下さい)2枚の4枚から十分検討できるかなと思います。
セミ下級は十分優秀なスタッツが各コストに点在しているため、環境に合わせたカスタムも容易です。
構築については玉響蜉蝣が強いかなと思っています。
テイオウゼミの、「着地ターンの攻め手が薄い」という弱点と、玉響蜉蝣の「壁が残らない」という弱点を相互に補っており、さらに無理なく他色のファッティを採用できる点で構築がまとまりやすいと考えています。
白夜の羽化
評価:3/5
0/-/- 自分の場の(幼虫)をエサ場に置き、同名の(幼虫)以外の虫を手札から場に出す 置いたエサのコストはこのターン発生しない
手札消費:3枚
コスト:幼虫召喚分のコスト
成果:幼虫の攻撃、成虫の着地+攻撃、エサ+1
これだけ書くとまあそんなに強くはないんですが、アレクサンドラでこれを最速でやられたら禿げると思います。
揃うのが終盤でもテンポ的に価値はありますし。
対応するのが(幼虫)以外、ということは今後サナギも出すということかもしれませんね。
口寄せの時蛹
評価:2/5
4/-/- 強化カード 手札から虫カードを場に出し、これを付ける。付いている間はこの虫は攻撃できず、ターン終了時にこれ(口寄せの時蛹)を破壊する。
1ターン攻撃不可の踏み倒し召喚。
4コストかつ手札1枚消費という点を考えると、やはり攻撃不可のデメリットが重たいです。
「場に出たときに発動する強力な効果」を持った5~6コス虫などが登場すると評価が上がりそうです。
まとめ
Twitterで事前公開された分に関しては以上となります。
全体的に一目見てカードパワーが高そうなものが多いのですが、使ってみるとその立ち行かなさも感じる、絶妙な調整のカードが多いと感じました。
未公開分はバニラ虫も多いですが、そこそこ多くなりそうなので次回紹介していきます。
ではでは!