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【かつお食堂】こだわりの「かつお節かけご飯」

少し前から気になっていた渋谷の「かつお食堂」

たしかネットで鰹関係の調べものをしている最中に見つけたような気がする…

まあ、とにかく何かのきっかけで見つけ、気になっていた「かつお食堂」に行ってきました❗️

◇「かつお食堂」って何?

名前の通り「かつお」に特化した飲食店らしい。

鰹が好きで好きでしょうがないというキレイなお姉さんが店主の「かつお節ご飯」の店らしいことはわかっているのですが、ほとんど下調べもしていないので詳しくはわかりません。

とりあえず、行けばわかるだろうということで、店のある渋谷に向かいました。

◇渋谷の外れにある店舗

渋谷の駅から徒歩約10分。

Googleマップに案内してもらって、繁華街から外れた静かな住宅街といった感じのところを歩いていく。

渋谷といえば、若者が溢れる騒がしい街のイメージがあるが、ちょっと離れただけでこんなに静かなところがあるんだなという感じのところを抜けて行く。

11時40分頃に店の前に到着。

一番混むであろうお昼の時間帯だけは避けたかったので、少し早めに到着できたのはよかった。

店の前には一組のカップルが待っていて、よく見えないが陰の方にももう一組ぐらい人がいそうな気配がする。

「あれ?まだオープンしてないのかな?
たしか11時オープンだったと思うけど…』

まあ、準備の都合とかで遅れているのかなと思って並んでみる。

よく見ると店の入口には「closed」の表示が。 
しかもお昼は12時からと書いてあった。

「あっ、12時開店なんだ? 意外と遅いな」

オープン20分前にもかかわらずぬ人が並んでるなんて、早めに?来て良かったと安堵。

◇考えが甘かった…

並んで待っていると後続のお客さんがきた。

私を通り越して店の前に行き、入口左手の階段に目をやる。
一瞬驚いた表情をして戻ってきた。

「ん? いや、もしや……」

よく見えなかった陰の階段側を見に行ってみる。

「あっ❗️」

私が12時オープンと思っていた1階の店舗は全く関係のない別の店で、「かつお食堂」は地下にあるようだ。

しかも、地下へと続く階段には人が沢山並んでいた。

あちゃー、
早く着いた訳でもなんでもなく、寧ろかなり出遅れた模様。

しかも改めてスマホで調べたら、当初11時かなと思っていた開店時間は9時だった😵

ろくに下調べもせずに来てしまったので、地下に店舗があるとは気がつかなかったし、人気店らしいことは分かってはいたが、こんなに並ぶ店だとは思わなかった。

並ぶのを苦手としている私としてはきつかったが、今回は我慢をして並んで待つことにした。


順番待ちをしながらも、少しずつ前に進んでいく。

もうすぐ地下にたどり着こうかというときに、「塩鰹」が飾ってあるのが目に入ってきた!

階段下エレベーター前の「塩鰹」

塩鰹というのは西伊豆の田子の伝統食で、鰹を1本丸ごと塩漬けにしたもので荒巻鮭のかつお版と言った感じのもの。

実は今年の2月に西伊豆へ行き、田子へも行ってきたので、見た瞬間に「塩鰹」だとわかったのだ。

これはかつおの被り物???


◇かつお節削り

ようやく店内が見える位置にくると、なにやらハチマキをした威勢のよさそうな姉さんが店の"ど真ん中”でかつお節を削っているのが見える!

動画ではお客さんの陰になって肝心の手元は見えないが、カッタン カッタンと小気味よい音を立てながら鰹節を削る姿は、のっけからインパクトがある!

並び始めて30分が経ったころ、私の前にはまだ4名待っていたが、店員さんが「1名の方いらっしゃいますか?」と聞いてきた。

前の4人は2名ずつの二組だったため、先に入れてもらえることになった。

◇ようやく店内へ

席について、壁に貼られているメニューを見るとメインの食事は「かつお食堂ごはん」という「かつお節ご飯」一択のメニューのようだった。

なるほど、ほんとに「かつお節ご飯」だけに特化してることがわかった。

お好みで「ワサビ」「生卵」「かつおのおなか(腹身)の唐揚げ」を追加する形のようだ。

とりあえず、「かつお食堂ご飯」と「唐揚げ」を注文する。

しかしながら、隣りで食べている人を見たら美味しそうな卵だったので卵も注文し、どうせならとワサビも追加し、結局全てのメニューを頼むことになった。


その間も店主のお姉さんは絶え間なく鰹節を削っているのだけれど、削っている姿、削っている音、そして削りたての香りと、こんなの見せつけられたら否応なしに期待が高まる❗️

