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蟲神器:3弾新カード評価①

第三弾が発売して、新カードリストも出揃いました。
今回は正直かなり面白い性能のカードが多く、どう環境が形成されていくのか今から楽しみです。
前記事でTwitter(X)事前公開分のカード評価もしているのでヨロシクお願いします。


赤の虫


オオジョロウグモ 評価:4/5

4/1100/400
円網:これが場にいるとき、各プレイヤーが使用するコスト1以下の術カードのコストを1増やす。

スタッツが高く場残りが良いうえ、低コスト術をコストアップさせる効果を備えています。
「玉響蜉蝣」「顎門」を重ねて使うデッキに対する抑止力になります。
環境で評価が揺れるカードですが、メタ対象以外にも最低限仕事をする「虫カード」でメタ効果を備えているのは偉いですね。
複数体重複してコストを上昇させる裁定が下っています。(元々のコストを参照するため)
強力な0~1コストの術が出るたびに評価を上げそうなカードです。


アダンソンハエトリ 評価:1.5/5

1/300/100
蠅取り:これが虫の攻撃により破壊されたとき、相手の手札が5枚以上あるなら、相手は手札を1枚選び、捨て札に置く。

ハンデス効果を持ちますが、「相手の手札が5枚以上」の条件のせいで回避されやすいので発動は難しいです。
発動を狙いやすいアグロで使っても、不要牌を一つ切らせる程度では効果薄。
1/200/200とかならもう少し使いやすかったんですが。
それは置いといてハエトリグモ、かわいいですね。


ハヤシノウマオイ 評価:3.5/5

2/400/200(600)
ウマオイコンボ:この技は自分の場にハタケノウマオイがいるときに使用できる。

ハヤシノウマオイと、対になるハタケノウマオイです。(片方は割愛します)
1弾のモンシロコンビを赤2コスにアレンジしたような性能。
2体出すには4コスト必要で、1コストのモンシロモンキより取り回しが悪くなります。
赤600点(1200点)がどれだけ環境に刺さるかが肝。


ヤエヤマサソリ 評価:2/5

2/400/200(100)
弱毒針:この技は1度だけ使用できる。相手のエサを1つ選び裏向きにしてもよい。

エサ裏返し技を持つ虫。
単色シナジーや踏み倒し術に刺さるものの、2コスト虫にはアグロの1コスト展開をせき止める役割があるためどうしても体力500がラインになってきます。
加えて打点も低く、弱点を突かないと体力300も取れません。
先述のウマオイも同様の理由で評価が渋いです。
こっちはそこまでして1枚裏返すだけ、ですから割に合わないと思います。


ツェツェバエ 評価:1/5

2/600/600
血の対価:自分の縄張り1枚につき、これの体力と攻撃力を100減らす。

スーサイドなデメリットアタッカー。
基礎値が低すぎて、縄張りが5枚割れないと3コストレベルに達しません。
<>効果喪失を狙うほどでもなく、現状はバニラ虫でよさそうです。
オオナミザトウムシといい、蟲神器はデメリットアタッカーのステータスにはやや慎重姿勢ですね。


ナミアメンボ 評価:4/5

2/300/200
水生昆虫:自分の青のエサ2つごとに、これのコストを1減らす。

青エサ2枚ごとに1コスト軽減されるサイクル<水生昆虫>の一角。
後ほど紹介する他の水生昆虫と比べて初期値は控えめですが
この虫の真価は0コストアタッカーになりやすいことでしょう。
「リオック」「玉響」よろしく、終盤に0コストで押し込みの一手を飛ばせるのは強力ですね。


ナミゲンゴロウ 評価:5/5

3/400/500
水生昆虫:自分の青のエサ2つごとに、これのコストを1減らす。

<水生昆虫>の1体。
先のナミアメンボと比べると、0コストに達するのは難しいですがそもそものステータス効率がいい……というか、コストダウンするまでもなく標準的な3コストスタッツを備えています。
最速2ターン目に出せるので、展開が早い相手にも対応できますね。


