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#25 チリからアルゼンチンへ20時間バスの旅

【前回までのあらすじ:2013年。35歳ヒモ男がバツ2となりホームレスに。行くあてもなく向かった先は成功している先輩経営者a.k.aアニキ。人生相談すると世界一周の旅に放り出されることに。チリの滞在で麻美と出会い淡い思いを胸にアルゼンチンへ。】

 ペルーのアヤワスカ体験から1週間以上経ってもまだ激しい腹痛が続いていた。もうキーボードを打つ振動ですら吐き気を催すレベルだ。

 そんな体調不良でも旅という名の移動は続いていく。今回はチリのサンティアゴからプエルトモンへ行き、そこからアルゼンチンのバリローチェという街まで合計20時間のバスの旅を紹介したい。

 まずは乗り換えのために降りたプエルトモンという街は噂通り海鮮が最高であった。

市場のオジサン。ハマグリみたいなのを開けて食べさせてくれた。激ウマでした。ごちです!


ウニ 約1000円 男二人で食べて、最後は「飽きるね」ぐらいの量 (写真を撮る前にパンをお手つきしたのは僕です。)


海鮮スープ 700円 ムール貝が大きくてプリップリ。白ワイン1杯200円


 数時間の滞在で市内をバーっとスケボーで巡り、次の目的地アルゼンチンのエルカラファテまで飛ぶ航空会社を探すが、4日後までフライトは満席だという。

僕の興味を引くのが海鮮だけの街に4日はいれない。

港にはアザラシ?が顔を出したりして皆に挨拶してくる


かわいいーー!!正面から1枚撮らせて〜と回りこむと




なんかムカつく顔してる!!


 こんなアザラシを見ながら足止めを食らっている場合ではない。アルゼンチンの南端エルカラファテはもう数日で冬季シーズンになり閉鎖してしまう。それまで到着せねば。僕はさらにバスで南下しアルゼンチンのバリローチェという街を目指すことにした。そこは空港もありフライトがあれば乗れると期待することにしたのだ。

チリのバスターミナル。次の街バリローチェを目指すバス

 アルゼンチンに入ると街並みがどんどん僕好みの清潔感ある景色になった。

このバリローチェという街は山や湖が多く、眺めが最高です。

夜の21時過ぎ。バリローチェのバスターミナルに到着。

街灯の下にいる人の吐く息が白かった。

「寒いのか。。。」

ただでさえ体調不良なのに。
*荷物を少しでも減らすために防寒グッズを持ち歩いている旅人は少ない。だから旅人は寒いシーズンを避けながら国を移動する習性がある。

 バスターミナルに降り立つと僕は、空港へ直行し明日の飛行機を待つべきか、安宿を探すか迷った。

とはいえ、入ったばかりの国。まずはお金を両替すべくターミナル内を歩くと・・・


両替所が無いっっ!!!


これ、どーするの?!


街までは5キロぐらい離れている!

野良犬と一緒にバスターミナル泊か?

これだから、旅って面倒くさいのだ!!

南米なんて大陸同じで言葉も同じなんだからさ!ユーロのように通貨統一しちゃえよ!!

とにかくピンチ。周りに日本人はいない。

あたりを見渡す。欧米人らしき白人がタクシー乗り場に!

話しかけてみる。よし、アメリカ人!旅しているアメリカ人は基本的にフレンドリーだ。

僕「セントロ(街)まで行くの?」

アメリカ人「そうだよ。シェアする?」

僕「ありがとーー(TT)でも、俺チリのお金しか無いんだよ!それでもいい?」

アメリカ人「もちろんさ!」

チリ・ペソで半額分を支払い、握手までして別れる。観光地や安宿にいるアメリカ人てマジで変わった人多いと思っていたけど結構助けられていた僕。

夜の22時。街のど真ん中でタクシーを降りたものの宿情報もなければ、アルゼンチンペソもない。

すこし歩きまわると両替所はあったが当然閉まっていた。店前でヘコタレれていると人相の悪い二人組の男がこちらをチラチラ見てくるではないか。

時間も遅いし、人通りも少ない。やべぇ。。。。

この町の治安は知らないが1人でバックパック背負ってウロウロするのは迂闊だったか?