店の中央で鰹節を削る店主


かつお節を削っている姿はパフォーマンスとしても魅せられてしまいます。

しかも、忙しい削りの合間に、お客さんにかつお節の説明や食べ方の説明など気配りも忘れない。

削っている姿をよく観察してみると、3つぐらいのカンナを頻繁に取り替えているし、かつお節も何種類か削り分けているようだ。

気になったので、
「カンナを使い分けているのは、刃の出方が違うんですかね?」と聞いてみた。

すると、
「刃の出方もそうですが、木の材質も違うんです。かつお節も雄節や雌節など種類によって硬さとかが違うので、それに合わせて使い分けているんです」
とのこと。

いや〜、これには驚きました😳

刃の出方は削る厚さに関係するので使い分けるのは分かるのですが、かつお節の硬さに合わせてカンナの土台の木の材質まで変えているとは想像を超えていました❗️

ここまでこだわっているのであれば、並んででも食べる価値はあると納得。

それで出てきたものがこちら⬇️

てんこ盛りのかつお節

注文を受けてから削った鰹節を、これでもか!というほどにてんこ盛りに乗せてくれる!

文字通り溢れんばかり❗️
いや、完全に溢れている🤣

これはかつお節好きにはたまらない!

◇実食

まずは、何もつけずにこのまま味わってくださいとのことで、そのあとお好みで塩をかけて食べてみて下さいとのこと。

では言われた通りに、何もつけずに丼ぶりに箸をつける。

が、てんこ盛りのかつお節に遮られて、ご飯に箸が届かない…σ(^◇^;)

無理にご飯と一緒に食べようとすると、かつお節がさらに溢れてしまうので、取り敢えずかつお節だけを口に放り込む。

おぉ、口の中の水分がかつお節に奪われながらも、口の中いっぱいにかつお節の旨味と香りが広がる。

さすが削りたてだ❗️

次に、カツオの腹身の唐揚げを食べてみる。

おぉ、これも肉厚で脂が乗っていて美味しい!

かつおの腹身の唐揚げ

「この腹身の唐揚げ、かなり肉厚ですね。
3キロ以上はある鰹じゃないですか?」

と聞いてみた。

というのも、鰹の腹身というのは内臓の下の薄い部分なので、脂は乗っているのだけれど、通常はかなり薄いのだ。

すると、
『えっ? 水産関係の方ですか?』
と逆に質問を受けた。

「あっ、いや水産関係ではないですが、昔かつお専門の魚屋で少し手伝いをしていたことがあったので…」

興味を持たれたようで、しばし逆質問を受けたあとに、「腹身は鹿児島の方から取り寄せている遠洋漁業ものの冷凍もの」だそう。

なるほど、どおりで初鰹っぽくない身の厚みがあり、脂もあり食べ応えがあるわけだ。

かつお節ごはんにもどり、こんどは塩を少しかけて食べてみる。
うん、そのまま食べるのもよいが、やはり塩気があった方が食べやすい。

そして、ごはんが残り1/3 ぐらいになった頃に、卵をかけてみる。
殻を割ると、黄身が淡い黄色でちょっとびっくり!

淡い色の卵の黄身

この卵にもこだわりがあるようで、お米をエサとして育てたニワトリの卵だそうだ。

もともと卵かけご飯と鰹節の組み合わせは大好きなのだけれど、こだわり抜いた素材の卵かけご飯はまた格別です😋

無農薬の本ワサビも美味しいし、味噌汁も美味しく満足いく食事でした。

◇ごちそうさまでした

食べ終わって会計を済ませる。

ほんとはこの店主ともう少し鰹について話をしてみたいのだけれど、忙しそうだし外にはお客さんが待っているのでこの辺で切り上げるとする。


店を出ると、まだ階段上まで人が並んでいた。

「釣られました(完売)」

外にでて立て看板を見てみると「釣られました(完売)」の札が。

こんなところも洒落が利いていて面白いなと思いつつ店を後にしました。

◇おわりに

注文を受けてから店主自らが削った鰹節をこれでもかとてんこ盛りにしたかつお節ご飯。

かつお節好きの方や、卵かけご飯好きの方にはおすすめです!

但し、店内7席と狭い上、かなりの人気店のため並ぶの必至です。

店は朝9時に開店するようですので、遅めの朝ご飯のつもりで、なるべく早い時間帯に行くことをおすすめします!

◇アクセス

かつお食堂
 webサイト:https://katsuoshokudou.com/

所在地
東京都渋谷区鶯谷町7-12  GranDuo渋谷 B1

渋谷駅から徒歩約10分

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