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オンでもオフでもファシリテーション - 週刊カツオ #13
「ファシリテーションって何ですか?」
と聞かれて、何と説明したら良いか言葉に詰まったことのあるカツオです。
私の周りでも「この会議のファシリテーターをお願いします」「ファシリテーションスキルを身につけたい」などの言い回しを耳にすることが増えつつあります。
この「ファシリテーション」とは、どういう意味で、どのような行動を指すのでしょうか。
特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会のWEBサイト(https://www.faj.or.jp/facilitation/)には、次のように定義されています。
ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。
集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。
その役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、会議で言えば進行役にあたります。
最近、会議を短時間で内容のあるものにするために、ファシリテーターが求められています。
しかし、なかなかファシリテーターをできる人材は少ないのも実情。
一般的な会社員は、一生でなんと30,000時間も会議に時間を費やしていると言われています。そして、会議には時間の無駄と思える部分が多々あるというのも事実。意味のない会議で貴重な時間を取られたくない!という思いをされた人は私だけではないと思います。
さらに、コロナ禍の昨今、人が直接会わない会議、いわゆる「オンライン会議」が当たり前になりました。Zoomなどのビデオ会議システムを用いたオンライン会議では、対面とは異なる別のファシリテーションスキルが求められると言われています。
対面であれ、オンラインのZoom会議であれ、みんなでファシリテーターとは何かを知り、少しずつファシリテーションが出来る人が増えてくれば、どうなるでしょうか?
世の中の会議が効率的になり、およそ30,000時間と言われる会議が短縮され、より有意義な時間の使い方ができるようにになるのではないかと思います。
そこで今回は、従来の「オフライン」(対面)でのファシリテーションと、テレワーク等での「オンライン」でのファシリテーションについて調べてみました。その中で、おすすめの情報がありましたのでご紹介します。
1.オフラインのファシリテーション
会議のファシリテーションを分かりやすく学ぶには、まず書籍で学ぶのが入りやすいと思います。なかでもおすすめなのは、「世界で一番やさしい会議の教科書」です。
会議に参加して、ファシリテーションを意識した質問や発言をする「隠れファシリテーション」から、自分が会議メンバーの前に立ってホワイトボードなどを用いて行う「書くファシリテーション」まで、小説形式で段階的に学べる一冊です。
この本の内容を取り入れられたら、会議の見える化ができるようになり、充実した会議を開催できるようになると思います。
特に、会議PREPシートなど、優れたツールも掲載されているので、次の会議の準備から、ちょっと進化を実感できるのではないかと思います。
正直なところ、この本のように、若手社員が伸び伸びとファシリテーションが可能になるように、発言や振る舞いを受け入れる会議メンバー(先輩や上司、役員)がいるかどうか、若手とフラットな人間関係を築けるかどうかが、実践への落とし込む際の重要ポイントだと感じます。
その会議のオーナー(管理職以上の役職者であることが多いと思います)が、ファシリテーターにどれだけ協力し、会議をやりやすくするかが、実は会議ファシリテーションの第一歩なのかもしれません。
ファシリテーションスキルを急いで身につける必要のある方や、より具体的で実践的な会議ファシリテーションを学びたい方は、この本の続編である「世界で一番やさしい会議の教科書 実践編」をおすすめします。
2.オンラインファシリテーション
続きまして、オンラインのファシリテーションについては、おすすめのnoteがあります。
前出のとおり、昨年からコロナ禍の影響でテレワークが急激に浸透し、オンライン会議が当たり前になりました。そのような状況の中、「オンラインファシリテーション」という新しいスキルが求められるようになりました。
通常の対面でのファシリテーションも難しいのに、さらにオンラインだなんて!と戸惑いを禁じえないカツオでございます。
そこで、オンラインファシリテーションについては、第一人者に学ぶのが一番良いと考え、いろいろ調べていたら、灯台下暗し、いつもTwitterでお世話になっている素晴らしい先生にたどりつきました。
その先生は、株式会社knit(ニット)の小澤美佳さんです。
株式会社ニットさんは総務省「テレワーク先駆者百選」認定企業で、テレワークの研修・コンサルティング事業もされています。
さて、結論から申し上げます。
オンラインファシリテーションについて興味がある方は、こちらのnoteから読み始めるのがオススメです。
オンラインファシリテーションから少し脱線しますが、小澤さんが「オンラインアウトソーシング」について詳しく解説されている下記noteは圧巻でした。
「採用して社内で業務システムを確立し、ナレッジを溜めていこう」というのがこれまでの人材確保の大きな理由でした。私は、アウトソーシングすると、ナレッジが社内に蓄積されないというのは常識だと思っていました。
しかし、
「アウトソーシングという形で、BtoBで一つひとつの業務を遂行していくことで、むしろ、ナレッジは蓄積されていく」
と小澤さんはnoteの中で述べられています。
繁忙期・通常期など、その時その時に応じて、業務の内容や量を調整できるのは魅力です。オンラインのアウトソーシングも、ここまで進化したんだなと驚きました。
小澤さんは「テレワーク組織作り」についてもnoteを書いておられます。人事担当者向けと、現場リーダー向けにnoteを分けて、丁寧に解説されています。
◇人事の方向け
会社の風土や組織文化に慣れてもらうための手立てである【文化醸成】をオンラインでどのように行うか?
この悩ましい問題に対して、小澤さんは【採用】【体制】【評価】【文化形成策】の4つを整えていくことが大事と言います。
文化形成策については、ニットさんで実践されている事例を交えて、6つのアイデアが紹介されています。
「オンラインで文化を創っていくことは、本当に難しいのです。」という一言には、先達としての言葉の重みを感じます。
◇現場リーダーの方向け
オンラインでの新人育成から、オンラインでのチーム運営の難しさまで網羅されています。
「サボる人は、いつだってサボる。」「家だと、働きすぎちゃう方が危険」などの働き方にまつわる助言が光ります。
「マネジメント経験の市場価値は相当高くなる」という見通しは、悩める現場リーダーの方にとってはご褒美ですね。
アウトソーシングを活用して働き方を改善する取り組みや、テレワークで仕事が進む組織を作るプロジェクトも、冒頭の日本ファシリテーション協会さんの定義をお借りすると、「うまくことが運ぶよう舵取りする」ことなので、広い意味でのファシリテーションと言えるのかもしれませんね。
様々な課題がありつつも、テレワークやオンライン会議の費用対効果や効率の良さを知ってしまった日本社会。
このようなオンラインへのワークシフトという大きな動きは今後、コロナ禍が終息しても止まらない気がします。
冒頭でも述べましたが、オンラインであれオフラインであれ、会議はできるだけ短時間で内容のあるものにしたいですよね。
私自身も、まだまだ勉強中ですが、今回ご紹介した情報を参考に、日常の会議と業務を少しずつファシリテートしていきたいと思います。
今回もお読みいただき、ありがとうございました。