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私の仕事部屋
今日も仕事をする私のすぐうしろで三太が寝ている。
紙やら画材やら機械やらでこんな散らかった仕事部屋のどこが気に入ったのか、そこはどうやら三太のお気に入りの場所のようだ。
なので、寝やすいよう長座布団を敷き、フローリングの床で体が冷えないようにブランケットをいつも置いている。
チョロもたまに来るが、いたずらをするだけでそこでは滅多に寝ない。
チョロはソファの下がお気に入り。
三太は狭いU字型の空間が好き。
9ヶ月一緒に暮らして、分かったことだ。
お空へ行ったコロはいつも作業する私のそばで眠っていた。時々、起きて作業する私を見ていることもあった。
ずーっと、長い間そうだった。
最期の時も、私が必死に原稿を書き上げたときそばに居てくれた。
だから、仕事をするとき、そばに居てもらうことが当たり前になってしまっていた私は、コロを失ってから数ヶ月は独りで仕事部屋にいることが全然できなかった。
頑張ろうと思っても、耐えられなくて部屋から出てしまうばかりで、自分が情けなくて落ち込んだ。
ある日、なんとか机に向かっていたら、フッと気づくと三太がうしろで眠っていた。
コロを思い出した。胸がぐっと詰まって苦しいような、でも嬉しいような不思議な気持ちだった。
以来、私が仕事部屋で作業しているときにはそこは三太の定位置になり、私は徐々に仕事部屋に居られるようになってきた。
私の仕事机の間取りが三太の好きなU字型だったから、だから好んで寝てるだけなのだと思うけれど、でもね三太、私はとても救われた気持ちだよ。
あの日のコロのように、私のうしろで眠っている三太。キスをすると、顔を沢山舐めてくれる。
そうしているといつの間にかニョッと現れるチョロ。
あの日のようで、もう違う景色。
それが私の仕事部屋。
今回はここまで。ではまた。
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