タイコウチ 評価:4.5/5

3/500/400
水生昆虫:自分の青のエサ2つごとに、これのコストを1減らす。

<水生昆虫>の1体。
先のナミゲンゴロウの体力と攻撃力を入れ替えたようなステータス。
このゲームは攻撃力が高い虫のほうがステータス合計値が低くなる傾向にあるのでこっちのほうが損……
ですが、最速2ターンで出した場合、アグロに対してはこちらの方が頼りになりますね。
まあ両方使うでしょう。


マダラサソリ 評価:3/5

3/600/400(300)
弱毒針:この技は1度だけ使用できる。相手のエサを1つ選び裏向きにしてもよい。

ヤエヤマサソリと同じ効果ですが、使いやすいスペックになりました。
サイズアップした分デッキは選ぶかもしれません。


ミズカマキリ 評価:3.5/5

4/800/500
水生昆虫:自分の青のエサ2つごとに、これのコストを1減らす。

こちらも<水生昆虫>。
5コストのタガメ、3コストのナミゲンゴロウと比べると少しステ効率が悪く、中途半端になってしまっています。
デッキバランスで優先されることもあるかもしれませんが、「水生昆虫」は青の枚数を絞るわけにはいかないため、この虫に割くスロットがあるかは難しいところです。


サシハリアリ 評価:3.5/5

4/800/500(200)
激痛針:この技は1度だけ使用できる。この技により、相手が縄張りを引いたとき、相手は手札を1枚選び捨て札に置く。

能動的にハンデス可能な恐ろしい虫です。
STBほどではないにしろ、堅実に相手の選択肢を削れるカードです。
縄張りを引かせないと使えないのが難点。

青の虫


トラツリアブ 評価:2/5

0/100/-
ふわふわ:これは攻撃できない。

技を持たず、体力も100だけ。しかしゆえにゼロコストです。
現状のプールでは縄張りが0枚になった後の壁に使うか、「叛逆の蛮勇」などの土台に使うぐらいでしょうか。
0コストでプレイできるカードなので、いつかループコンボの温床になったりして……。


イラガセイボウ 評価:3.5/5

1/200/200
食い破る:自分の場に(幼虫)の虫がいるとき、それを破壊し、コストを支払わずにこの虫を場に出してもよい。

「リオック」さながら味方の虫を破壊してノーコストで召喚できます。
幼虫限定ではありますが、カイコやオオミノガといったアグロでも採用圏内の幼虫と併せてやれば最後の一押しになるかも。
1コスト200/200と最低限のスタッツを備えているのは、この手のコンボカードにはありがたいですね。


ギフチョウ 評価:2.5/5

2/600/100
効果なし

体力特化バニラ。
実質「2/700/0」になれる「ゴマダラオトシブミ」と差別化できていますが、あちらよりは柔軟性を欠きます。


ニジイロクワガタ 評価:4/5

2/300/300
七色反射:これが場に出たとき、ターン終了時まで自分のすべてのエサの色を赤か青か緑にしてもよい。 ※裏向きのエサを含む

「水生昆虫」と明確にシナジーしています。
術カードや裏向きのカードにも色を与えるため、これを起点に「水生昆虫」の大量展開が可能という、爆発力のあるカードです。
「瀬戸際の虫時雨」で、本来不可能な組み合わせの2体を出したりも面白そう。


イチモンジセセリ 評価:3.5/5

2/400/300
一文字:自分の場にいる虫がこれだけのとき、この虫の攻撃力を100増やす。

純メリット効果を備えた基本スタッツの下級虫です。
条件もかなり緩めですが、青400で取りたい仮想敵が少なめ。
いかんせん地味ですが、今後に期待。


キンオニクワガタ 評価:2/5

2/300/300
金色甲殻:これが場にいるとき、この虫に使用する強化カードのコストを1減らす。

同じ強化シナジー虫の「メタリフェル」は補正値を2倍にするのに対し
こちらはコストを1下げてくれます。
「雀蜂の毒針」「蚕玉の加護」などが0コストで使用できるのは夢がありますが、ステータスが頼りなく、もともと1コストの虫に強化カードを1枚つけるのと大差ありません。


