自分の中に眠れる「自信」を呼び覚ますには
もっと自信を持てばいいのに。
小さい頃から、よく言われました。
自信が無い人とみられることが多かったと思います。実際、自分には出来ることが少ない、という根深いネガティブな確信が心の底にこびり付いていて、自信があまり持てないタイプだったように思います。
自信って、どうやって持てばいいのだろうか?
そもそも、自信とは新たに外から持つものなのだろうか?
生まれ持ったものではないのだろうか?
自分の中に潜んでいる、小さな信念のような思いを呼び覚ますものなのだろうか?
・・・などの疑問を持ちながら、大人になりました。
社会人になってからも、あまり自分に自信を持てませんでした。
自分なりに考えたり、人に相談したり、本を読んで試してみたりと試行錯誤してみたものの、結局のところ、自信の持ち方は、よくわかりませんでした。
そこまでして、「自信」というものは持たないといけないものなのか?という疑問も湧き始めた私は、むやみに自信の持ち方を追い求めることを止めてしまいました。
逆に、自信が無くても生きていける、ただし自分がやってみて上手くいった経験自体は事実なのだから、しっかりと自分が認めよう。他人が認めなくても、自分だけは認めて、信じよう。
このような考えが浮かんできました。
これは、年齢を重ね、仕事や実生活を通じて得た経験、また本や周りの人々から様々なことを学び、少しずつ考え方が変わってきたからではないかと思います。
考え方が変わると、不思議なことに徐々に、
「自分もやればできるんじゃないか」
という思いが湧くようになってきました。
そして、これこそが「自信」ではないのか、と。
このように、「自信」について自分なりの答えを見出し始めた頃(といっても、最近の話)に、一冊の本と出会いました。
それが先日、読書中間報告を書いた、
「心理的資本をマネジメントに活かす」
という本です。
読書中間報告は下記からお読みいただけます。
同書では、「心理的資本の4つのコア要素」として
次の4つの力(頭文字をとって"HERO")が紹介されています。
Hope(ホープ)意志と経路の力
Efficacy(エフィカシー)自信と信頼の力
Resilience(レジリエンス)乗り越える力
Optimism(オプティミズム)柔軟な楽観力
心理的資本の4つの要素(HERO)については、著者の橋本さんが書かれた、次のURLのコラムをご参照ください。
(同書内の解説と同様の内容が詳しく書かれています。ご一読をおすすめします)
さて、「HERO」という順番だから、「Hope」から順に解説が始まるのだろう、と思っていたら、なんと、同書では「E」、つまりエフィカシー(自信と信頼の力)から解説が始まっています。
E→H→O→Rの順になっているのです。
なぜだろう?と疑問に思いつつ読み進めると、32ページに次のような記載があります。
そう、エフィカシー、つまり自信と信頼の力について理解してから、ホープ、オプティミズム、レジリエンスと続いていくのが、「HERO」を学ぶ正規ルートなのではないか、と考えたのでした。
まずは、自信の煥発から始まるのだ、と。
そして、同書では、エフィカシーの開発について「達成体験」「代理体験」「社会的説得」「情動的喚起」の4方法を軸に、具体的な理論の解説があります。
つまり、この章には、「自信の呼び覚まし方」が示されているのです。
例えば、前述のように、私がこれまで経験的に呼び覚ました小さな自信も、「経験の意味付け」のプロセスを経ていたことが分かりました。
知らず知らずのうちに実践していたことを、後から体系的に整理し、自分のワザ化していくことこそが、リスキリングの本質なのではないか、と思ったのでした。
まだまだ感想を述べたい内容が詰まっている本、
「心理的資本をマネジメントに活かす」。
また後日、同書第II部の実践編の内容について、私自身の経験と照らして、感想を書いてみたいと思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。
#クリエイターフェス
#カツオnote vol.30