近づいていくる、二人組。

僕は目を合わせないようにするが、

何を隠そう、柔道、空手、剣道、合わせて1級の僕。(因みに剣道のみ経験、あとは体育の授業で少々)

今の疲れきったこの身体じゃ勝てそうにない。スケボーを持つ手に力が入る。

「最悪これを奴らにぶん投げて、ダッシュだな。」


その時だった!!


「カンビオ?カンビオ?」

ぼそぼそと話しかけてくる。

「???」

誰だそれ?僕は南米の旅で培ったスペイン語を放った。

メ ジャモ カツオ。ハポネス!(僕の名前はカツオです、日本人です!)


間抜けにも、自己紹介をしてしまったのだ。

文字にすると可愛さが出るが、実際の映像は大きな荷物を背負ったオジサンがビビりながら自分の名前を連呼している状態。

すると、彼らが僕の自己紹介を無視して英語を発した。

「エクスチェンジ マネー? USダラー?」


おおお!!あなた方が噂の闇両替者か!!アルゼンチンではペソの暴落により闇両替業者があちこちにいると聞いていたのだ!


「イーエッス!イエスッ!!」

当時通常レートだと100ドルで55アルゼンチンペソぐらいだったが、闇レートだと100ドルで77アルゼンチンペソとなり40%も良くなったのだ!

建物の影に連れて行かれ(怖かった!w)持っていた僕は200ドルを両替!!

すぐさま深夜までやっているマクドナルドに飛び込んで情報収集し宿を発見してチェックイン。

Freedom ホステル ドミトリー 1泊約950円

もう時計を見たら2時半だった。昨日はバスの中で殆ど寝れなかったし、ゆっくり寝よう。気を失うようにベッドに倒れ込んだ時だった。お腹に違和感とアヌスに張りを感じ、目が覚めた。

オナラだな。ふっと力を抜いた、その瞬間!


水性ウ◯チが肛門の扉を蹴破った!!!スルっとした感じがヌル!ノックぐらいしてくれよ!!

あ、外に出る時だから、ノックはいらないか。

って、そんなことを言っている場合ではない!

周りを見渡す。

誰もいない!

へっぴり腰になりながらトイレに駆け込まず、ゆっくり行く。

幸運にもパンツにはタッチダウンしていない。

が、トイレットペーパーを忘れた!

もう部屋には戻れない。このままシャワーを浴びちゃおう!

が、タオルもない!

神様、どーしましょ?顔を上げたら、なぜか洗面器があった。

神よ、貴方はアダムとイブにリンゴの木を、そして、僕には洗面器を用意してくれたんですね。

僕は、つま先立ちをし、洗面器にお尻をつっこむと蛇口をひねった。

ジャージャーお尻に水を流しながら、せいやっ!!という掛け声と共に肛門を一気に洗う。

濡れたおしりの上からパンツを履く。

早朝に洗面器に自分のケツを突っ込み、洗うとはタダ事ではないと貴方は笑うかもしれない。しかし、1ヶ月も旅をしているともうこれは、想定の範囲内なのだ。

それにしても、アヤワスカ以降、9日?経っていたが一向に下痢が収まらない。今日に限っては許可無く飛び出してきた。

さらに胃痛がハンパない。

朝になったら空港に行き旅をすすめようと思っていたが、もう病院を調べよう。これは尋常じゃない。

肛門が壊れた蛇口のようになる前に何か対策が必要だ。

僕はお腹を撫で回しながら、海外旅行保険証を取り出した。



note頑張って更新します!目標は週2,3回、、、、テーマは【旅の準備→世界一周→起業→会社売却】【読書日記】【日々のこと】など。面白いと思った方はnoteまたはTwitterをフォローいただければ幸いです。僕のプロフィールはこちらホームレスになったヒモ男、世界一周したら小金持ちになった話。

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