グラントシロカブト 評価:4.5/5

4/900/500
白色甲殻:これは場に出た次の相手のターン、色による2倍のダメージを受けない。

1ターン限定「無欠の息吹」を備えた中型虫。
シンプルに強いです。4~5コストでこのカードを倒せる虫は多くありません。
今弾イチオシのカードです。
蟲神器でテンポの重要性を考察してきてよかったと思える一枚。


サタンオオカブト 評価:3/5

5/800/800
魔王のツノ:これが虫の攻撃により破壊されたとき、相手は手札を1枚選び捨て札に置く。

こちらも破壊時にハンデス効果。
5コストで体力800しかないため、テンポを損ないやすいカードです。
打点はそこそこあるため、うまく着地させればそれなりに厄介ですが、効果自体は受動的にしか発揮できないので過信は禁物です。


ムクゲコノハ 評価:3.5/5

5/1200/500
夜間飛行:自分の場に虫がいなければ、この虫のコストを1減らす。

自分の場に虫がいなければ4コストで着地できます。
体力1200と逞しいステータスですが
自分の場に虫がいない=テンポを取られている状況が多く、4コストで出すとしても攻撃力500は若干心許ないです。
同じ4コストとして、総合的にはグラントシロカブトの方に軍配。


グランディスオオクワガタ 評価:3/5

5/1200/600
偉大な力:これが場にいるとき、この虫に使用する強化カードのコストを1減らす。

「キンオニクワガタ」互換の大型虫。
ステータスが頼りなく、もともと1コストの虫に強化カードを1枚つけるのと大差ありません。
初期値が高いぶん、あちらより皮鎧での耐性強化も視野に入りやすいです。


ヤンバルテナガコガネ 評価:5/5

5/1300/600
奇怪な両腕:これが場にいるとき、各プレイヤーの虫が術カードの効果で場に出たなら、その虫は場に出たターン攻撃できない。

「エサ裏返し」「ハンデス」「コストアップ」と様々な方向で「ワンショット」メタにもなるカードが登場しましたが、これは明確に名指しでワンショットをメタったカードです。
この虫の前では「玉響/蜉蝣/虫時雨」で出した虫は犬死にです。

・緑の1コスト虫に「金色の顎門」でバフをかけて突破する
・確定除去で焼く
・擬態虫を立てて、2ターンかけて突破する
など、ワンショット側も全く打つ手なしというわけではありませんが、いずれも「空蝉の皮鎧」で弾かれてしまいます。

なによりもこの効果で「レックスゾウカブト」とほぼ同じサイズが許されてしまう事に驚きました。
それほど、制作陣としても「ワンショット」環境を憂慮していたのでしょう。

青シナジーの台頭が予想される第三弾環境では「ワンショット」に長い冬が訪れるかもしれません。
そして人々がワンショットを忘れ、ミラーで勝つためにヤンバルテナガを抜いたとき、再びワンショットが現れるでしょう(???????)

「白銀蜘蛛の糸」は強化カードのため、しれっとこのカードの制約を抜けています。


②に続く

赤と青の虫を見ただけでかなり長くなってしまったので前後編に分けます。
第二弾のときも今回も使われにくそうなバニラカードなどは紹介を割愛してきたのですが、今回は面白い効果のカードが多すぎます。

カードが出揃ったことで新環境の輪郭が見えたため、Xで事前公開されていたぶんのカードも少し見え方が変わってきました。
次回記事の最後にちょっと手直しした評価を掲載しますので、お楽しみ頂ければ幸いです。

多謝&再見!

↓後編


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